『エルサレム・ポスト』(3月29日付)は、イスラエル空軍が、複数の戦線で複数の敵に対して、過去5年間に1,000回以上の空爆を実施してきたと伝えた。 地域情勢の急激な変化、新たな国家主体、非国家主体が敵として登場したのを受けたもので、過去5年間で408回の任務を実施、5,500発以上の弾薬を使用し、1,200の標的を攻撃した。 2021年の1年間だけでも、数十回の航空作戦が実施され、586発の弾薬によって174の標的を攻撃、239発の対空ミサイルの迎撃を受けたという。 これらの作戦は、イランがレバノンのヒズブッラーに高性能兵器を供給するのを阻止するのが目的。 シリア軍はSA-2、SA-3、SA-5、SA-6、SA-8、SA-11、SA-17、SA-19、SA-22、パンツィールS1などロシア製の旧式防空システムを保有するとともに、ロシアとイランもS-300、S-400を含む高性能の防空システムをシリア領内に配備している。 S-300、S-400はシリアで使用されたことはなく、配備されているこれらの防空システムなかでは、S-300が1基だけシリア軍に供与されているのみ。 AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、The Jerusalem Post, March 29, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.