シリア反体制勢力の動き:ヌスラ戦線指導者ジャウラーニー氏の音声声明(2014年9月28日追記)

シャームの民のヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏によるとされる音声声明(http://www.youtube.com/watch?v=IJIl9zCb7IM)がユーチューブにアップされ、米国など有志連合によるシリア空爆に関して、「アフガニスタン、イラク、ソマリア、9・11から教訓を得ねばならない」と警告した。

ジャウラーニー氏は声明で、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなくヌスラ戦線の拠点を攻撃したことで「都市内に戦争(の場)を移動させようとしている」と非難した。

また「ダーイシュがシリアへの同盟国(米国など)の干渉の根拠を与えてしまった」としたうえで、ダーイシュと戦う反体制勢力に対して「同盟軍の攻撃に参加しない」よう呼びかけた。

さらに「米国は、シリア革命当初から、そしてイスラームのジハードの旗が掲げられた当初から、革命運動を無に帰そうとして、ヌスラ戦線がアル=カーイダに属していることを発表する前に戦線をテロ組織リストに加え、西欧のアジェンダを実行するため、シリア革命反体制勢力国民連立の面々をシャームの民の支配者に任命した」と批判した。

そのうえで「ムジャーヒディーンとの戦争を避ける唯一の方法は、この地域から手を引き、ユダヤ人を支援・保護することを止めることだ」と主張した。

一方、レバノン情勢に関しては、レバノンのスンナ派に向けて「子息がレバノン軍に従軍することを阻止し、彼らをムジャーヒディーンに参加させよ。なぜならレバノン軍はヒズブッラーの覇権のもとにあるからだ」と述べた。

Kull-na Shuraka’, September 29, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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