シリア軍がシャーム解放機構などとの戦闘の末、ウンム・ジャラール村に続いてイドリブ県南東部の9カ村・農場を新たに制圧(2019年12月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とパレスチナ人民兵組織のクドス旅団が、シリア・ロシア軍戦闘機・ヘリコプターの航空支援を受けて、県南東部でシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室と激しく交戦し、ウンム・ジャラール村に続いて、ラッファ村、ウンム・トゥワイナ村、ハリーバ村、ルバイア村、シャッアーラ村、バルナーン村、サハール村、ファルジャ村、アブー・フッバ村を制圧した。

SANA(12月20日付)によると、シリア軍地上部隊が新たに制圧したのは、ウンム・ジャラール村(19日に制圧)、ルバイア村、ハリーバ村、シャアラ(シャアラ・アジャーイズ)村、ウンム・トゥワイナ村、タッル・マフウ農場、ファリーハ農場、ブライサ村、アブー・フッバ村、タッル・シャイフ村。

シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊はまた、クラスター弾などでマアッラト・ヌウマーン市、ジャルジャナーズ町およびその周辺を砲撃した。

一方、シリア軍ヘリコプターは、ガドファ村およびその一帯、マアッラト・ヌウマーン市郊外、ラッファ村、アブー・フッバ村、ダイル・シャルキー村、タッル・マンス村、ブルジュ村、ティーナ村、放棄された大隊基地、サハール村、タッフ村を「樽爆弾」で爆撃、戦闘機もマアッラト・ヌウマーン市東部郊外一帯を爆撃した。

ロシア軍戦闘機も、マアッルシャムシャ村およびその一帯、アブー・ズフール町東部郊外一帯、カトラ村、マアッラト・ヌウマーン市およびその一帯、ダイル・シャルキー村、ラッファ村、ムアスラーン村、ガドファ村、マアッルシューリーン村、ジャルジャナーズ町などを爆撃した。

他方、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(12月20日付)は、シャーム解放機構はカッバーナ村での戦闘でシリア軍の偵察用小型無人航空機(ドローン)を撃墜したと伝え、その写真を公開した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がクースィンヤー村を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

これに対して、反体制武装集団がシリア軍地上部隊に反撃し、兵士5人を殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を58件(イドリブ県29件、ラタキア県13件、アレッポ県12件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を57件(イドリブ県17件、ラタキア県13件、アレッポ県6件、ハマー県19件)確認した。

AFP, December 20, 2019、ANHA, December 20, 2019、AP, December 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 20, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 20, 2019、Reuters, December 20, 2019、SANA, December 20, 2019、SOHR, December 20, 2019、UPI, December 20, 2019、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, December 20, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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