シリア軍はジハード主義武装集団の内部抗争に乗じて、東グータ地方(ダマスカス郊外県)の複数カ所を制圧(2016年5月11日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)、シリア人権監視団などによると、シリア軍が、東グータ地方マルジュ・スルターン村に近いリカービーヤ農場、ダイル・アサーフィール市、フーシュ・アドマル村一帯で攻勢を強め、ジハード主義武装集団と交戦、複数拠点を制圧した。

また、ARA News(5月11日付)によると、シリア軍はザブディーン村内の複数拠点も制圧、シリア人権監視団によると、シリア軍とジハード主義武装集団の戦闘は、タイバ村一帯でも行われた。

イスラーム軍とラフマーン軍は10日、停戦に向けた「善意」を示すため、係争地であるミスラーバーから共に部隊を撤退させているが、シリア軍の進軍は東グータ地域での両者の対立に乗じたかたちで展開されている。

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アレッポ県では、ARA News(5月11日付)によると、ファトフ軍の支配下に入ったアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン市に対して、シリア軍、国防隊、外国人戦闘員が攻撃を継続した。

一方、SANA(5月11日付)によると、シリア軍による「講和規定」適用を無視して、反体制武装集団がアレッポ市サイフ・ダウラ地区、ブスターン・ザフラ地区を迫撃砲で攻撃し、女性1人を含む2人が死亡、3人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がウンム・ハーラタイン村、アトシャーン村、スカイク村、タマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆し、戦闘員30人を殲滅、車輌などを破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がダルアー市アルバイーン地区で、シャームの民のヌスラ戦線、南部タウヒード旅団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺害、車輌などを破壊した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、5月10日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はアレッポ県(アレッポ市)、ラタキア県(バリーシャ村)、ダマスカス郊外県(ハラスター市郊外)で発生し、シャーム自由人イスラーム運動、スルターン・ムラード旅団、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は517件。


AFP, May 11, 2016、AP, May 11, 2016、ARA News, May 11, 2016、Champress, May 11, 2016、al-Hayat, May 12, 2016、Iraqi News, May 11, 2016、Kull-na Shuraka’, May 11, 2016、al-Mada Press, May 11, 2016、Naharnet, May 11, 2016、NNA, May 11, 2016、Reuters, May 11, 2016、SANA, May 11, 2016、UPI, May 11, 2016などをもとに作成。

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