国連安保理は9日から10日にかけて、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件への対応を協議するための緊急会合を開いた。 会合では、シリア国内での化学兵器の使用実態を調査するための「独立国際調査機関」(UNIMI)の設置を定めた米国提案の安保理決議案が審議された。 だが、決議案は、ロシアが拒否権を発動し否決された。 [caption id="attachment_48151" align="aligncenter" width="622"] SANA, April 10, 2018[/caption] 採決では、ボリビアも反対を表明、中国は棄権した。 採決に先立ち、ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、決議案に関して2017年11月に安保理で任期延長が否決された国連とOPCWの合同査察機構(JIM)が有していたすべての欠点が依然としてあるとして、拒否の姿勢を示していた。 AFP, April 10, 2018、ANHA, April 10, 2018、AP, April 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2018、al-Hayat, April 11, 2018、Reuters, April 10, 2018、SANA, April 10, 2018、UPI, April 10, 2018などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.