軍・治安部隊がダマスカス郊外県クドスィーヤー市およびハーマ町の「浄化」を完了、カタールのブン・ジャースィム首相がバッラー大隊による人質殺害予告を自重するよう呼びかけ(2012年10月7日)

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国内の暴力

ダマスカス郊外県では、SANA(10月7日付)によると、軍・治安部隊がクドスィーヤー市、ハーマ町で反体制武装勢力の「浄化」を完了した。

一方、シリア人権監視団によると、軍によって射殺された男の遺体10体が発見された。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サーフール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、マイダーン地区、カッラーサ地区で軍・治安部隊と反体制武装勢力が激しく交戦した。

交戦と時を一にして、SANA(10月7日付)などは、アレッポ市東部(サーフール地区一帯)を制圧し、反体制武装勢力が逃走したと報じた。

AFP(10月7日付)特派員によると、反体制武装勢力は夜、ハナーヌー地区の兵舎を襲撃したが、失敗に終わり、シリア・アラブ・テレビ(10月7日付)も「兵舎への潜入は失敗した」と報じた。

このほか、SANA(10月7日付)によると、アレッポ市のアルクーブ地区、ブスターン・カスル地区、ブスターン・バーシャー地区、サーリヒーン地区、ハラビーヤ市、アウラム・クブラー町、アウラム・スグラー村などで軍・治安部隊が反体制武装勢力の掃討を継続し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ハーリディーヤ地区が砲撃を受けた。

一方、SANA(10月7日付)によるとクサイル市郊外で軍・治安部隊が反体制武装勢力の追撃を継続し、多数の戦闘員を殺傷した。

またヒムス市バーブ・アムル地区では反体制武装勢力の戦闘員8人を殺害した。

このほか、タッルカラフ地方では、レバノン領内からの潜入を試みる反体制武装勢力を国境警備隊が撃退した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市各地区に軍が展開した。

一方、SANA(10月7日付)によるとフワイズ村、ワールーディーヤ市で軍・治安部隊が反体制武装勢力のアジトを攻撃・破壊した。

またハマー市のハミーディーヤ地区で特殊作戦を行い、反体制武装勢力の戦闘員を殺害した。

トルコをめぐる動き

トルコのウルファ県アクチャカレ市に、シリア領からの迫撃砲が着弾した。

アナトリア通信(10月7日付)、NTV(10月7日付)などによると、トルコ軍はただちに応戦した。

迫撃砲は公共施設の庭に着弾したが、犠牲者はなかった。

ロイター通信(10月7日付)などによると、イドリブ県の対トルコ国境地帯を制圧した反体制武装勢力は、掌握した軍の拠点(国境から約1キロの地点に位置)に結集し、委任統治時代の旗を掲揚した。

一方、シリア人権監視団によると、対トルコ国境に位置するヒルバト・ジャウズ村に対して軍・治安部隊が砲撃を加えた。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、RTN(10月7日付)にで、アサド大統領退任後の暫定政府の首班としてファールーク・シャルア副大統領がふさわしいと明言した。

シャルア副大統領に関して、ダウトオール外務大臣は「知性と両親の人物で、シリアでの虐殺に参加していない。彼ほどシリアの体制を良く知る者はいない」と断じた。

また反体制勢力は「シャルアを(将来のシリア政府の指導部に)受け入れようとしている」と述べた。

反体制勢力の動き

アサド大統領の報道担当を9月で辞めて離反、トルコに逃亡したと自称するアブドゥッラー・ウマルなる人物が、アサド政権は存続不可能であることを既に悟っており、大統領の家族のロシアへの亡命が計画されていると語るインタビューをジャズィーラ(10月7日付)のプロパガンダとして放送した。

ウマルによると、ロシアはアサド家受け入れのため、アパート300戸以上を準備中で、ロシアに段階的に逃亡を開始するという。

レバノンの動き

『タイムズ』(10月7日付)は、空軍情報部を離反したシリア人などの証言をもとに、レバノンのヒズブッラーが約1,500人をアサド政権を支援するために派遣していると報じた。

諸外国の動き

シリア国内でのテロ活動を支援するカタールのハマド・ブン・ジャースィム首相は、「イラン人質をめぐる危機を知恵と対話をもって解決」すべきと述べ、バッラー大隊による人質殺害予告を自重するよう呼びかけた。

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イランのアリー・アクバル・サーレヒー外務大臣は『シュピーゲル』(10月7日付)に対して、アサド政権が「状況を完全に掌握しており、反体制組織はシリアの14県のうち4~5県を(点在的に)掌握しているに過ぎない」と述べた。

また「国民に大量破壊兵器を用いた政府は正統性を失う。このことはシリアにも当てはまる」と述べた。

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駐イラク・イラン大使はメフル通信(10月7日付)に対して、イラクでのイラン航空機の臨検に関して、両国航空会社間の合意に反する、と述べ、すでに抗議を行ったと述べた。

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『サンデー・タイムズ』(10月7日付)は、諜報筋の話として、イラン・イスラーム革命防衛隊のクドス軍団の兵士275人がシリアから撤退した、と報じた。

西側の制裁によるイラン経済の逼迫が主因だという。

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ヨルダンのアブドゥッラー国王はアンマンでジョゼ・マヌエル・バローゾ欧州委員会委員長と会談し、シリアでの流血停止のため「政治的解決」の必要を改めて強調した。

バローゾ欧州委員会委員長はUNICEFのヨルダン緊急教育プロジェクトに対して460万ユーロの供与を行う旨、ヨルダン政府に伝えた。

AFP, October 7, 2012、Akhbar al-Sharq, October 7, 2012、Aljazeera, October 7, 2012、al-Hayat, October 8, 2012、Kull-na Shurakaʼ, October 7, 2012、al-Kurdiya News, October
7, 2012、Naharnet.com, October 7, 2012、Reuters, October 7, 2012、SANA, October
7, 2012、The Sunday Times, October 7, 2012、The Times, October 7, 2012などをもとに作成。

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