プーチン大統領とアブドゥッラー国王がジュネーブ2会議準備などについて電話協議するなか、軍が国防隊、ヒズブッラー民兵の支援を受けつつ、反体制武装集団によって再制圧されていた第80旅団地域などを再奪還(2013年11月10日)

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反体制勢力の動き

アブドゥルアズィーズ・ミスリー氏はクッルナー・シュラカー(11月10日付)に対してメッセージを送り、そのなかでシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班による同氏の農業大臣指名に関して「私は発表内容と無関係で、暫定政府のメンバーではない」と発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立はイスタンブールでの総合委員会会合で、ジュネーブ2会議への対応などに関する審議を続けた。

ハーリド・サーリフ報道官は、「自由シリア軍の各部隊と対話・協力を行っており、今後も彼らとともにある。我々はともにあり…、同じ敵と戦う…。我々がジュネーブに行く場合、彼らも使節団に含まれるだろう。彼らは我々と同様、民主的シリアの建設成功を望んでいる」と述べた。

また「ジュネーブ合意に基づき、バッシャール・アサドとシリア人に対して罪を犯した者たちには、現在も将来も、シリアの政治プロセスにおいて居場所などない」と述べ、改めて対話を拒否した。

さらに「シリアに対してイランは侵略している。イランのジュネーブ2会議への参加について話す前に、イランはシリアから自らの軍や、ヒズブッラー、アブー・ファドル・アッバース旅団などの民兵を撤退させねばならない」と述べた。

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タウヒード旅団のアブドゥルカリーム・ライラー報道官は声明を出し、11月9日に、アレッポ国際空港周辺の第80旅団地域での戦闘で、イラン人士官1人を「シャッビーハ4人」とともに拘束したと主張した。

国内の暴力

Kull-na Shuraka’, November 10, 2013

アレッポ県では、SANA(11月10日付)によると、反体制武装集団によって再制圧されていた第80旅団地域、FMラジオ局、RODCO社、マナール・ガソリン・スタンド、農業工場(アレッポ国際空港周辺)で、軍が国防隊、ヒズブッラー民兵の支援を受けて、反体制武装集団を掃討し、同地を再奪還、完全に制圧した。

シリア人権監視団によると、軍は、アレッポ国際空港、ナイラブ航空基地周辺の反体制武装集団拠点、ザイド村とアトシャーナ村を結ぶ街道一帯を激しく砲撃する一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

この戦闘により、サラフィー主義戦闘員20人、それ以外の反体制武装集団戦闘員43人、軍兵士・国防隊戦闘員32人が死亡した。

また、SANA(11月10日付)によると、フワイリス村、アルバイド村、カスキース村、カフルダーイル村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院、マンスーラ村、バーブ市北部、ナッカーリーン村一帯、タイヤーラ地方、アレッポ市カースティールー地区、アレッポ市カルム・マイサル地区、サーフール地区、ハナーヌー地区、ハイダリーヤ地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ムジュヒム・サフウ人民議会議員(ダイル・ザウル県選出B部門、バアス党)が、タドムル郡スフナ区のダイル・ザウル市とタドムル市を結ぶ街道に設置されたサラフィー主義者の検問所で拉致、殺害された。

サフウ議員はダマスカス県に向かう途上だったという。

これに関して、SANA(11月10日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がサフウ議員を暗殺したと断じた。

またクッルナー・シュラカー(11月10日付)によると、サフウ議員は11月6日にダマスカス・ハサカ街道で、自由シリア軍ナスル旅団に属すサラフィー主義武装集団のファーティフ・イスラーム大隊によって拉致されていた。

一方、SANA(11月10日付)によると、ラスタン湖、ラスタン市、ハウラ地方、ガントゥー市、ヒムス市カラービース地区、クスール地区、ジャウラト・シヤーフ地区、ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(11月10日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、フジャイラ村で、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員の支援を受けた軍が反体制武装集団と交戦した。

またムウダミーヤト・シャーム市、ナブク市、サフル村、バイト・サービル町、マダーヤー町、ムライハ市周辺、バイト・サフム市周辺、ハジャル・アスワド市でも、軍と反体制武装集団が交戦、軍が地対地ミサイルで攻撃した。

一方、SANA(11月10日付)によると、ダーライヤー市、ヤブルード市郊外、カースィミーヤ市郊外、ダイル・サルマーン市郊外、タッル・ハザルマー丘、スバイナ町周辺、ミスラーバー市、マディーラー市、ザマルカー回廊、ハジャル・アスワド市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ジャルマーナー市に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供3人を含む4人が死亡、多数が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月10日付)によると、マリーイーヤ村、ムハイミーダ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月10日付)によると、ジスル・シュグール市の軍検問所、マルイヤーン村、バザーブール村、カフルシャラーヤー市、マアッラーター市、カフルルーマー村、ダリーヤ村、シャイフ・スィンディヤーン村、アイン・ラールーズ村、ザーウィヤ山周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とサウジアラビアのアブドゥッラー国王が電話会談を行い、シリア情勢、とりわけジュネーブ2会議準備に関して協議した。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣がイラクを訪問し、ホシェリ・ゼバリ外務大臣と会談、シリア情勢への対応などについて協議した。

会談後、ゼバリ外務大臣は「世界中が、シリアでの危機の軍事的解決が困難であり、理想的な解決策が紛争の非軍事化で、反体制勢力と政権の対話に入ることだと熟知している…。(トルコと)シリアで混乱をもたらさないことで合意した…。両国には意見の相違があるもの、平和的な権力移譲のために協力することはできる」と述べた。

一方、ダウトオール外務大臣は「シリア政府はイラクやレバノンで行われる多くのテロ活動の背後にいる…。バッシャール・アサドのような悪人を歴史は見たことがない。彼は、航空機、迫撃砲で自分の国の都市を砲撃し、住民を集団殺戮している」と主張した。

AFP, November 10, 2013、al-Hayat, November 11, 2013、Kull-na Shuraka’, November 10, 2013、Naharnet, November
10, 2013、Reuters, November 10, 2013、Rihab News, November 10, 2013、SANA,
November 10, 2013、UPI, November 10, 2013などをもとに作成。

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