トルコのイスラーム主義系日刊紙『イェニ・アキト』はイドリブ県でのトルコ軍に対する攻撃はシリア軍の砲撃ではなく、ロシア軍の爆撃だったと伝える(2020年2月16日)

トルコのイスラーム主義系日刊紙『イェニ・アキト』(2月16日付)は、10日にイドリブ県のタフタナーズ軍事基地でトルコ軍の車列が攻撃を受けた事件に関して、シリア軍地上部隊の砲撃ではなく、ロシア軍戦闘機の爆撃によるものだと伝えた。

トルコ国防省は、シリア軍の砲撃を受け、兵士5人が死亡、これに対する報復として、シリア政府側の標的115カ所を攻撃、戦車などを破壊し101人を殺害したと発表していた。

しかし、トルコ軍筋によると、被害の規模、攻撃発生時のレーダーの記録を調査した結果、攻撃はロシア軍戦闘機によるものだったことが確認されたという。

同トルコ軍筋は、「この攻撃の背後にロシアがいるという事実は、現下の戦略的状況を踏まえて公表できなかった。それゆえトルコ国防省はシリア軍による砲撃だと発表したのだ」と述べている。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020、Yeni Akit, February 16, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts