2014年4月12日のシリア情勢:化学兵器使用疑惑

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(4月12日付)の電話取材に応じ、そのなかで、「金曜日(11日)に軍がカフルズィーター市(ハマー県)を「樽爆弾」で攻撃し、濃い煙と臭気が立ちこめ、中毒症状や呼吸困難が生じ、複数の患者が病院に搬送された」と発表した。

シリア革命総合委員会もまた、カフルズィーター市で「戦闘機が毒ガスを装填したミサイルを発射」したと主張した。

しかし、シリア・アラブ・テレビ(4月12日付)はこれに反論し、「シャームの民のヌスラ戦線がカフルズィーター市を液体有毒塩素で攻撃し…、住民2人が死亡、100人以上が呼吸困難に陥った」と報じた。

なお、4月11日には、反体制メディアなどが、ハラスター市(ダマスカス郊外県)で軍が毒ガスを使用したと報じていた(http://syriaarabspring.info/wp/?p=7086)。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ハラスター市(ダマスカス郊外県)で11日に軍が毒ガスを使用したとの反体制活動家を守る者たち張に関し、国連安保理に「早急な調査」の実施を求めた。

AFP, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts