ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月27日付)を公開し、11月26日に難民804人が新たに帰国したと発表した。 このうちレバノンから帰国したのは107人(うち女性32人、子供55人)、ヨルダンから帰国したのは697人(うち女性209人、子供355人)。 これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は49,519人となった。 内訳は、レバノンからの帰国者26,621人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者22,898人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。 また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 278,799人(うち女性83,638人、子供142,098人)となった。 なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,614人(うち女性1,994,284人、子供3,390,283人)。 一方、国内避難民661人が新たに帰宅した。 うち東グータ地方に帰宅したのは27人(うち女性10人、子供7人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは230人(うち女性81人、子供105人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは404人(うち女性145人、子供147人)だった。 これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は170,122人(うち女性51,834人、子供85,582人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,252,484人(うち女性376,832人、子供637,911人)となった。 なお、SANA(11月27日付)によると、アブー・ズフール町の通行所を通じて反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難した住民は、アレッポ県、イドリブ県、ハマー県の村々に帰宅した。 [caption id="attachment_54871" align="aligncenter" width="622"] SANA, November 27, 2018[/caption] [caption id="attachment_54872" align="aligncenter" width="622"] SANA, November 27, 2018[/caption] [caption id="attachment_54873" align="aligncenter" width="622"] SANA, November 27, 2018[/caption] [caption id="attachment_54874" align="aligncenter" width="622"] SANA, November 27, 2018[/caption] ** ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ラタキア県5件、ハマー県1件、アレッポ県1件)確認したと発表した。 トルコ側の監視チームも6件の停戦違反(アレッポ県3件、ハマー県3件)を確認した。 Ministry of Defence of the Russian Federation, November 27, 2018、SANA, November 27, 2018をもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.