レックス・ティラーソン米国務長官は、カリフォルニア州スタンフォード市で行った演説で、シリア情勢について言及、そのなかで、ダーイシュ(イスラーム国)の復活を阻止するとともに、アサド大統領退任とイランの影響力排除に向けた道を外交的に整備することをめざすと述べた。 ティラーソン国務長官は「ダーイシュは墓穴に片脚を入れた状態」だとしたうえで、「米国のリア駐留を通じてその両足を墓穴に入れることになろう」と述べる一方、「アサド政権はダーイシュから目を反らし、その拡大を許してきた」と非難した。 そのうえで、「この紛争の解決によって、イランをその大いなる目的、すなわち地域全体の支配という目的に近づけてならない」と強調、イランの影響力拡大に対抗する姿勢を示した。 一方、シリアの政治移行に関しては、「国外で暮らすシリア人が参加するかたちで自由で透明な選挙が行われれば、アサドとその家族は権力の座から追われるだろう…。このプロセスには時間を要するが、我々は辛抱強く、アサド大臣と新政権樹立を呼びかける…。責任を伴うような変化は一部の人々が望むようにすぐには生じず、憲法改正、国連監視下での選挙などを通じた漸進的プロセスを通じてもたらされるものだ」と述べた。 [caption id="attachment_45500" align="aligncenter" width="622"] al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018[/caption] AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。 (C)青山弘之 All rights reserved.