アレッポでのレバノン人巡礼者誘拐に自由シリア軍が関与か、一方シリア国民評議会がガルユーン事務局長の辞任を受理し6月初旬に新事務局長の選出へ(2012年5月23日)

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アサド政権の動き

スィフヤーン・アッラーウ石油鉱物資源大臣は、2011年9月から現在まで、西側諸国の制裁によりシリアの石油部門の損失が40億ドル相当に上ると発表した。

石油鉱物資源省で行われた記者会見で、アッラーウ石油鉱物資源大臣は家庭用のガスが不足していると強調する一方、ヴェネズエラから22日に灯油約35,000トンが到着したことを明らかにした。

ヴェネズエラからの灯油の搬入はこれが3度目で、近く4度目の搬入がある、という。

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『クッルナー・シュラカー』(5月23日付)は、アサド大統領がガッサーン・ハバシュ在日シリア大使を帰国させ、大使を職を解く政令を発した、と報じた。

同報道によると、ハバシュ大使は経済通商大臣に就任すると噂されている。

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シリア・アラブ・テレビ(5月23日付)は、当局が身柄拘束したイスラーム主義者が破壊行為を行ったと自白する映像を公開した。

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反体制勢力は、アースィフ・シャウカト副参謀長(中将)が暗殺され、タルトゥース県のマドハラ市に埋葬されたとの噂を流した。

Akhbar al-Sharq, May 23, 2012

ジャズィーラなどが複数の暗殺された(可能性がある)と報じた政府・軍高官のなかでシャウカト少将だけが公の場に姿を現していないのがその理由。

しかしシャウカト少将が公の場所に姿を現したことはほとんどない。

国内の暴力

ダマスカス県およびダマスカス郊外県では、シリア人権監視団やシリア革命総合委員会によると、カーブーン、バサーティーン・バルザ、ハラスター、クタイファ、ムウダミーヤ、ドゥーマーなどで大きな爆発音が数回聞こえ、黒煙が上がったというが、詳細については伝えなかった(伝えることができなかった)。

シリア人権監視団によると、ダマスカス国際空港に向かう街道で爆弾が爆発し、3人が死亡した。

一方、SANA(5月23日付)によると、マイダーン地区で武装テロ集団が市民に発砲、2人が殺害された。

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ヒムス県では、シリア人権監視団などによると、離反兵がたて籠もるラスタン市に対して、軍・治安部隊が激しい砲撃を加えた。

複数の活動家によると、ヒムス市クスール地区に対して、軍・治安部隊が砲撃を加えた。

彼らによると、砲撃は、UNSMISが活動するなかで行われた、という。

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Akhbar al-Sharq, May 23, 2012

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市の検問所で市民1人が射殺された。

またダーイル町で治安当局が殺害した市民の葬儀に15,000人の住民が参列した、という。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アナダーン市で市民1人が治安当局に射殺された。

シリア人権監視団やアレッポ調整連合のムハンマド・ハラビー氏らによると、アレッポ市の裁判所で、弁護士と市民が逮捕者釈放を求める座り込みを行った。

ハラビー氏によると、参加者は1,000人を越えたという。

シリア人権監視団によると、治安部隊が参加者多数を逮捕し、抗議行動を強制排除した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月23日付)によると、マヤーディーン市郊外の砂漠地帯で武装テロ集団が国境警備隊の車輌を襲撃し、警備兵複数が死亡、また警備隊の応戦により、テロリスト複数が死傷した。

またダイル・ザウル市でも武装テロ集団と軍・治安部隊が交戦した。

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『クッルナー・シュラカー』(5月24日付)はハサカ県カーミシュリー市でクルド民族主義政党の民主統一党の党員が、逮捕された党員を搬送している治安機関の車を襲い、4人を脱走させた、と報じた。

反体制勢力の動き

シリア国民評議会は声明を出し、アレッポでのレバノン人巡礼者誘拐を非難するとともに、「レバノンの混乱を助長するためにシリア政府が関与した可能性を否定しない」と推定し、自由シリア軍に対して「レバノンの同胞解放のため可能なすべての努力を行う」よう呼びかけた。

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自由シリア軍司令官のリヤード・アスアド大佐は『ラアユ』(5月23日付)に対して、アレッポでのレバノン人巡礼者誘拐への関与を否定し、「最近結成された金融マフィア集団」の犯行だと断じた。

