シリア軍がアリーハー市(イドリブ県)を爆撃し、市民11人が死亡(2019年7月27日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから87日目となる7月27日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より21人(民間人13人(うち女性0人、子供4人)、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員17人)増えて2,747人となった。

うち、824人が民間人(女性151人、子供208人を含む)、926人がシリア軍兵士、997人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は75回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」35発を投下、ロシア軍も43回の爆撃を行った。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアリーハー市、ハーン・シャイフーン市、マアッラト・ヌウマーン市一帯、ムハムバル村、ウライニバ村、ダイル・シャルキー村、タッフ村に対して爆撃を実施した。

ロシア軍もタフタナーズ航空基地を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月27日付)によると、アリーハー市への爆撃で、市民11人が死亡、20人あまりが負傷したという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアルバイーン村、タッル・ミルフ村、ズィヤーラ町、ザクーム村、ダクマーク村、ザイズーン火力発電所一帯、ムーリク市、カフルズィーター市、ハスラーヤー村、ザカート村、ラターミナ町に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市、ザカート村に「樽爆弾」を投下した。

ロシア軍もカフルズィーター市、ラトミーン村、ジャビーン村、タッル・ミルフ村、ムーリク市、ハスラーヤー村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月27日付)によると、ロシア軍はカフルズィーター市でホワイト・ヘルメットの車輌を狙い、救急隊員2人とドライバー1人を殺害した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月27日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒード(「信者を煽れ」作戦司令室所属)が、ハークーラ村およびその一帯にあるシリア軍拠点を砲撃した。

またトルコの支援を受ける国民解放戦線も、ブライディージュ村にあるシリア軍の基地を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがクルド山のカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

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ダルアー県では、SANA(7月27日付)によると、シリア軍がムライハト・アタシュ村にある「テロリスト」のアジトに突入、なかにいた「テロリスト」1人が着用していた自爆ベルトを爆破させ、兵士複数人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ハマー県2件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を23件(ハマー県13件、イドリブ県10件)確認した。

AFP, July 27, 2019、ANHA, July 27, 2019、AP, July 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 27, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 27, 2019、Reuters, July 27, 2019、SANA, July 27, 2019、SOHR, July 27, 2019、UPI, July 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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