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欧米・アラブ諸国16カ国がシリア情勢への対応を協議するため会談「シリア復興に参加するため信頼できる政治プロセスが必要」「シリア国民が決めることだが、我々はアサドが権力の座にとどまるとは思っていない」(2017年9月19日)

第72回国連総会が開催されている米ニューヨークで、レックス・ティラーソン米国務長官の呼びかけにより、シリア情勢への対応を協議するための会合が国務長官が滞在するパレス・ホテルで開かれ、NATO加盟国およびサウジアラビアなどのアラブ諸国16カ国の外務大臣、EUの代表らが出席した。

会合に参加したのは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ヨルダン、トルコ、カタール、サウジアラビア、UAE、エジプト、カナダ、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの外務大臣、EU代表(フェデリカ・モゲリーニ欧州委員会副委員長兼欧州連合外務・安全保障政策上級代表)、国連代表(ジェフリー・フェルトマン国連事務次長(政務局長)。

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米国務省のデヴィッド・サトルフィールド中東和平問題担当次官補は会合記者団に対して、「軍事治安行動によって暴力の軽減はもたらされるが、それだけではシリアは安定しない…。大多数のシリア人の意思を反映した信頼できる政治プロセスのみがこの目的を実現させ得る」という点で意見が一致したことを明らかにした。

また「国際社会がシリア復興に参加するため、政治プロセスが推し進められなければならない」としつつ、「シリア政府とその支持者が色塗りされた地図上だけで勝利宣言することはできない。政治プロセスがなければ、国際社会、すなわちこの会議に参加するすべての国は、シリアでの正統性の回復や、復興に貢献はしないだろう」と強調した。

そのうえで会合では「どのようにジュネーブ(・プロセス)、そして政治プロセスに再び集中すべきか」について意見が交わされ、「すべての出席者が、プラグマティック、事務的、現実的である必要があると指摘したが、これはシリア政府とその支援者が決定する今後の行方に従うことではなく、早急に軍事的・治安的な問題解決から次の段階に移行するために行動することを意味する。しかしこれこそがもっとも困難なステップだ…。我々は政治プロセスの終わりにアサドが(権力の座に)留まるだろうとは見ていない。なぜなら、彼は正統性を失ったからだ…。しかし、これはシリア国民が決めることだ」と述べた。

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一方、フランスが提案しているシリア情勢にかかる連絡グループ設置構想に関して、サトルフィールド次官補は「今回の会合ではその他の議題はない」と述べ、審議されたことを示唆、また米国の匿名高官はAFP(9月19日付)に対して「イランが連絡グループに参加すれば、我々にとって事態は困難になるだろう」と述べ、同グループに関する米国の姿勢を明らかにした。

しかし、オランダのベルト・クーンデルス 外務大臣は「議論されていない」と述べた。

フランスは、シリアが分断され、新たなイスラーム過激派の温床になることに警戒し、国際社会が一致団結して対応する必要を強調し、国連安保理常任理事国と主要な紛争当事国からなる連絡グループの設置を提案している。

『ハヤート』(9月20日付)などが伝えた。

AFP, September 19, 2017、ANHA, September 19, 2017、AP, September 19, 2017、ARA News, September 19, 2017、Champress, September 19, 2017、al-Hayat, September 20, 2017、Kull-na Shuraka’, September 19, 2017、al-Mada Press, September 19, 2017、Naharnet, September 19, 2017、NNA, September 19, 2017、Reuters, September 19, 2017、SANA, September 19, 2017、UPI, September 19, 2017などをもとに作成。

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