シリア外務在外居住者省は反体制派によるダマスカス郊外県バラダー渓谷の水源封鎖を戦争犯罪と非難、国連に対応を求める(2017年1月5日)

シリア外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理に書簡を送り、反体制武装集団によるダマスカス郊外県アイン・フィージャ町の水道施設の封鎖を国際法違反として報告した。

アイン・フィージャ町の水道施設は、首都ダマスカス(人口約550万人)の水源。

書簡によると、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線や「穏健な反体制派」からなる武装テロ組織が12月24日、アイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷およびアイン・フィージャ水源一帯に展開し、水源と首都ダマスカスを結ぶ配水管を爆破、さらに水道施設に灯油を注ぎ込み、水道水を汚染、これにより首都ダマスカスへの水道供給の80%が絶たれているという。

また、こうした「テロ組織」の犯罪行為は、フランス、英国、米国、サウジアラビア、カタール、トルコによって隠蔽されていると非難し、民間人への水道供給を遮断する行為は「戦争犯罪」、「人道に対する犯罪」に相当すると指摘、国連安保理に対してこうした行為を非難し、適切な措置を講じるよう要請した。

SANA(1月5日付)が伝えた。

AFP, January 5, 2017、AP, January 5, 2017、ARA News, January 5, 2017、Champress, January 5, 2017、al-Hayat, January 6, 2017、Iraqi News, January 5, 2017、Kull-na Shuraka’, January 5, 2017、al-Mada Press, January 5, 2017、Naharnet, January 5, 2017、NNA, January 5, 2017、Reuters, January 5, 2017、SANA, January 5, 2017、UPI, January 5, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SyriaArabSpring

Recent Posts