ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)複数機が、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のブーカマール市近郊に設置されている非公式の国境通行所を通過しようとした「イランの民兵」の複数の車輌に対してミサイル4発を発射した。 オリエント・ニュース(9月15日付)によると、ミサイル攻撃が行われたのはハリー村にある専用の通行所。 イラク領内からシリア領内に武器を運搬していた貨物車輌2輌を含む3輌が狙われた。 3輌はいずれもイラク人民動員隊に所属するヒズブッラー大隊のものだったという。 一方、アイン・フラート(9月15日付)は、ミサイル攻撃は車輌2輌に対して4回にわたって行われ、うち1輌がサイイド・シュハダー大隊の車輌で、イラクからシリアではなく、イラクからシリアに武器を運搬していたと伝えたうえで、車が炎上している映像を公開した。 https://www.facebook.com/watch/?v=2630547697250771 ** アナトリア通信(9月15日付)は、イラク軍の匿名士官から得た情報として、この攻撃でイラク人民動員隊に甚大な被害が出たと伝えた。 これに関して、オリエント・ニュースはヒズブッラー大隊のメンバー6人が死亡したと伝えた。 同サイトによると、9人が死亡したとの情報もあるという。 AFP, September 14, 2021、Anadolu Ajansı, September 15, 2021、ANHA, September 14, 2021、'Ayn al-Furat, September 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2021、Orient News, September 15, 2021、Reuters, September 14, 2021、SANA, September 14, 2021、SOHR, September 14, 2021などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.