有志連合とシリア軍がダイル・ザウル県、アレッポ県でダーイシュ(イスラーム国)を爆撃、またダーイシュがハサカ市を砲撃、シリア軍と交戦(2015年5月30日)

ダイル・ダウル県では、シリア人権監視団によると、有志連合が、マヤーディーン市南東部およびブーカマール市西部のドゥワイル砂漠内の油田近くでダーイシュ(イスラーム国)メンバーが乗ったバスを空爆し、24人を殺害した。

死亡した24人のほとんどがアジア系の外国人戦闘員だったという。

これに関して、SANA(5月30日付)は、マヤーディーン市、アブー・ハマーム市、ハトラ村、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区を、シリア軍が空爆、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を数十人を殺害、拠点・装備を破壊したと報じた。

またSANAによると、ジャフラ村でも、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆し、59人が死亡した。

空爆はバーブ市内のハール市場の人混みを狙って行われたという。

また、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町一帯、トゥーカリー村でダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団(自由シリア軍)が交戦し、双方合わせて11人の戦闘員が死亡、数十人が負傷した。

さらに、アイン・アラブ市南東部郊外でも、ダーイシュは西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

これに関して、SANA(5月30日付)は、アレッポ市東部の航空士官学校一帯、バーブ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した、と報じた。

一方、クッルナー・シュラカー(5月30日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、ラアス・アイン市のアミールにアブー・ヒシャーム・ジャズラーウィー氏を任命した。

ジャゥラーウィー氏はサウジアラビア人で、前任者のアブー・ムアイヤド・アンサーリー氏ば「バラカ州」(ハサカ県)での新たな任務に就いたことを受け、ラアス・アイン市のアミールに任命されたのだという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍と交戦の末、ハサカ市南部のダーウディーヤ村、ラッド・シャクラー村を制圧、またハサカ市に向けて激しい砲撃を加えた。

ダーイシュの砲撃は、ハサカ市内の治安機関施設やシリア軍の拠点、市内中心部のキリスト教会(シリア・カトリック教会)近くなどに及んだという。

また、ARA News(5月30日付)によると、クルド人が多く暮らすムフティー地区、ダーヒヤ地区に迫撃砲弾複数発が着弾し、住民が負傷、建物が被害を受けた。

ダーイシュによるダーウディーヤ村の攻撃、制圧により、シリア軍兵士、国防隊隊員、バアス大隊隊員ら50人が死亡、ダーイシュ側も戦闘員10人が死亡したという。

一方、SANA(5月30日付)によると、シリア軍、国防隊がハサカ市周辺の軍拠点に対して攻撃を行ってきたダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、これを撃退した。

またダーイシュが制圧したとされるダーウディーヤ村でも、シリア軍はダーイシュの拠点などを攻撃、破壊し、ダーイシュ戦闘員数十人を殲滅したという。

このほかシリア軍は、ハサカ市東部のニハーブ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、スィルヤーニー連合党は声明を出し、ハサカ県タッル・タムル市一帯へのダーイシュ(イスラーム国)進行に伴い、同地域から避難していた住民(アッシリア教徒)に帰宅を呼びかけた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団、タドムル市革命調整などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市西部のタドムル刑務所と軍事情報局本舎を爆破し、その写真をインターネット上で公開した。

ARA News, May 30, 2015

ダイル・ザウル県で活動するウサーマ・アカイディーを名乗る活動家は、ARA News(5月30日付)に対し、有志連合が攻撃した車列は、ヒムス県タドムル市からイラクに向かって移動中だったと述べた。

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ラッカ県では、ARA News(5月30日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・アブヤド市西部郊外一帯の村々で暮らすクルド人住民をトルコ国境地帯に追放した。

ダーイシュによる強制退去を余儀なくされたのはシャアバ村、シャット・ラフマーン村、ヒジャーズィーヤ村、ハートゥーニーヤ村の住民ら。

シリア人権監視団はまた、ダーイシュがトルコ領内に避難しようとしたラッカ県のナッス・タッル村の住民約30人を射殺したと発表した。

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米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が現地時間の29日8時から30日8時までの24時間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は6回におよび、ハサカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊、アイン・アラブ市近郊のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, May 30, 2015、AP, May 30, 2015、ARA News, May 30, 2015、Champress, May 30, 2015、al-Hayat, May 31, 2015、Iraqi News, May 30, 2015、Kull-na Shuraka’, May 30, 2015、al-Mada Press, May 30, 2015、Naharnet, May 30, 2015、NNA, May 30, 2015、Reuters, May 30, 2015、SANA, May 30, 2015、UPI, May 30, 2015などをもとに作成。

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