ドナルド・トランプ米大統領はホワイト・ハウスでの閣議で、シリア駐留米軍の撤退時期について明言していないと述べ、撤退期間を4ヶ月延期するとの『ニューヨーク・タイムズ』(2018年12月31日付)の報道を否定した。 トランプ大統領は「我々は撤退している。素早く撤退している…。一晩で撤退するなどと言ったことはない…。我々は撤退しているのだ…一定の期間をかけて」と述べた。 一方、人民防衛隊(YPG)との関係については、「私は彼らがイランにわずかであっても石油を売っていることが気に入らない。彼らにイランに売らないよう頼んできた…。そのことに感激していない。いいか、そのことにまったく満足していない…。だが、我々はクルド人を守りたい…。とはいえ、シリアに永遠にいるつもりはない」と述べた。 そのうえで、「シリアはとっくの昔に失われた。とっくの昔に失われたのだ。加えて、もういいと思っている…。我々は砂とか死とかについて話している。我々が話しているのはそういうものだ…。巨万の富の話をしているのではないのだ」と付言した。 このほか、イランについては、「イランは今日、これまでとは違った国になっている。シリアから人員を撤退させている。本当のことが語られねばならない。彼らはシリアで考えていたことすべてを実施したがっている。だが、そこから撤退せざるを得ないのだ…。我々はまた、彼らがイエメンから人員を撤退させているのを目にしている。彼らの唯一の目的は生き延びることだ」と述べたという。 AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.