米国による「穏健な反体制派」教練に向けた動き(2015年2月18日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月18日付)は、「穏健な反体制派」は「新シリア軍」と名づけられ、6~8週間のトルコ領内での教練を経て、米政府がシリア国内での戦闘に投入するかどうかを決定する、と伝えた。

また「穏健な反体制派」(「新シリア軍」)には、米軍に空爆要請のための連絡が可能な通信機器や武器が装備されたトヨタの車輌が供与され、各車輌には4~6人の戦闘員が搭乗し、任務にあたるべく教練が施されるという。

教練を行う米軍技術者らは、3月にヨルダンに入国した後、トルコ入りする予定で、2015年末までに3,000人の教練を行うという。

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シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立所属)の高官筋はクッルナー・シュラカー(2月18日付)に、米国が教練を予定している「穏健な反体制派」のなかに、クルド人戦闘員400人以上が含まれることになると明かした。

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なおジェーン・サキ米国務省報道官は17日、トルコ領内で米軍がシリアの「穏健な反体制派」向けの訓練を行うこで、トルコ政府と合意したと発表した。

サキ報道官によると、両国政府は近く合意文書に署名し、教練は3月に開始されるという。

AFP, February 18, 2015、AP, February 18, 2015、ARA News, February 18, 2015、Champress, February 18, 2015、al-Hayat, February 19, 2015、Iraqi News, February 18, 2015、Kull-na Shuraka’, February 18, 2015、al-Mada Press, February 18, 2015、Naharnet, February 18, 2015、NNA, February 18, 2015、Reuters, February 18, 2015、SANA, February 18, 2015、UPI, February 18, 2015、The Wall Street Journal, February 18, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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