民主統一党駐イラク・クルディスタン地域代表は同地域出身の若者160人が「イスラーム国に騙され」西クルディスタン地域に潜入したことを明らかに(2013年11月4日)

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反体制勢力の動き

民主統一党駐イラク・クルディスタン地域代表のジャアファル・ハナーン氏は『ハヤート』(11月5日付)に、「同地域出身の若者約160人がトルコ経由で数ヶ月前に西クルディスタン地域(シリア北東部)に潜入、先月、そのうち3人が逮捕され、まもなく釈放された」ことを明らかにした。

ハナーン氏はまた「ハラブジャ郡、スライマーニーヤ市の出身者など、それ以外の戦闘員についての情報も持っている…。彼らは、50カ国からなる戦闘員からなるサラフィー主義組織の徴兵リストに加えられ…、天国に行くことを約束された以外に、どこに派遣されるかについての情報を与えられていない。彼らはダーイシュに騙され、シリア政府ではなくクルド人同胞との戦闘にかり出されてしまった」と付言した。

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シリア人権監視団によると、アレッポ県で活動するフライターン・シャリーア委員会、ウマル末裔大隊、ジュンド・ムーラー大隊、ラトヤーン殉教者大隊、シャフバーの剣大隊、シャーム・イスラームの光大隊、アンサール大隊が、「シャームの民のヌスラ戦線への忠誠とアッラーのためにジハードの実行を誓う」ことを発表した。

同監視団によると、この発表は、イラク・シャーム・イスラーム国の影響力拡大を懸念した動きだという。

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ラッカ県のワルダ族自由人連立は声明を出し、同県の14の部族がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に忠誠を誓ったとの声明に関して、「嘘であり、何の根拠もない」と否定した。

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クッルナー・シュラカー(11月4日付)は、イスタンブールで滞在するシリア・ムスリム同胞団に近い複数の消息筋の話として、同胞団が、「ワアド(約束)」党の名で政党を結成する準備を進めていると報じた。

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アレッポ革命軍事評議会はビデオ声明を出し、アブドゥルジャッバール・アカイディー大佐の後任として、アブドゥッサラーム・ハミーディー大佐を新議長に選出したと発表した(http://www.youtube.com/watch?v=EHA83yHDRNM&feature=player_embedded)。

国内の暴力

アレッポ県では、SANA(11月4日付)によると、サフィーラ市北部のアズィーズィーヤ村で、郡が反体制武装集団の掃討を完了、同村の治安を回復した。

軍はアズィーズィーヤ村周辺、タッルアラン村などで反体制武装集団の追撃を続けているという。

また軍は、アレッポ市ジュダイダ地区、ビンヤーミーン村、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ナスルッラー村で、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(11月5日付)によると、アレッポ市アレッポ市カースティールー地区に侵入したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、殉教者バドル旅団第16師団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、スバイナ町の空軍情報部施設周辺で、軍が、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団の支援を受け、反体制武装集団と交戦した。

また軍は、ダルバル村、タイト・ジャンヌ村、タッル・ハルブーン周辺を砲撃した。

一方、SANA(11月4日付)によると、アドラー市南部、ザマルカー回廊、アルバイン市、ハラスター市、カースィミーヤ市郊外、ダブラ農場、ザバダイン市、シャイフーニーヤ村東部、ダーライヤー市入り口、スバイナ町、ヤブルード市郊外、ドゥマイル市で、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月4日付)によると、ハミーン市、サダド市周辺のハズム地方で、軍がシャーム外国人旅団など反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。

またハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、ラスタン市、ヒムス市ワルシャ地区、ジャウラト・シヤーフ地区、ハミーディーヤ地区、ワアル地区で、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シーア派が多く住むサービティーヤ村で、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、子供3人を含む住民7人が死亡した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、民主統一党人民防衛隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線との交戦の末、ラアス・アイン市郊外の13の村、ラアス・アイン市とタッル・タムル町、さらにはハサカ市を結ぶ街道を制圧した。

