ヒムス県、ハマー県、アレッポ県、ダマスカス郊外県、ダルアー県などで大規模な掃討作戦が発生し「過去3日間で暴力が著しくエスカレート」(2021年1月27日)

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国内の暴力

シリア革命総合委員会によると、ヒムス県、ハマー県、アレッポ県、ダマスカス郊外県、ダルアー県などで、軍・治安部隊が反体制抗議運動の掃討を目的とする大規模な弾圧を行い、84人が殺害されたという。

SNN, January 27, 2012

SNN, January 27, 2012

シリア人権監視団、地元調整諸委員会など、複数の活動家によると、弾圧は、迫撃砲などが使用された「市街戦」の様相を呈し、また軍・治安部隊が包囲するなか、各地で反体制デモが行われたという。

また別の活動家によると、弾圧は「シャッビーハ」が行っており、そのさまは「離反兵に殺害されたメンバーへの単なる復讐」の様相を帯びていたという。

一方、シリア公式筋は、ヒムス県、ダマスカス県、ダイル・ザウル県などでの武装テロ集団による犯罪行為を大々的に報道した、国際社会に訴えようとする反体制勢力とは別の思惑、すなわち弾圧の正当化という思惑のもと被害を誇張した。

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もっとも暴力が激しかったのは、ヒムス県ヒムス市で、軍・治安部隊が26日夜からバーブ・アムル地区、カラム・ザイトゥーン地区などで大規模な掃討作戦を行い、一家族29人(うち子供8人)が殺害されたという。

一方、SANA(1月27日付)によると、ヒムス市マイダーン地区で武装テロ集団が発砲し、治安維持部隊兵士1人が殺害され、14人が負傷した。

タルビーサ市では、地元調整諸委員会によると、26日夜から大規模な反体制デモが発生し、軍・治安部隊が迫撃砲などを用いて弾圧を試みた。

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ダマスカス郊外県では、地元調整諸委員会によると、ザマルカー町などで金曜礼拝後に反体制デモが発生し、武装部隊が実弾を用いて強制排除したという。

またハラスター市、アルバイン市、ドゥーマー市などでは、軍・治安部隊と離反兵が交戦した。

ドゥーマー調整委員会によると、自由シリア軍がドゥーマー市に突入したほか、ハラスター市、ダマスカス県カーブーン区を「包囲」、またランクース市を襲撃したという。

一方、SANA(1月27日付)によると、カタナー市で武装テロ集団が仕掛けた爆弾が2発爆発し、複数の市民と兵士が負傷した。

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ダマスカス県では、地元調整諸委員会によると、マイダーン地区、カーブーン区で金曜礼拝後に反体制デモが発生し、武装部隊が実弾を用いて強制排除したという。

SANA(1月27日付)によると、マイダーン地区で、武装テロ集団が仕掛けた爆弾の爆発や発砲によって、子供1人が死亡、複数が負傷した。

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SANA, January 27, 2012

ダルアー県では、『ハヤート』(1月28日付)によると、軍・治安部隊の増援部隊が派遣され、各地で離反兵と戦闘し多数を逮捕した。

またSANA(1月27日付)によると、ムザイリーブ町で軍・治安部隊の兵員輸送バス2輌が武装テロ集団のロケット弾攻撃を受け、6人の兵士が殺害された。

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ハマー県では、地元調整諸委員会によると、共和国護衛隊、第4師団がハマー市に突入した。

同市では反体制デモの開始とともに、各地区で爆発音や発砲音が鳴り響いたという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イドリブ市にある軍・治安部隊の検問所に車爆弾が突撃し、爆発、6人の兵士が死亡した。

一方、SANA(1月27日付)によると、ジスル・シュグール地方で、関係当局がトルコからの武装テロ集団の潜入を阻止した。

またザーウィヤ山では、レバノンのジャディーダ・チャンネルの特派員の家が武装テロ集団によって破壊されたという。

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アレッポ県では、地元調整諸委員会によると、アレッポ市のマルジャ地区で反体制デモが発生し12人が殺害された。またフィルドゥース地区でもデモが発生し、治安部隊(対テロ部隊約150人)の強制排除の際に複数人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月27日付)によると、ブーカマール市で武装テロ集団が仕掛けた爆弾が爆発し、市民と治安維持軍兵士合わせて6人が死亡した。

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反体制活動家はフェイスブックなどを通じて「自衛の金曜日」と銘打った反体制デモを呼びかけていた。

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『クッルナー・シュラカー』(1月27日付)によると、ハサカ県ラアス・アイン市、ダルバースィーヤ市、アームーダー市、カーミシュリー市、カフターニーヤ市、ダイリーク市で、クルド人青年らが中心となって反体制デモが行われた。

