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ロシア外務省報道官はシリア軍の化学兵器使用を断定した報告書が国際法とOPCWの決議に違反したねつ造と非難(2020年4月9日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、化学兵器禁止機関(OPCW)が4月8日に提出したシリアでの化学兵器使用疑惑事件にかかる調査識別チーム(IIT)の第1回報告書(技術事務局覚書S/1867/2020)に関して、国際法とOPCWのすべての決議に反したねつ造された偽りの報告書で、欧米諸国の命令によって作成されたものだと批判した。

ザハロワ報道官は、記者会見のなかで、報告書がねつ造された偽りの結論を含んでおり、真実を歪め、シリアに嫌疑をかけようとしていると述べた。

また、報告書作成者は、中立的な調査を実施し、現場に専門家を派遣する必要があるとするというOPCWの原則の体系的違反者となってしまったとしたうえで、事実調査のために専門家が送られておらず、西側の支援を受け、シリア政府に敵対する組織が提供したデータ、情報、そしてそれらに基づく過去の結論に依拠したに過ぎないと指摘した。

さらに、欧米諸国が化学兵器禁止条約(CWC)の基本条項と国際法に違反してIIT設置を強要し、ITTの任務も国連安保理の権限に抵触していると非難、一部諸国の諜報機関がもたらしたデータに依拠することがあってはならないと強調した。

AFP, April 9, 2020、ANHA, April 9, 2020、AP, April 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 9, 2020、Reuters, April 9, 2020、SANA, April 9, 2020、SOHR, April 9, 2020、UPI, April 9, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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