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トルコのエルドアン大統領「ダイル・ザウル県・ラッカ県の境界にまで安全地帯を伸張できれば、トルコ、欧州などから帰国するシリア難民の数を300万人にまで増加させることができる」(2019年9月24日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は国連総会で一般討論演説を行い、シリア北東部で設置を進めている「安全地帯」に関して、「ダイル・ザウル県・ラッカ県の境界にまで安全地帯を伸張できれば、我が国、欧州、そしてそのほかの世界各地から帰国するシリア難民の数を300万人にまで増加させることができる」と述べた。

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トルコのヤスィン・アクタイ大統領顧問は、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との対話の可能性に関して「トルコはシリア民主軍がエスニック国家建設をあきらめ、国境地帯から撤退するまで対話には応じない」と述べた。

アクタイ大統領顧問は「米国はシリア民主軍のために多額の支出を行ったとされる。だから、彼らを見捨てることができない。だが、それは論理的ではない。米国がシリア民主軍に誠実であろうとして、トルコに誠実でなくなることなどということを誰も信用しない…。トルコとシリア民主軍の直接交渉というのは欧州諸国が示したオプションだ。このことは明らかだ。だが現時点で、トルコがシリア民主軍と直接対話を始めることに合意する理由などない」と述べた。


スプートニク・ニュース(9月24日付)が伝えた。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、Sputnik News, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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