シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構は、トルコの庇護を受ける反体制武装集団(いわゆる「オリーブの枝」作戦司令室、国民軍、国民解放戦線)の支配地との境界に位置するイドリブ県北部のアティマ村に設置していた通行所を再開すると発表した。 通行所を管理するシャーム解放機構総務局のアフマド・アリー氏が、同組織に近いイバー・ネット(4月12日付)が伝えたところによると、アティマ村の通行所の再開は、住民の要請を受けたもので、商業通路としてではなく、住民の移動のみのために開放されるという。 なお、アリー氏によると、これに対して、アレッポ県のダーラト・イッザ市の通行所は商業通路として開放されているが、住民の移動は認められないという。 シャーム解放機構は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)から国民解放戦線を放逐した2019年1月にアティマ村の通行所を閉鎖していた。 AFP, April 12, 2019、ANHA, April 12, 2019、AP, April 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 12, 2019、al-Hayat, April 13, 2019、Reuters, April 12, 2019、SANA, April 12, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, April 12, 2019、UPI, April 12, 2019などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.