トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ソチでのロシア・トルコ・イラン三カ国首脳会談に先立って記者団に対して「我々は(シリア北部に)安全地帯を設置する構想を支援する。それが我が国の国家安全保障上の懸念を払拭することに資することになる…。トルコはそのためにロシアと連携したい」と述べた。 エルドアン大統領はそのうえで、「民主統一党(PYD)、人民防衛隊(YPG)をマンビジュ市(アレッポ県)とユーフラテス川以東地域から浄化することなしに、シリアの国土統一を実現することはできない」と強調し、トルコが実質占領下に置いているアレッポ県北部、さらにはイドリブ県の領空で協力態勢を確立することが重要だと指摘した。 シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握したイドリブ県を中心とする反体制派支配地域については「イドリブ県で起こり得るあらゆる攻撃から民間人を守らねばならない。テロ組織の武器を撤去することが(首脳会談で)議論されるだろう」と述べた。 また、2018年1月のソチでのシリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会については、近く設置が発表されるだろうとの見方を示した。 ドゥラル・シャーミーヤ(2月14日付)が伝えた。 AFP, February 14, 2019、ANHA, February 14, 2019、AP, February 14, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 14, 2019、al-Hayat, February 15, 2019、Reuters, February 14, 2019、SANA, February 14, 2019、UPI, February 14, 2019などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.