ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使とセルゲイ・ヴェルシネン(Sergei Verchinen )外務副大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。 SANA(10月19日付)によると、会談では、憲政委員会設置に向けた動きをはじめとするシリア情勢の進捗について意見が交わされた。 [caption id="attachment_53721" align="aligncenter" width="622"] SANA, October 19, 2018[/caption] ラヴレンチエフ特使は、シリア政府が示している憲政委員会設置への前向きな姿勢を高く評価、こうした姿勢により、一部諸外国がシリアに対して圧力をかける口実が解消するとの見方を示した。 これに対して、アサド大統領は、一部諸外国が依然として政治プロセスへの介入を試み、シリア国民に自らの意思を押しつけ、そのことが政治プロセスそのものの進展を疎外しているとの見方を示した。 そのうえで、テロ撲滅、安定回復を真に望むすべての国と協業を続けるとの意思を示した。 会談ではまた、難民帰還の問題についても意見が交わされた。 AFP, October 19, 2018、ANHA, October 19, 2018、AP, October 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 19, 2018、al-Hayat, October 20, 2018、Reuters, October 19, 2018、SANA, October 19, 2018、UPI, October 19, 2018などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.