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トーマス米特殊作戦軍司令官「米国はシリアに留まりたいが、シリア政府が介入に合意しなければ、国際法がそれを阻止する」(2017年7月21日)

米特殊作戦軍(SOCOM)のレイモンド・トーマス司令官は、コロラド州アスペンで行われた安全保障会合で、2015年に西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に対してシリア民主軍への改称を進言したことを明らかにした。

トーマス司令官はまた、ドナルド・トランプ米政権がCIAによる「穏健な反体制派」教練プログラムを廃止したことに関して、ロシアに対する譲歩ではないと強調した。

しかし、トーマス司令官は「我々はジレンマのなかにある。我々はシリアという主権国家において活動している。これに対して、ロシアとその同盟者は、シリアからトルコを実際に排除することに成功した。「米国よ、あなたたちはまだシリアにいるのか」とロシアが我々に言ってくる日が迫っている…。ロシアがこのカードを切っても、我々は留まりたいと考えるだろう。だが、我々にはその能力はない」と続け、米国の対シリア政策が限界に達していることを認めた

ニューズウィーク(7月21日付)によると、トーマス司令官は、米国にとって「テロとの戦い」ではあるが、「シリア政府が介入に合意しなければ、米国はシリアに留まることを国際法によって阻止されるだろう。これに対して、ロシアはシリア政府の要請のもとに介入している」と付言したという。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、The Newsweek, July 21, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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