ダーイシュはハマー県東部の孤立地帯からアル=カーイダ系組織支配地域に退去することでシリア軍と合意(2017年9月22日)

ハマー県では、シャームナー・テレビ(9月22日付)によると、県東部のサラミーヤ市東部一帯でシリア軍の包囲を受け孤立していたダーイシュ(イスラーム国)が、シリア政府側との停戦に合意した。

停戦合意は、サラミーヤ市東部郊外スーハー村、アブー・フバイラート村、アカシュ村、バグルーティーヤ村、ウンム・マイル村からのダーイシュ戦闘員と家族の退去を骨子とする。

これにより1,000人が同地を退去すると見込まれる。

一方、シリア人権監視団によると、停戦合意は21日に交わされ、2,500人が同地を退去、その一部はアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構の支配下にあるハマー県北部に移動し、また一部はシリア政府が同地域に設置した仮設収容センターに収容されたという。

なお、ダーイシュが依然活動を続けるワーディ・アズィーブ一帯には、戦闘員とその家族約2,000人が依然として抵抗を続けていると推計される。

他方、SANA(9月22日付)によると、県東部で活動を続けるダーイシュ(イスラーム国)がサラミーヤ市とタッルアダー村を結ぶ街道を砲撃し、自動車1台を破壊、乗っていた女性1人が死亡、4人が負傷した。

syria.liveuamap.com, September 22, 2017

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ヒムス県では、SANA(9月22日付)によると、シリア軍が県東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、マズィーン・バカル村、ムシャイリファ村、ラスム・タウィール村、ジャウラト・ニザール村、ムサイイード村一帯を新たに制圧した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月22日付)によると、シリア軍が県西部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ハルビーヤ村、ザルビーヤ村、カスビー村を制圧した。

AFP, September 22, 2017、ANHA, September 22, 2017、AP, September 22, 2017、ARA News, September 22, 2017、Champress, September 22, 2017、al-Hayat, September 23, 2017、Kull-na Shuraka’, September 22, 2017、al-Mada Press, September 22, 2017、Naharnet, September 22, 2017、NNA, September 22, 2017、Reuters, September 22, 2017、SANA, September 22, 2017、Shamna TV, September 22, 2017、UPI, September 22, 2017などをもとに作成。

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