アサド政権の動き

シリア・アラブ・テレビ(1月27日付)は、自由シリア軍ファールーク大隊の声明(イラン人兵士逮捕に関する声明)に関して、「誘拐犯はイランのパスポートを所持していたことをもってイラン人兵士だと述べているが、この物言いは(シリアで滞在する)700万人のイラン人がイランのパスポートを持っていることを踏まえると嘲笑に値する」と批判した。また出入国スタンプに関しては、シリア・イラン間においてすでに廃止されていると付言した。

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ダマスカスのエジプト大使館が主催したフスニー・ムバーラク大統領退任1周年の祝典に、ムハンマド・リヤード・フサイン・イスマト文化大臣、アドナーン・ハサン・マフムード情報大臣、ハッサーン・サーリー国務大臣、ファイサル・ミクダード外務次官が出席した。

またこの祝典にはアラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダービー団長も出席した。

反体制勢力の動き

SANA, January 27, 2012

カイロ市カーデン・シティ地区にあるシリア大使館に在外シリア人とエジプト人青年活動家数十人が不法侵入し、エジプト警察部隊と大使館の警備員が空砲などで対抗し排除した。

侵入した若者たちはエジプト人の若者とともに、タハリール広場でエジプトの軍政打倒を求めるデモに参加していたが、その後シリア大使館に向かい、投石を行い、大使館の正門や壁のガラスなどを破壊した。

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シリア国民評議会のバスマ・カドマーニー報道官は自由シリア軍との関係に関して、「評議会は武器拡充の支援は行わない。なぜなら個人的動機に基づく攻撃に反対しているからだ。しかし、評議会は自由シリア軍が活動を続けられるよう資金を供与したり、出資者を探すだろう。額は決まっていないが」と述べた。

また執行委員会メンバーのアフマド・ラマダーン氏は、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣とのカイロでの会談で、評議会使節団に対して、サウジアラビアが近く、評議会を「シリア国民の正当な代表」として承認するだろうと述べたことを明らかにした。

一方、ムハンマド・ナッジャール渉外局長は、『ハヤート』(1月28日付)に対して、評議会がトルコとカタールに逮捕されているイラン人5人の釈放のためのアサド政権との交渉を委ねていると述べた。

AFP(1月27日付)は、パリでシリア国民評議会の新指導部の選挙が始まったと報じた。これはブルハーン・ガルユーン事務局長の任期が2月15日に修了するのを受けた動き。

アラブ連盟(監視団)の動き

アラブ連盟監視団のダービー団長は、声明を出し、GCC諸国が監視団を撤収させた「過去3日間で暴力が著しくエスカレートした」と発表した。

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アラブ連盟監視団のアドナーン・ハディール作業部長は、撤収したGCC諸国の監視団に代わって、30人のメンバーが来週にも監視団に合流すると発表した。

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ロイター通信(1月27日付)は、アラブ連盟監視団がダマスカス郊外県の高官らと会見した際、ハラスター市、アルバイン市への視察を治安上の理由に控えるよう進言されたと報じた。

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UPI(1月27日付)は、IAEAの前事務強調のムハンマド・バラーダイー(エルバラダイ)氏がシリア問題をめぐる連名特使への就任を辞退したと報じた。

同人事は1月22日のアラブ連盟閣僚委員会会合で提案された。

レバノンの動き

ムスタクバル潮流は声明を出し、シリア国民評議会の公開書簡に関して「評議会の勇敢な措置はレバノン・シリア関係の新たな章への道を切り開くだろう」と支持を表明した。

諸外国の動き

ロシアのゲンナジイ・ガティロフ外務次官は、「シリアの政治的正常化をめぐる決議はいかなる前提条件も伴わずに決せられねばならない。我々はアサド大統領の退任を求める安保理決議を支持することはできない」と述べ、西側と一部アラブ諸国が準備している安保理決議案を拒否する姿勢を示した。

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『ハヤート』(1月28日付)によると、ダマスカスのイラン大使館筋は自由シリア軍ファールーク大隊の声明(イラン人兵士逮捕に関する声明)の内容を否定した。

その一方で、イラン外務省報道官は、シリアでイラン人巡礼者11人が誘拐され、シリア政府に彼らの釈放のために介入するよう要請していると発表した。

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UNICEFは声明を出し、2011年3月以降、シリア国内で384人の子供が殺害されたと発表した。

一方、国連の潘基文事務総長は、シリア情勢に関して、アサド政権に国民の要求を聞き入れるよう求めるとともに、国際社会に対しては統一的立場で対処するよう呼びかけた。

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シリア国民救済ヨルダン委員会の報道官は、ヨルダン人(27人)が逮捕され、拷問を受けて死亡したと発表した。

AFP, January 27, 2012、Akhbar al-Sharq, January 27, 2012、al-Hayat, January 28, 2012、Kull-na Shuraka’, January 27, 2012, January 28, 2012、Naharnet.com,
January 27, 2012、Reuter, January 27, 2012、SANA, January 27, 2012、UPI, January
27, 2012などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

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