シリア国民評議会使節団が仏外務省と会談し「シリア国民の代表」としての支持を取り付ける、また同評議会議長は自由シリア軍への支持を明言(2011年11月23日)

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反体制勢力の動き

シリア国民評議会の使節団(ブルハーン・ガルユーン理事長ら)はフランスのアラン・ジュペ外務大臣と会談した。

会談後、ジュペ外務大臣は、シリア国民評議会がイタリア、英国、ロシア、ベルギー各国政府の高官との会談を通じて、より広く(シリア国民の)代表しての資質を享有するようになった、と述べ、アサド政権が国際的孤立を深め、正統性をさらに失った場合、国際社会が同評議会をシリア国民の代表として承認するために努力すると述べた。

そのうえで「シリア国民評議会は我々がともに活動する法的基軸である」と述べ、最大限多くの反体制勢力を包摂する必要があるとの見方を示した。

また「人道回廊を我々は検討した。私は、次回のEU外相会合でこの問題を議題に含めるよう求める」と述べ、民間人を保護するための「人道回廊の設置」をめざす意向を示した。

これに対してガルユーン議長は、フランス政府に謝辞を述べるとともに、シリア国民評議会が自由シリア軍を支持すると明言し、民間人を保護するとともに、シリア軍を攻撃しないよう求めた。

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シリア国民評議会の使節団がスペインのトリニダード・ヒメネス外務大臣と会談した。

使節団はアフマド・ラマダーン氏(執行部メンバー、情報局長)、ウバイダ・ナッハース氏、バッサーム・アブドゥッラー、シャーディー・ハッシュ、イマード・ナッダーフ、ラーミー・ジャッラーフからなる。

会談で、外務大臣は、アサド大統領が退任する必要があると述べる一方、対話のチャンネルをアサド政権からシリア国民評議会に向けるとの意思を示した。

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シリア法律研究センターのアンワル・ブンニー弁護士はAFP(11月23日付)に対して、過去8ヵ月間で弁護士122人以上が逮捕されたと述べた。

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シリア反体制勢力統一国民イニシアチブの使節団が、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長と会談し、同イニシアチブが発表した文書(11月20日付)を手渡した。

使節団は以下の活動家から構成されていた。

サラーフ・バドルッディーン(クルド人)
ナウファル・マアルーフ・ダワーリービー
ワヒード・サクル
バヒーヤ・マールティーニー(クルド人)
ディヤー・ダグマシュ
ハーズィム・アルウール
アンマール・カルビー

アサド政権の動き

外務省のジハード・マクディスィー報道官は、国連総会第三委員会での対シリア非難決議に関して、「バランスを欠く」と非難した。

マクディスィー報道官は「現段階において、国際社会における軍事問題化でなく、仲介努力が必要であるにもかかわらず…、シリアに対する政治的キャンペーンがなされるなかで」決議が採決されたと述べた。

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ラッカ県ラッカ市で市民数千人がアサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴えるロウソク集会に参加した。

SANA, November 23, 2011

ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市でも市民数千人がアサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴える集会に参加した。

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地方自治省は、新地方自治法に従い、全国約700カ所に分館を新設した。

反体制運動掃討

ハマー県では、複数の活動家や住民によると、軍の機甲師団が離反兵の「物資供給ライン」と目されるガーブ渓谷のヒヤーリーン町を攻撃し、村人2人を殺害した。

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地元調整諸委員会は、タルトゥース県、ダルアー県、ハマー県、ダマスカス郊外県、ヒムス県の各地で、軍・治安部隊が大規模な逮捕・掃討作戦を行い、激しい銃撃、爆発が発生、複数が殺害、逮捕されたと発表した。

またシリア人権監視団も数十人が死亡したと発表した。

だがこれらの反体制組織が発表した死者数は過去数日間の死者数の累計であり、実際の死者数はより少ないものと思われる。

諸外国の動き

ロシア連邦会議国際問題委員会のミハイル・マルゲロフ委員長は「安保理での(対シリア制裁決議案に対する)ロシアの拒否権発動は、国際社会においてバッシャール・アサド大統領がその法的な地位を維持させるための最後の手段だった」と述べた。

そのうえでマルゲロフ委員長は「シリア大統領は(ロシアの)この姿勢が一つの意味を持っていることを理解せねばならない。改革、暴力停止、自由選挙の実施という意味を。これをシリア政府はただちに行わねばならない」とアサド政権に警告した。

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英国のデヴィッド・キャメロン首相は、ロンドンでトルコのアブドゥッラー・ギュル大統領と会談後、記者団に対して「シリアをめぐって有意義な会談を行った。同地では大規模な内戦の可能性が実際にある」と述べ、アサド政権への圧力強化と反体制勢力支持が必要だとの立場を示した。

ギュル大統領はウィルトン・パーク会議場で、アサド大統領が「民主的移行を指導し得るよう陰に陽に努力してきた」としたうえで、「にもかかわらず、バアス体制は国民に対して暴力と弾圧を加え続けている…。残念ながら、シリアは戻れない場所に来てしまった」と批判した。

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アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣はアラブ連盟のイニシアチブを改めて評価したうえで、シリア政府に対して同イニシアチブを遵守し危機打開を試みるよう呼びかけた。

AFP, November 23, 2011、Akhbar al-Sharq, November 23, 2011, November 24, 2011、al-Hayat, November 24, 2011、Kull-na Shuraka’, November 23, 2011、Reuters, November 23, 2011、SANA, November 23, 2011などをもとに作成。

 

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