また自由シリア軍事評議会議長のムスタファー・シャイフ准将は、AFP(5月23日付)に対して、「自由シリア軍は決して関与していない…。こうした試みは自由シリア軍を貶めようとするものだ」と述べた。

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地元調整諸委員会は、声明を出し、アレッポでのレバノン人巡礼者誘拐に関して、「宗派感情をエスカレートさせ地域で内戦を煽ろうとする…革命の道徳」に反した行為と非難した。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長は『アフラーム』(5月23日付)に対して、「政治的解決が失敗した場合、国際社会は軍事介入という選択肢があるということに気づくだろう」と述べた。

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反体制活動家のマアン・アーキル氏(アラウィー派)は、ロイター通信(4月23日付)に対して、アサド政権の打倒はアラウィー派にとっても利益をもたらすだろう、と述べ、アラウィー派の運命とアサド政権の運命を結びつけるべきない、と主張した。

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シリア国民評議会は声明を出し、ブルハーン・ガルユーン事務局長の辞任を受理し、6月9~10日に新事務局長の選出を行うと発表した。

執行委員会が出した同声明によると、評議会メンバーは5月21日から23日にトルコのイスタンブールで会合を開き、ガルユーン事務局長が提出した辞表と組織改編委員会開催の呼びかけに関する書簡などを審議した。

この書簡のなかでガルユーン事務局長は、組織内の「真空や意見の相違」を回避する必要を強調しつつ、事務局長選出には出馬しないとの意思を示した。

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シリア暫定議会の広報局は声明を出し、すべての革命運動家に対して、5月末までに自らの代表を擁立し、シリア暫定議会のメンバーとするよう呼びかけた。

レバノンの動き

Naharnet.com, May 23, 2012

アレッポで誘拐されたレバノン人とともに巡礼バスに乗っていた女性たちが空路でレバノンに帰国した。

「アフバール・シャルク」(5月23日付)によると、女性の一人は「自由シリア軍が私たちを静止し、男達を連れ去った…。白い車に乗った武装集団が砲撃を回避させると言って、バスをバサーティーンに誘導した…。彼らは自分たちが自由シリア軍だと言った」と述べた。

また武装集団はシリア軍と男たちを交換するつもりだと述べる一方、レバノン人を罵倒した、という。

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自由国民潮流代表で国民議会議員のミシェル・アウン元国軍司令官は、一部の勢力がシリアの混乱をレバノンに波及させ、我々を外国に屈服させようとしている、と述べた。

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マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教は、クウェートの『ラアユ』(5月23日付)に対して、「アサド政権は独裁で、レバノン国民はそれにより苦しめられてきた…。アサド政権の崩壊は、シリアで暮らすキリスト教徒に何の影響も与えない。なぜなら彼らはそもそも政治体制に忠実かどうかは別として、体制に従っているだけだからだ。すべてのイスラーム教の宗派は穏健だが、不安定をもたらそうとする一部の国の支援を受けた過激派が権力を握りつつある」と述べた。

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ベイルートにある聖ジョセフ大学でレバノン・カターイブ党を支持する学生とヒズブッラーを支持する学生が衝突した。

諸外国の動き

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、記者会見で、シリアの紛争がレバノンに波及する「具体的な脅威」があり、それが現実となればレバノンにとって「非常に悪い結果」をもたらすと述べた。

またレバノン情勢に関して、「シーア派とスンナ派の対立が人口的にエスカレートさせられていることは悲劇だ」と付言した。

一方、『ハヤート』(5月24日付)などによると、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、ロシア外務省が回付する雑誌とのインタビューで、アサド政権のシリアの反体制勢力の対話会合を国連主催のもとモスクワで開く意思があることを明らかにした。

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イラクのラマーディー市郊外でレバノン人巡礼者(シーア派)を乗せたバスが道路脇に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ、3人が死亡、10人が負傷した。

AFP, May 23, 2012、al-Ahram, May 23, 2012、Akhbar al-Sharq, May 23, 2012、al-Hayat, May 24, 2012、Kull-na Shuraka’, May 23, 2012, May 24, 2012, May 26, 2012、Naharnet.com,
May 23, 2012、Reuters, May 23, 2012、SANA, May 23, 2012などをもとに作成。

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