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ISSGに参加する「シリアの友連絡グループ」諸国がパリで外相級会合し、シリア軍の爆撃を停止させるようロシアを求める(2016年5月9日)

ISSG(国際シリア支援グループ)に参加する「シリアの友連絡グループ」諸国がフランスの首都パリで外相級会合を開き、シリア情勢への対応について協議した。

会合に参加したのは、米英仏、サウジアラビア、トルコ、カタール、UAEの外相らで、リヤド最高交渉委員会委員長のリヤード・ヒジャーブ元首相も出席した。

外相級会合を主催したフランスのジャン=マルク・エロー外務大臣は会合に先立ってRTL(5月9日付)に対して「ジュネーブでの交渉はシリア政府が停戦違反を続ける限り再開できない…。アサド政権は病院や避難民キャンプを空爆し続けている…。アレッポ市で彼らが攻撃しているのはダーイシュ(イスラーム国)ではなく、「穏健な反体制派」が標的となっている。こうした反体制派を我々はこの会合に招聘している」と述べた。

またサウジアラビアとカタールがこの「穏健な反体制派」を支援しているのかとの質問に対して、「もちろんだ…。両国だけでなく、フランス、ドイツ、イタリア、米国など…も支援している」と述べた。

そのうえで「我々はこの会合で、ダマスカスの政権に圧力をかけ、空爆を停止させるようモスクワに求めるつもりだ」と付言した。

一方、サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、外相級会合に先立って行われたエロー外務大臣との会談後、シリア情勢に関して「我々はシリアの兄弟たちを支援し続ける。なぜなら、彼らにはバッシャール・アサドを排除したかたちで、平等の原則に基づく新生国家を樹立する権利があるからだ」と述べた。

『ハヤート』(5月10日付)などが伝えた。

アレッポ市および同市一帯での戦闘は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、アル=カーイダとの関係を否定するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、ダーイシュとの関係がとりざたされるジュンド・アクサー機構、トルコが積極支援するトルキスターン・イスラーム党やシャーム軍団(シリア・ムスリム同胞団系)が反体制派を主導し、シリア軍、国防隊、外国人(イラン人、イラク人、アフガン人)民兵と交戦している。

このうち、シャーム自由人イスラーム運動は、イスラーム軍とともにリヤド最高交渉委員会に所属していたが、ジュネーブ3会議第3ラウンド中に脱会、最近になってヌスラ戦線などとともにファトフ軍を再編し、アレッポ市南部郊外で攻勢を強めていた。

AFP, May 9, 2016、AP, May 9, 2016、ARA News, May 9, 2016、Champress, May 9, 2016、al-Hayat, May 10, 2016、Iraqi News, May 9, 2016、Kull-na Shuraka’, May 9, 2016、al-Mada Press, May 9, 2016、Naharnet, May 9, 2016、NNA, May 9, 2016、Reuters, May 9, 2016、SANA, May 9, 2016、UPI, May 9, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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