人民防衛隊が制圧したのは、ミシュラーファ村、アサディーヤ村(ヤズィーディー派の村)、ビール・ヌーフ村、ジャキーマー村、タッル・ズィヤーブ村、クサイル村、マジュイビラ村など。

一方、SANA(11月4日付)によると、カーミシュリー市郊外で、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月4日付)によると、バルザ区、ジャウバル区で、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月4日付)によると、ダッラ村、バザーブール村、カフルバッティーフ村、ファイルーン村、クーリーン村、ビンニシュ市などで、反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月4日付)によると、バイダー町、ラウダ村などで、反体制武装集団を追撃、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、党のウェブサイト(アンバー)で、アサド大統領に親書を送ったとの一部情報に関して「これほどの政治的もうろく、愚行を行うはずない」と否定した。

『デイリー・スター』(11月2日付)は、ジュンブラート党首が、レバノン民主党のタラール・アルスラーン党首を通じてアサド大統領との和解を求める新書を送ったと報じていた。

諸外国の動き

『ハヤート』(11月5日付)によると、イラク・クルディスタン地域の治安当局は、シリア人1人を含むイラク・シャーム・イスラーム国メンバー2人を逮捕したと発表した。

2人は、2013年9月にエルビル市にあるアサーイシュ本部に「自爆攻撃」を計画していたという。

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イラク・クルディスタン地域政府の宗教関係省広報局長のムライワーン・ナクシュバンディー氏は、『ハヤート』(11月5日付)に、シャームの民のヌスラ戦線メンバーとしてシリア国内での戦闘に参加していたイラクのスライマーニーヤ県ハラブジャ郡出身のクルド人青年2人が死亡した。

この2人は観光・就労のためと言って、トルコに向かい、その後、ヌスラ戦線に参加したのだという。

ナクシュバンディー氏はまた「一部の者が、ダーイシュに共鳴し、ジハードの名のもと、シリアでの戦闘に参加するよう唱導している」としたうえで、戦闘員のリクルートにイラク・クルディスタン地域の諜報機関も直接関与していると非難した。

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ヨルダンのジハード主義潮流の幹部(匿名)は、UPI(11月4日付)に、ヨルダンの治安当局が2日、シャームの民のヌスラ戦線に加わり、ダルアー市での戦闘に参加していたヨルダン人戦闘員3人を逮捕したことを明らかにした。

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国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は、シリアでの紛争で避難を余儀なくされた住民の数が650万人に達し、930万人が人道支援を必要としていると述べた。

AFP(11月4日付)が報じた。

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イラン・イスラーム革命防衛隊のラマザーン・シャリーフ准将は、ファルス通信(11月4日付)に「シリアにイランの部隊が駐留しているとの報道を強く否定する…国防についての経験を移転するための顧問が駐留しているだけだ」と述べた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣と電話会談し、ジュネーブ2会議開催準備などについて協議した。

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ジョン・ケリー米国務長官は、サウジアラビアを訪問し、サウード・ファイサル外務大臣と会談、シリア情勢などについて協議した。

ケリー国務長官は会談後、「ジュネーブ2会議におけるすべての国の目的はジュネーブ合意の実現にある…。シリア革命反体制勢力国民連立、移行期、そしてジュネーブ2会議への支援に関する米国の姿勢は明白だ」と述べた。

一方、サウード・ファイサル外務大臣は、ジュネーブ2会議の原則に従うと、危機解決に際してアサド大統領は存在せず、何らの役割も担っていないと述べる一方、シリア革命反体制勢力国民連立を「シリア国民の正統な代表」とみなすとの姿勢を改めて示した。

ケリー国務長官はサウジアラビア滞在中、アブドゥッラー国王とも会談した。

AFP, November 4, 2013、The Daily Star, November 2, 2013、al-Hayat, November 5, 2013、Kull-na Shuraka’, November 4, 2013, November 5, 2013、Naharnet,
November 4, 2013、Reuters, November 4, 2013、Rihab News, November 4, 2013,
November 5, 2013、SANA, November 4, 2013、UPI, November 4, 2013などをもとに作成。

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