シリア軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との交戦の末、イドリブ県南部のタマーニア町一帯を新たに制圧(2019年8月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから129日目を迎えた8月30日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は86回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」58発を投下、ロシア軍も42回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は500発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より49人(民間人4人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員40人)増えて4,099人となった。

うち、1,043人が民間人(女性185人、子供260人を含む)、1,391人がシリア軍兵士、1,659人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、SANA(8月30日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、(大)フワイン村、グバール丘、サキーヤート村、サキーヤート丘、タマーニア町および同地東西に拡がる農場、トゥルキー丘、サイイド・アリー丘、サイイド・ジャアファル丘を制圧した。

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一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・スブル村、タッフ村、マアッル・シャマーリーン村、ガドファ村、ウンム・ジャラール村、タフターヤー村、バービーラー村、ジャルジャナーズ町、カフルナブル市、アブー・マッキー村、カフルバッティーフ村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村を爆撃するとともに、ヘリコプターでタッフ村、タッル・マンス村一帯、マアッル・シャマーリーン村、ハルバ村、スィフヤーン村、マアッラト・ヌウマーン市東部に「樽爆弾」を投下し、カフルナブル市で女性1人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がタッル・ジャアファル村、アーミリーヤ村、カフルサジュナ村、ウンム・ジャラール村、ジャルジャナーズ町一帯、ハーッス村、カフルナブル市、ファドファ村、ラッファ村を砲撃し、マアッラト・マーティル村で男性2人が死亡した。

ロシア軍もウンム・ジャラール村一帯、カフルバッティーフ村、バービーラー村、マアッラト・ヌウマーン市東部を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でズィルバ村の医療センターを爆撃し、子供1人が死亡した。

ロシア軍もICARDA、アレッポ市ムハンディスィーン地区を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北西部のガーブ平原の反体制派支配地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(アレッポ県11件、ラタキア県12件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を40件(イドリブ県23件、ハマー県14件、ラタキア県2件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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