シリア国民連合は「ジュネーブ3」に向けたデミストゥラ氏代表との個別協議をボイコット(2015年5月11日)

『シャルク・アウサト』(5月11日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立は9、10日にトルコのイスタンブールで総合委員会会合を開き、シリア政府と反体制派の和平交渉に向けたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との個別協議などへの対応について協議、デミストゥラ代表との個別協議をボイコットすることを決定した。

複数の消息筋によると、ボイコットは、連立のメンバーが、個別協議を行うにあたってデミストゥラ代表から新たな議題が示されず、反体制派の分断とアサド政権の地位向上をもたらしかねず、また国際社会(とりわけ米国)がアサド政権の打倒ではなく、ダーイシュ(イスラーム国)相当に重点を置いていることに不満を示したことの結果だという。

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4月下旬にトルコを経由してスペインに逃走したシリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表がトルコのイスタンブールで、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表と会談し、これまでの政治姿勢を捨て、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない」、「シリア革命国民軍創設」、「革命の真の勝利は新シリア軍の誕生をもって確固たるものとなる」など、シリア政府の打倒を最優先する連立寄りの姿勢に転換した。

会談後、フサイン代表とハウジャ代表は、共同記者会見を開き、両者が交わした合意(合同ヴィジョン)内容について明らかにした。

同合意においては、アサド政権による殺戮と強権支配が「混乱、過激主義、テロをもたらした」と批判、「多元的民主的文民国家」の建設をめざすとの姿勢が明示されるとともに、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない。シリアの将来においてアサドが担う役割はない」と強調した。

また「南部から北部にいたるさまざまな地域で革命諸勢力が勝利するなか、政権による犯罪行為は、都市、村への空爆を通じて増している」と述べ、アル=カーイダ系組織(シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動)による攻勢に共鳴し、「シリア革命国民軍の創設」を主唱している。

『ハヤート』(5月12日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka’, May 11, 2015

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、al-Sharq al-Awsat, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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