シリア軍筋は声明を出し、30日午前1時20分、イスラエル軍が、占領下のゴラン高原上空から首都ダマスカス一帯の複数ヵ所を狙って多数のミサイルを発射、シリア軍防空部隊が敵ミサイルの一部を撃破したが、兵士2人が負傷し、若干の物的損害が生じたと発表した。 これに関して、外務在外居住者省はツイッターのアカウント(https://twitter.com/syrianmofaex/)を通じて声明を出し、イスラエル軍の攻撃を「地域の諸国民、諸国家に対するファシズム的手法」と非難した。 https://twitter.com/syrianmofaex/status/1641398728840945664 https://twitter.com/syrianmofaex/status/1641398731118346241 SANA(3月30日付)が伝えた。 ** シリア人権監視団によると、狙われたのは「イランの民兵」の拠点複数ヵ所。 爆撃により、南部環状道路近くで火災が発生し、カフルスーサ区やマイダーン区で爆発音が複数回にわたって聞こえた。 https://www.facebook.com/watch/?v=2519415544889430 https://twitter.com/SAMSyria0/status/1641211761301901314 https://www.facebook.com/watch/?v=1145351666265490 ** サウト・アースィマ(3月30日付)が複数の独自筋の話として伝えたところによると、イスラエル軍の爆撃は2回行われ、1回目は首都ダマスカス近郊のシリア軍防空部隊の基地、2回目は、南部環状道路を移動中の車を狙って行われた。 車にはシリア政府の協力関係にある外国人が乗っていたと見られる。 AFP, March 30, 2023、ANHA, March 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2023、Reuters, March 30, 2023、SANA, March 30, 2023、Sawt al-'Asima, March 30, 2023、SOHR, March 30, 2023などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.