アサド大統領が2011年5月31日以前のすべての犯罪に対する恩赦を発令するなか、ムアッリム外務大臣がバグダードを臨時訪問(2011年5月31日)

反体制勢力の動き

トルコ南部のアンタリア市での「シリア変革大会」に関して、出席した2人の活動家は、この決定が「不十分」で「遅きに失する」と述べた。

ダマスカス宣言国民会議議長で亡命中のアブドゥッラッザーク・イード氏は「決定は遅きに失する。我々は長らく要求してきたにもかかわらず、である…。恩赦が数十年前に有罪判決を受けた人々だけでなく、最近逮捕された人々も含むのかどうかを明らかにしてもらう必要がある」と述べた。

大会に参加したシリア・ムスリム同胞団の使節団長のムルヒム・ダルービー氏は「この措置は前向きではあるが、不十分である。同胞団は自由を求め、政権打倒を欲する国民の要求の実現を求める」と述べた。

シリア政府の動き

アサド大統領は2011年5月31日以前のすべての犯罪に対する恩赦(2011年政令第61号)を発令した。

恩赦に関して、高官筋は『ハヤート』(6月1日付)に、シリア・ムスリム同胞団など複数の組織に属する逮捕者全員を対象としていると述べた。

また「個別に控訴を行わないという条件で」刑期が半分に減刑されると付言した。

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ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣は「殉教者ハムザ・ハティーブ事件状況調査委員会」の設置を宣言した。

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バアス党シリア地域指導部のムハンマド・サイード・バヒーターン副書記長は、ダマスカス大学の研究・教育者、党、事務方の幹部による協議会において「48時間以内に国民対話委員会を設置する」と発表した。

シリアの『ワタン』(6月1日付)が報じた。

バヒーターン副書記長は「対話委員会は最高レベルで設置され、対話には、すべての政治、社会、経済団体などが参加し、「祖国の屋根」のもとで行われる。国民対話の企画や仕組みについては48時間以内に発表される」と述べたという。

しかし、バヒーターン副書記長は、バアス党を「国家と社会を指導する政党」と定めている憲法第8条を廃止しないとの見解を示した。

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『ハヤート』(6月1日付)が得た情報によると、アサド大統領は、ハムザ・ハティーブ君の家族らと面会した。

面会にはハムザ君の父親、いとこ、ダルアー市の有力者たちが出席した。

出席者の一人アイマン・ズウビー氏は『ハヤート』(6月1日付)に対して、6人が出席した面会は2時間続き、その雰囲気や「最高に好意的で暖かなものだった」と述べた。

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SANA, May 31, 2011
SANA, May 31, 2011

シリア・アラブ・テレビ(5月31日付、衛星放送)は、5月25日に治安当局によって逮捕された後に拷問殺害されたとされるハムザ・ハティーブ君(13歳)の死の真相に関する特集番組を放映した。

番組には、シリア検死官連盟のアクラム・シャッアール会長、事件を担当しているサーミル・アッバース弁護士らが出演し、治安当局による拷問、殺害の事実はないとする一方、ハムザ君とともに4月29日にジーザ町で金曜礼拝後のデモに参加したとするサイダー町の青年(アブドゥルアズィーズ・ハティーブ氏)が、礼拝後に別の村の住民から発砲を受け、ハムザ君が倒れたと証言した。

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シリアのワリード・ムアッリム外務大臣兼在外居住者担当大臣はバグダードを臨時訪問した。

『ハヤート』(6月1日付)が報じた。

バグダードの消息筋によると、訪問はイラン産の石油をイラクのパイプライン網を通じてシリアに輸送することを確保することが目的だという。

同消息筋は、ムアッリム外務大臣が、かつてはシリア経由でイラクに潜入していた武装勢力が、「逆潜入」としてシリア領に侵入するのを防ぐため、イラク側に協力を求めたと付け加えた。

これについて、イラクのヌーリー・マーリキー首相は、ムアッリム外務大臣との会談の中で、シリアのおける「諸改革の実現」が同国の「安全と安定」をもたらすのに役立つだろうと強調した。

アリー・ダッバーグ報道官は『ハヤート』(6月1日付)に対し、ムアッリム外務大臣が首相ラトの会談で「イラクとシリアとの間の戦略的石油パイプラインの稼働について協議し…、イラクの市場の志向に沿う形で両国の通商協力を活性化することで合意した」と述べた。

また、シリアにいるイラク人難民の状況について、「今後はシリア在住イラク人の大集団が帰還することであろう。大規模な帰還の理由は、イラク情勢が安定しているからである」と述べた。

