諸外国の動き:ダーイシュがイラクで化学兵器使用か?(2014年10月24日)

ジョン・ケリー米国務長官は、ダーイシュ(イスラーム国)がイラク領内で9月に塩素系の毒ガスを使用したとの『ワシントン・ポスト』(10月26日付)の報道に関して、「確認のためにさらなる情報を集めている」としつつ、「かなり信憑性が高い」との見方を示した。

**

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、イラクとシリアでダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将とパリで会談した。

会談後、ファビウス外務大臣は、シリアでの米国など有志連合の空爆に関して、『ハヤート』(10月25日付)に対し、「シリアの状況はイラクとは異なっている。なぜなら、政府はアサド政権であるなか、我々は新政権樹立のため、穏健な反体制派への支援に集中しているからだ…。我々はこの方向に向けて活動を行っており、穏健な反体制派を教練するプロセスに参加すると発表してきた」と述べた。

また、ダーイシュへの空爆がアサド政権を利する状況に関して、「アレン将軍には、ダーイシュとの戦いが、アサドによる穏健な反体制派弾圧を促すことにつながらないようにせねばならないと説明した」と付言した。

AFP, October 24, 2014、AP, October 24, 2014、ARA News, October 24, 2014、Champress, October 24, 2014、al-Hayat, October 25, 2014、Kull-na Shuraka’, October 24, 2014、al-Mada Press, October 24, 2014、Naharnet, October 24, 2014、NNA, October 24, 2014、Reuters, October 24, 2014、SANA, October 24, 2014、UPI, October 24, 2014、The Washington Post, October 24, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts