YPG主体のシリア民主軍の匿名幹部はイスラエルにシリア北東部への介入を求める(2019年10月20日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の幹部は、シリア北東部からの米軍駐留部隊撤退決定を米国が撤回するよう圧力をかけるようイスラエルに呼びかけた。

この幹部は匿名を条件にイスラエル放送局(10月20日付)の取材に応じ、「シリア北東部に部隊を残留させるよう米軍に圧力をかけることをイスラエルに求めている。なぜならトルコはラアス・アイン市で停戦違反を続けているからだ」と述べた。

匿名幹部はまた「クルド人の拠点に対するトルコの攻撃が続けば、米国はこの地域から部隊を撤退させることはできない。だから、イスラエルがとることのできる唯一の方法は、クルドを支援することなのだ。これはこの地域から撤退を完了できずにいる米国の要望でもあるのだ」と付言した。

さらに「トランプ米大統領がトルコと行った取引は彼によるとすばらしいものかもしれない。だが、クルド人にとってはそうではない。また長期的には米国の国益にも資さない」と批判、「トルコが攻撃を続ければ、クルド人だけでなく、シリア北東部のそのほかのマイノリティも危険にさらされる」と締めくくった。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、IBA, October 20, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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