シャーム・ファトフ戦線(ヌスラ戦線)のジャウラーニー氏は音声声明で「アレッポ大血戦」の戦いの戦果が「紛争のバランスを覆す」ことになると主張(2016年8月5日)

ブンヤーン・イスラーム広報機構は、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏によるとされる音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=gjzPsjVu3io)を配信した。

「アレッポにおける我らが民に向けた音声メッセージ」と題された声明のなかで、ジャウラーニー氏とされる人物は、新生ファトフ軍による「アレッポ大血戦」の戦いに関して、「アレッポに対する包囲解除の戦いを強化する勝利」と賞賛した。

ジャウラーニー氏は「アレッポ大血戦」の戦いの成果が「包囲を受ける人々に至る道を開くだけでなく、シャームの戦場における紛争のバランスを覆すものとなり、シャームの民に対する国際社会の陰謀のテーブルをひっくり返し、戦いの行方に新たな様相を与えるだろう」としたうえで、反体制武装集団に対して「自らの敵に対して一体となり、糾合する」よう呼びかけた。

アレッポ市住民に対しては「ムジャーヒドゥーンは、アッラーのお許しのもと、あなた方を落胆はさせない。彼らはあなた方の勝利と防衛を確約した。圧政を振るうロシア、憎むべきラーフィディーン(シーア派、アラウィー派)はあなた方の足下で打ち崩されるだろう」と述べた。

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アレッポ県では、ARA News(8月5日付)によると、シャーム・ファトフ戦線指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏による思われる音声声明「アレッポにおける我らが民に向けた音声メッセージ」の配信とほぼ時を同じくして、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室がアレッポ市東部に対するシリア軍の包囲解除に向けた作戦を開始したと発表した。

声明は「穏健な反体制派」と目される「命じられるままに正しく進め」連合が発表したが、作戦の詳細は明らかにしていない。

AFP, August 5, 2016、AP, August 5, 2016、ARA News, August 5, 2016、Champress, August 5, 2016、al-Hayat, August 6, 2016、Iraqi News, August 5, 2016、Kull-na Shuraka’, August 5, 2016、al-Mada Press, August 5, 2016、Naharnet, August 5, 2016、NNA, August 5, 2016、Reuters, August 5, 2016、SANA, August 5, 2016、UPI, August 5, 2016などをもとに作成。

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