ダマスカス郊外県・ヒムス県・イドリブ県などで数千人が反体制デモを組織するなか、ハサカ県でシリア国民評議会メンバーのミシュアル・タンムー氏が暗殺される(2011年10月7日)

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ミシュアル・タンムー氏暗殺

ハサカ県カーミシュリー市ではシリア国民評議会メンバーでシリア・クルド・ムスタクバル潮流スポークスマンのミシュアル・タンムー氏(1957年生まれ)が自宅で武装集団に暗殺された。

また彼の息子と活動家のラーヒダ・ラシュキールー女史が負傷した。

シリア人権監視団によると、4人の武装した男がタンムー氏の自宅に侵入し、自宅内で同氏を殺害した。

Kull-na Shuraka’, October 7, 2011

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クルド青年調整連合によると、タンムー氏はイスタンブールでの反体制勢力の大会に参加しており、「シリア国内の声を大会で代弁し、シリア国民の統合を強調してきた」という。

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SANA(10月8日付)は、タンムー氏を「国民的(愛国的)反体制活動家」と評価し、「国民統合と国内の平和に打撃」を与えることを狙った「武装集団」による暗殺と断じた。

反体制運動をめぐる動き

複数の活動家・目撃者によるとダマスカス郊外県、ヒムス県、イドリブ県ジスル・シュグール市で金曜日の礼拝後に数千人が反体制デモを行った。

これに先立ち、フェイスブックの「シリア革命2011」では「シリア国民評議会を支持する金曜日」のデモが呼びかけられていた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市、ザバダーニー市で民間人3人が殺害された。

またSANA(10月8日付)は、ザマルカー町とヒムス市で武装テロ集団が治安維持部隊を襲撃し、同部隊の士官1人と兵士2人が負傷したと報じた。

しかしSANA(10月8日付)は、ザバダーニー市では金曜日の午後の礼拝後にデモが発生しなかったとする地元の財界の言葉を伝えた。

Akhbar al-Sharq, October 8, 2011

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ヒムス県では、ヒムス市の各地区で反体制デモが実施され、シリア人権監視団によると、ヒムス市でのデモで4人が殺害された。

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ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル市で反体制デモが実施された。

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イドリブ県では、マアッラト・ヌウマーン市で、治安部隊がデモ参加者に発砲し、5人が負傷した。

またシリア人権監視団によると、ジスル・シュグール市郊外のヒルバト・ジャウズ村で1人が殺害された。

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SANA(10月8日付)は、ダルアー県の2カ所で当局が爆弾を発見・除去したと報じた。

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SANA(10月8日付)は、アーティフ・ナッダーフ・タルトゥース県知事がバーニヤース市のモスクが治安部隊に包囲されているとの一部報道が事実無根だと述べたと報じた。

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SANA(10月8日付)は、ハマー県のムフティー、アブドゥルバースィト・スライマーン師が、市民がモスクを訪れ礼拝することを阻止しているとの一部衛星テレビ局の報道を否定したと報じた。

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ナウワーフ・ブン・ラーギブ・バシール氏のいとこのファウワーズ・バシール氏はシリア・アラブ・テレビ(10月7日付)の取材に答え、死亡報道を否定した。

バシール氏はダマスカス宣言事務局メンバーでバッカーラ部族の代表と目されている。

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在米反体制活動家でシリア国民評議会の渉外関係局長となったラドワーン・ズィヤーダ氏は『ハヤート』(10月8日付)の取材に対して、「ヒムス市近郊のラスタン、タルビーサ、そしてダルアー市といった都市は住民のほとんどがいなくなり放置されている」と述べたうえで、こうした都市の制圧が「体制が人々の忠誠心を勝ち取ったことを意味しない」と指摘、「時は体制ではなく革命にとって有利である」と断じた。

また活動家と治安部隊が「互いに疲弊している」と述べ、反体制デモが衰退傾向にあることを否定した。

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シリアの反体制ジャーナリストは自由ジャーナリスト連合を結成。

アサド政権の動き

ファイサル・ミクダード外務次官は国連人権理事会に出席し、「全国レベルの調査を実施するだろう」と述べ、国内での殺戮を調査する意思を示したが、民間人への発砲を拒否した離反兵をシリア軍が殺害したとの批判については否定した。

また「過激な武装集団」によってシリア人が毎日殺されているなかで、改革を実施するにはさらなる時間が必要だと述べた。

さらに「我々は近日中に国連人権高等弁務官に殉教者のリストを提出する。彼らは公務員や警察官であり、テロリストが殺害したその数は1,100人以上にのぼる」と述べた。

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『デイリー・テレグラフ』(10月7日付)は、アサド家がシリア国外に所有する不動産の売却を始め、その額は10,000,000英ポンドにのぼる、と報じた。

売却されているのはリフアト・アサド前副大統領が所有していた不動産など。

諸外国の動き

ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ大統領はテレビで、「ロシアは他の国々と同様、シリアの流血が止むことを望んでおり、シリアの指導部が必要な改革を実行することを要求する。シリアの指導部がこの改革を実行できないのであれば、去らねばならない。しかしこのことは、NATOや西側各国が決めることではなく、シリア国民とシリアの指導部が決めることだ」と述べ、外国による体制打倒の試みを改めて拒否する姿勢を示した。

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10月5日晩、ヒムス県ヒムス市でロシアのストーリー・トランス・ガス社が襲撃された。

これを受けロシア外務省は声明を出し、在ダマスカス・ロシア大使館に同社と在留ロシア人を保護するための必要な措置を早急に講じるよう支持するとともに、襲撃を厳しく非難した。

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UNICEFは3月以来シリアの反体制抗議運動への弾圧で187人の子供が殺害されたと発表し、強い懸念の意を示した。

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デンマークのロシア大使館前でシリアの反体制活動家が抗議デモを行った。

AFP, October 7, 2011、Akhbar al-Sharq, October 7, 2011、Daily Telegraph, October 7, 2011、al-Hayat, October 8, 2011、Kull-na Shuraka’, October 7, 2011、October 8, 2011、Reuters,
October 7, 2011、SANA, October 8, 2011などをもとに作成。

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