国連安保理でシリア情勢への対応を協議する会合が開かれた。 会合ではイドリブ県情勢に議論が集中、トルコのフェリドゥン・ハディ・シュィニルィオール国連大使は「ダマスカスの屠殺(とさつ)人たちは2019年5月1,700人以上の民間人を殺している。こうした違反行為は戦争犯罪、人道に対する犯罪だ」としたうえで、「トルコは、シリア政府に、最近の戦闘で制圧したイドリブ県の緊張緩和地帯から撤退するため、2月末まで猶予を与えている…。もし撤退しなければ、イドリブ県で脅威となっているすべての標的に打撃を与える。監視所は変更しない」と述べた。 一方、ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使はイドリブ県での停戦を求める議長声明の採択を拒否した。 会合後、ネベンジャ国連大使は「テロとの戦い」を行うシリア政府への支援を続けると強調した。 AFP, February 20, 2020、ANHA, February 20, 2020、AP, February 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2020、Reuters, February 20, 2020、SANA, February 20, 2020、SOHR, February 20, 2020、UPI, February 20, 2020などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.