反体制系のシリア・テレビはロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団第8師団が、「イランの民兵」排除に向けた話し合いのためヨルダンに入ったと伝える(2020年10月29日)

反体制系チャンネルのシリア・テレビ(10月29日付)は、複数の情報筋の話として、シリア政府との和解に応じ、ロシアの支援を受けて編成されたシリア軍第5軍団に所属する第8師団の将兵多数が、ダルアー県からナスィーブ国境通行所(ジャービル国境通行所)を通ってヨルダン領内に入国したと伝えた。

ヨルダンに入国したのは、第8師団司令官を務め「ダルアーのカエル」の異名で知られていたアフマド・アウダ氏(元スンナ青年旅団司令官)、空軍大佐でラタキア県フマイミーム航空基地に設置されているシリア駐留ロシア軍司令部との連絡担当責任者のナスィーム・アブー・アッラ氏を含む将兵約20人で、重火器が装備された四輪駆動車の車列に分乗していたという。

第8師団将兵のヨルダン入国は、シリア南部の各司令部との連携を目的とした会合に出席するためで、親政権民兵やレバノンのヒズブッラーといった「イランの民兵」の検問所排除に向けた話し合いがなされる模様だという。

AFP, October 29, 2020、ANHA, October 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2020、Reuters, October 29, 2020、SANA, October 29, 2020、SOHR, October 29, 2020、Syria TV, October 29, 2020などをもとに作成。

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