国内の暴力

複数の活動家は、少なくとも1人がヒムス市近郊のラスタン市での集中砲火で死亡したと述べた。

この攻撃は、3日前に同地域で開始された治安回復作戦の一環をなしている。これにより、ラスタン市、タルビーサ市、ヒムス市の死者数は、16人以上に及んだ。

治安部隊がタルビーサ市を制圧したとシリア当局が述べる一方、活動家の一人は治安部隊が昨日の夜から早朝にかけてダルアー市近郊のハイラク地区に突入し、大規模な掃討作戦を実施した。シリア人権監視団によると、ダルアー市で少なくとも13人が逮捕された。

一方、SANA(5月31日付)は、軍高官筋の話として、ヒムス県ラスタン市で、軍・治安部隊が武装テロ集団を逮捕、武器弾薬を押収したと伝えた。

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SANA(5月31日付)は、警察が5月6日にハマー市県庁ビルなどを襲撃した暴徒12人を逮捕したと報じた。

諸外国の動き

ニューヨークでは、シリアに対するロシアの態度が、欧州が提出した決議案をめぐる国連安保理内での動きがもたらしている緊張の行方を左右している。この決議案は、デモ参加者への弾圧継続を非難し、独立調査を要求することを骨子としており、複数の外交官筋によると、安保理は今日(水曜)、「専門家レベル」の非公式会合を開催し、シリア情勢をめぐるこの決議案を審議する。

欧州の複数の外交官によると、シリア大統領による改革実行と法改正の約束は「審議中の決議案に関する安保理の動きを決定する基準とはならない」。同外交官はまた「シリア当局による弾圧の継続と、民間人への暴力行使、都市包囲、国民に対する戦車の投入は止められねばならない」と付け加えた。

安保理筋によると、西欧諸国は「(具体的)措置」そして「(その実施の)時期」が意図しているものを解釈させるために、ロシアに猶予を与える意思があるという。そのうえで同消息筋は「しかし、待つということは、時間的な期限を設定しないということではない」と付言した。

また同消息筋はこのようにも指摘した――シリアへの対応をめぐってロシアの戦略の一部をなしていると思われる「建設的曖昧さ」に基づく政策は、今週中に決議案を採決にかける動きを遅らせることになる。しかし現地での動きは、長期間の猶予を西欧諸国に許さない状況にあるなか、ロシアもデモ参加者抑圧の停止を求め、暴力を非難する決議を支持するか、拒否権を発動するかという選択肢を強いられようとしている。外交官の一人は、決議案を支持する国は安保理において「少なくとも」9カ国にのぼると明らかにしている。

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中国外交部報道官は定例記者会見でシリア情勢について言及し、「シリアの安定は地域全体の安定に影響を及ぼす。中国政府は主権、安定を護ろうとするシリアの努力を支持する。我々は、早急にシリアが安定と秩序を回復することを望む」と述べ、国連安保理でのシリア非難決議案に反対の意を示した。

AFP, May 31, 2011、AP, May 31, 2011、Akhbar al-Sharq, May 31, 2011、al-Hayat, June 1, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 31, 2011、Reuters, May 31, 2011、SANA, May 31, 2011、al-Watan, June 1, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サファル内閣が総選挙法最終草案を発表する一方、国連人権高等弁務官はシリア政府部隊によるデモ参加者弾圧を「残虐」と非難(2011年5月30日)

反体制勢力の動き

フェイスブックのグループ「シリア革命2011」などは、30日を「写真焼却の月曜日」と名付け、アサド大統領の写真やポスターを焼却するよう呼びかけた。

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アフバール・シャルク(5月30日付)によると、イスラエルで捕捉・拘留(1998年)中のシリア人、ウィアーム・アンマーシュ受刑者が、アサド政権によるデモ弾圧に抗議してハンストを行っていると報じた。

シリア政府の動き

アーディル・サファル内閣は総選挙法最終草案を発表した。

SANA(5月30日付)などによると、同法案はシリア国民の間で一般に議論され、コメントや提言を受けて、さらなる改訂がなされる予定だという。

また最終草案における修正カ所のなかには、最高司法委員会設置、選挙監視小委員会の設置などが盛り込まれているという。

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クッルナー・シュラカー(5月30日付)は、複数の消息筋の話として、労働総連合のジャマール・カーディリー総裁が、各支部代表者との会合で、デモへの参加を行わないよう「脅迫」したと報じた。

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DP-News(5月30日付)は、シリア学生連合がダマスカス大学学長に、構内でデモを行うなどして学則に違反した学生を処罰(退学)することを文書で要請したと報じた。

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『アフバール』(5月30日付)は、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長が、2011年3月以降、シリア国内での改革について協議するため、アサド大統領と複数回にわたって会談していると報じた。

国内の暴力

AFP(5月30日付)は、シリアの活動家の話として、ヒムス県タルビーサ市とラスタン市での軍・治安部隊で激化する武力弾圧に対抗し、デモ参加者が武装を余儀なくされ、機関銃やロケット弾を使用、これにより多数の治安要員が死亡したと報じた。

