トルコ軍と国民軍は、兵士1人が殺害されたことへの報復として、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県、アレッポ県などへの砲撃を激化(2020年12月4日)

トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍は、12月3日に占領下の「オリーブの枝」地域(アレッポ県北西部)に潜入した人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘で兵士1人が死亡したことへの報復として、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県、アレッポ県などへの砲撃を激化させた。

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ラッカ県では、ANHA(12月4日付)によると、トルコ軍と国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市一帯を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、トルコ占領下のタッル・アブヤド市郊外に位置するシリア政府と北・東シリア自治局支配下のクール・ハサン村、アリーダ村、ヒルバト・バカル村、ウンム・フワイシュ村、フライアーン村、ハイマル村、カズアリー村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(12月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のクナイティラ村、マイヤーサ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市近郊のジンディールス町で、内務治安部隊(いわゆる「自由警察」)の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

他方、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市では、シリア民主軍の諜報機関のメンバー1人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

このほか、トルコの占領下にある県北部のハワール・キリス村で国民軍に所属するハムザ師団が殉教者アブー・シャイフと名づけた兵舎を開設した。

AFP, December 4, 2020、ANHA, December 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2020、Reuters, December 4, 2020、SANA, December 4, 2020、SOHR, December 4, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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