米軍が違法に駐留するハサカ県シャッダーディー市で抗議デモ発生、ラッカ県では部族長がシリア民主軍からの離反を呼び掛ける(2022年1月11日)

ハサカ県では、SANA(1月11日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあり、米軍が違法に駐留を続けるシャッダーディー市で、住民が、徴兵を口実とした人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による若者や未成年者の拉致・連行、財産の盗奪・破壊に抗議するデモを行った。

住民らは市内の広場に集まり、タイヤを燃やし、主要道路を封鎖するなどして抗議の意思を示した。

シリア人権監視団によると、住民は公共サービスの拡充や生活状況の改善を求めて抗議デモを行ったという。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ブージャービル部族の部族長の1人が、北・東シリア自治局の勢力下にある県内各所(大スワイディーヤ村、ラッカ市、タブカ市、アーリマ、など)での住民の抗議行動に対するシリア民主軍や内務治安部隊(アサーイシュ)の弾圧に抗議し、部族メンバーらに対してシリア民主軍からの離反を呼び掛けた。

なお、「ラッカは沈黙によって惨殺される」は(1月11日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍側がSNSなどを通じて、ダイスワイダー村での抗議デモで、ブージャービル部族の民兵がシリア民主軍に対して発砲したとのウソの情報を拡散し、弾圧を正当化しようとしていると伝えた。

AFP, January 11, 2022、ANHA, January 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2022、Raqqa.SL, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2022、SANA, January 11, 2022、SOHR, January 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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