ヒムスの住民の一人は、軍が住民の「武装抵抗」に直面し、タルビーサ市とラスタン市に突入できないと証言、「軍は依然として市外にいる…。私が聞いたところでは、複数の軍の車輌や兵士を搬送する車輌が放火された」ことを明らかにした。

また別の活動家は、軍が二つの市の住民の「激しい抵抗に直面している」と述べたうえで、多くの住民が「イラクやレバノンからの武器密輸が盛んになった数年前から武装していた」ことを明らかにした。

人権活動家のムスタファー・ウースー氏によると、28日以降、数百人が逮捕され、地元の調整委員会によると、28日以降の両市での死者数は14人にのぼっているという。

これに対して、シリア当局は、タルビーサ市で「武装テロ集団」の手によって、兵士4人が殺害、14人が負傷させられたと発表する一方、「テロ集団側にも、追跡作戦によって多数の死傷者が出て、多数が逮捕、大量の武器・弾薬が押収された」と付け加えた。

SANA(5月30日付)などが報じた。

一方、SANA(5月30日付)によると、ヒムス県タルビーサ市で29日に武装テロ集団によって殺害された軍・治安部隊隊員の葬儀がヒムス軍事病院で行われた。

諸外国の動き

ジュネーブでは、ナバネセム・ピレイ国連人権高等弁務官が、シリア政府部隊によるデモ参加者弾圧を「残虐」と非難、これらの行為が「衝突をもたらし」、人権状況を悪化させると指弾した。

ピレイ高等弁務官は、国連人権理事会に参加する47カ国の前で「平和的デモ参加者への過剰な力の行使は生存権を含む基本的人権を侵害するだけでなく、緊張を高め、暴力の文化を拡げる恐れがある」と述べた。

そのうえでシリア政府に対して、人権侵害状況を調査するための国際的派遣団の受入を改めて呼びかけた。

AFP, May 30, 2011、al-Akhbar, May 30, 2011、Akhbar al-Sharq, May 30, 2011、DP-News, May 30, 2011、al-Hayat, May 31, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 30, 2011、Naharnet, May 30, 2011、Reuters, May 30, 2011、SANA, May 30, 2011などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県内で続いている反体制デモに集中砲火を浴びせ、これを強制排除(2011年5月29日)

反体制勢力の動き

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(5月29日付)に対して、ダルアー県ジャースィム市の病院に勤務するムハンマド・アワド・アンマール医師が「国家の威信に抵触し、虚偽の情報を発信した」容疑で裁判にかけられていると述べ、非難した。シリア司法でかけられていると述べた。

アンマール医師は軍高官と面談し、シリア国内の危機解消の仲介を求めていたが、4月29日に逮捕されたという。

シリア政府の動き

シリア検死官連盟のアクラム・シャッアール会長は記者会見を開き、治安当局による拷問で死亡したと反体制勢力が主張するハムザ・ハティーブ君(13歳)の死に関して、4月29日にダルアー県からダマスカス県に搬送された時には、銃で撃たれて既に死亡していたと述べた。

シャッアール会長はまた、「遺体に残された腫瘍は、死亡から1ヶ月以上経った凝固によって生じたもので、拷問によるものではない」と述べた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月29日付)は、ヒムス県で破壊活動を行っていたとする2人の証言映像を放映した。

国内の暴力

複数の目撃者、人権活動家によると、シリア軍はヒムス県のラスタン市、タルビーサ市、ティールマアッラ村で続いている反体制デモを強制排除するため、戦車数十輌などからなる増援部隊を早朝に派遣、デモ参加者に集中砲火を浴びせ、少なくとも5人(ラスタン市で2人、タルビーサ市で3人)を殺害、数百人を負傷させ、多数の住民を逮捕した。

複数の目撃者によると、これらの都市・村では、治安部隊によって封鎖され、住宅一件一件に突入、家屋、モスクの屋上には狙撃手が展開し、住民の外出を禁じているという。

また、インターネット、水道、電気、地上電話回線、そして携帯電話のほとんどが不通となり、外界から遮断されているという。

一方、SANA(5月29日付)は、軍高官筋の話として、タルビーサ市で武装テロ集団中の軍・治安部隊兵士4人(士官1人を含む)が死亡、14人が負傷したと報じた。

諸外国の動き

パリのトロカデロ広場で昨日、約200人が集まり、「民主的シリア」への支持と、シリアの体制への「国際社会の制裁」を求めた。

デモ参加者は「国民は政権打倒を望む」、「シリアでの虐殺を止めよ」と連呼した。

『ハヤート』(5月30日付)が報じた。

AFP, May 29, 2011, May 30, 2011、Akhbar al-Sharq, May 30, 2011、al-Hayat, May 30, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 29, 2011、Naharnet, May 29, 2011、Reuters, May 29, 2011、SANA, May 29, 2011などをもとに作成。

