シリア軍がヒムス県内で続いている反体制デモに集中砲火を浴びせ、これを強制排除(2011年5月29日)

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反体制勢力の動き

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(5月29日付)に対して、ダルアー県ジャースィム市の病院に勤務するムハンマド・アワド・アンマール医師が「国家の威信に抵触し、虚偽の情報を発信した」容疑で裁判にかけられていると述べ、非難した。シリア司法でかけられていると述べた。

アンマール医師は軍高官と面談し、シリア国内の危機解消の仲介を求めていたが、4月29日に逮捕されたという。

シリア政府の動き

シリア検死官連盟のアクラム・シャッアール会長は記者会見を開き、治安当局による拷問で死亡したと反体制勢力が主張するハムザ・ハティーブ君(13歳)の死に関して、4月29日にダルアー県からダマスカス県に搬送された時には、銃で撃たれて既に死亡していたと述べた。

シャッアール会長はまた、「遺体に残された腫瘍は、死亡から1ヶ月以上経った凝固によって生じたもので、拷問によるものではない」と述べた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月29日付)は、ヒムス県で破壊活動を行っていたとする2人の証言映像を放映した。

国内の暴力

複数の目撃者、人権活動家によると、シリア軍はヒムス県のラスタン市、タルビーサ市、ティールマアッラ村で続いている反体制デモを強制排除するため、戦車数十輌などからなる増援部隊を早朝に派遣、デモ参加者に集中砲火を浴びせ、少なくとも5人(ラスタン市で2人、タルビーサ市で3人)を殺害、数百人を負傷させ、多数の住民を逮捕した。

複数の目撃者によると、これらの都市・村では、治安部隊によって封鎖され、住宅一件一件に突入、家屋、モスクの屋上には狙撃手が展開し、住民の外出を禁じているという。

また、インターネット、水道、電気、地上電話回線、そして携帯電話のほとんどが不通となり、外界から遮断されているという。

一方、SANA(5月29日付)は、軍高官筋の話として、タルビーサ市で武装テロ集団中の軍・治安部隊兵士4人(士官1人を含む)が死亡、14人が負傷したと報じた。

諸外国の動き

パリのトロカデロ広場で昨日、約200人が集まり、「民主的シリア」への支持と、シリアの体制への「国際社会の制裁」を求めた。

デモ参加者は「国民は政権打倒を望む」、「シリアでの虐殺を止めよ」と連呼した。

『ハヤート』(5月30日付)が報じた。

AFP, May 29, 2011, May 30, 2011、Akhbar al-Sharq, May 30, 2011、al-Hayat, May 30, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 29, 2011、Naharnet, May 29, 2011、Reuters, May 29, 2011、SANA, May 29, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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