西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)と、ロジャヴァ人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会に参画する政治組織は共同声明を出し、支配地域の処遇をめぐってシリア政府といかなる交渉も行っていないと表明した。 共同声明では、シリア政府と交渉が推し進められているとする一部情報が、シリア北部の人民のなかに混乱をもたらそうとするものだと指摘する一方、危機を終わらせ、分権的で民主的なシリアを建設することを望むあらゆる当事者と真摯に対話を行う用意があると強調、シリア国民の要求に合致した憲法の起草プロセスに参加する権威を有しているとの表明がなされ、2018年1月のロシアのソチでのシリア国民対話大会での決定において設置合意された制憲委員会に参加する意欲を表明した。 共同声明発表に参加したのは、シリア・クルド左派党、クルディスタン共産党、クルディスタン国民連合、クルディスタン自由連合、シリア・クルド民主党(アル・パールティー)、シリア・クルド民主左派党、クルド・シリア民主合意党、クルディスタン緑の党、クルディスタン・ムスタクバル潮流、クルディスタン民主変革党、クルディスタン刷新運動、シリア改革運動、クルディスタン労働者連合党、クルド・シリア民主党、クルディスタン民主和平党。 ロジャヴァ、シリア民主評議会を主導する民主統一党(PYD)は声明には参加していない。 AFP, July 22, 2018、ANHA, July 22, 2018、AP, July 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2018、al-Hayat, July 23, 2018、Reuters, July 22, 2018、SANA, July 22, 2018、UPI, July 22, 2018などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.