YPG主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点タッル・アブヤド市近郊のスルーク町を制圧(2015年6月14日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が13日に包囲を完了したスルーク町から、ダーイシュ(イスラーム国)が撤退、ユーフラテスの火山合同作戦司令室が同地を制圧した。

これにより、人民防衛隊は、ハサカ県タッル・タムル市からラアス・アイン市を経て、ラッカ県タッル・アブヤド市郊外に至る一帯を支配下に置き、また有志連合の航空支援のもと、トルコ国境に位置するダーイシュの主要拠点であるタッル・アブヤド市約20キロの地点まで進軍した。

同監視団によると、タッル・アブヤド市にはダーイシュ・メンバーが少なくとも150人駐留しているが、増援部隊がなければ、撤退する構えを見せているという。

一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官は、人民防衛隊がタッル・アブヤド市東部郊外でダーイシュと交戦、有志連合が同地を空爆したことを明らかにした。

人民防衛隊のタッル・アブヤド戦線渉外問題担当官のフサイン・ハウジャル氏によると、タッル・アブヤド市から50メートルの距離にまで迫っているという。

また、ARA News(6月14日付)は、ユーフラテスの火山合同作戦司令室所属部隊が、ダーイシュの支配下にあるタッル・アブヤド市内に突入した、と伝える一方、トルコ当局がアクチャカレ国境通行所を開放し、シリア人避難民の入国を認めたと報じた。

他方、SANA(6月14日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の「首都」ラッカ市、ザムラ村、ラサーファ村を空爆し、数十人の戦闘員を殲滅した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月14日付)によると、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のスーラン・アアザーズ町、ダービク村を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒシャーム砂漠各所、ジャフラ村、ダイル・ザウル航空基地一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対してシリア軍が空爆を行った。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下になるジャズル・ガス採掘所一帯をシリア軍が空爆した。

一方、ヒムス県では、SANA(6月14日付)によると、ジャズル・ガス採掘所一帯、ワーディー・マースィク(柑橘農園近郊)で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、6月14日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、ハサカ市近郊(1回)、アイン・アラブ市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, June 14, 2015、AP, June 14, 2015、ARA News, June 14, 2015、Champress, June 14, 2015、al-Hayat, June 15, 2015、Iraqi News, June 14, 2015、Kull-na Shuraka’, June 14, 2015、al-Mada Press, June 14, 2015、Naharnet, June 14, 2015、NNA, June 14, 2015、Reuters, June 14, 2015、SANA, June 14, 2015、UPI, June 14, 2015などをもとに作成。

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