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反体制デモに参加し逮捕された少年の遺体画像がSNSやメディアを通じて拡散される、反体制活動家らはさらなるデモを呼びかけ(2011年5月28日)

反体制勢力の動き

ダルアー市に対する軍・治安部隊の包囲解除を求めて4月29日に各地で行われた「怒りの金曜日」と銘打たれた反体制デモに参加して逮捕された少年ハムザ・ハティーブ君(13歳、ダルアー県ジーザ町出身)の遺体を写した動画がフェイスブック、メディアなどで公開され、反体制活動家らが、逮捕後の拷問で殺害されたと非難、抗議のデモを呼びかけた。

シリア当局は、ハムザ君とともにデモ参加者複数名を逮捕していた。

『ハヤート』(5月29日付)によると、ハムザ君の家族は5月25日に当局から遺体を引き取ったが、拷問によると見られる傷が残っていたという。

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シリア人権機構のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(5月28日付)に対して「ダルアーなどでの拷問に沈黙することはできない」と述べ、当局に「ハムザ君らに拷問を行った犯罪者の裁判」を要求した。また拷問に関する厳正な調査の開始と、犯罪者の即時起訴を求めた。

al-Hayat, May 29, 2011
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さらに、「政治犯が拷問を受けて死亡したのはこれが初めてではない」と強調し、「ダルアー国立病院では、拷問によって死亡した犠牲者の遺体が7体安置されている」と述べた。

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シリア言論犯・政治犯擁護センター所長のハリール・マアトゥーク所長は、5月11日に逮捕された反体制指導者のマーズィン・ウダイ氏が、「秘密結社への加入」「国家の威信に対する中傷」といった容疑をかけられ、起訴されたと発表した。

『ハヤート』(5月29日付)が報じた。

シリア政府の動き

SANA(5月28日付)によると、27日のダマスカス郊外県ザバダーニー市での暴動で武装テロ集団によって射殺された警官2人の葬儀が、ラタキア県で行われた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月28日付)は、ダルアー県ヤードゥーダ村の住民クサイ・ヤフヤー・シャルア氏を名乗る男性が、「軍が住民に発砲が発砲した」とするアラビーヤ・チャンネルの報道はウソだと証言する映像を放映した。

国内の暴力

『ハヤート』(5月29日付)は、反体制活動家の話として、ハムザ・ハティーブ君の父親が治安当局によって逮捕されたと報じた。

アフバール・シャルク(5月30日付)によると、この逮捕は「父親にウソの証言を強要するため」のものだという。

レバノンの動き

北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区のモスク前で約500人がデモを行い、レバノン軍がシリアでの弾圧を逃れてレバノンに避難してきたにもかかわらず拘束したシリア人を釈放するよう内閣に求めた。

デモ参加者は「あなたに血と魂を捧げる、ダルアーよ」、「あなたに血と魂を捧げる、バーニヤースよ」、「シリアの体制を転覆しよう」と連呼した。

デモにはレバノンに逃れてきたシリア人避難民数十人も参加していたという。

デモ主催者の一人であるシャイフ・マーズィン・ムハンマド氏はモスク前で『ハヤート』(5月29日付)に「我々はバッシャール・アサドの体制に反対し、シリアの反体制活動家と与する…。金曜日までに逮捕したシリア人全員を釈放せよ。さもなければより大規模なデモを行う」と述べた。

諸外国の動き

『ハヤート』(5月29日付)は、複数の外交筋の話として、イスラーム諸国会議機構が国連安保理に提出されたシリア非難決議に批判的で、決議に関与したくないと考えていると報じた。

AFP, May 28, 2011、Akhbar al-Sharq, May 28, 2011、May 30, 2011、al-Hayat, May 29, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 28, 2011、Naharnet, May 28, 2011、Reuters, May 28, 2011、SANA, May 28, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

非公認諸政党の呼びかけに応じて数万人がデモに参加、安保理内の西欧諸国は当局によるデモ参加者弾圧を非難する決議案を提出(2011年5月27日)

反体制勢力の動き

反体制活動家らはフェイスブックなどを通じて「国を守る者たちの金曜日」と銘打った反体制デモを呼びかけるとともに、「手に手を携え、祝福された我らが平和的革命への参加に国を守る者たちを加えよう」というメッセージを発信し、兵士たちの参加を促すよう呼びかけた。

「国を守る者たち」(フマート・ディヤール)とは、シリア国歌の冒頭の歌詞である。

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シリアの複数の非公認政党が声明を出し、シリア指導部、反体制勢力、市民社会の成員に対して「自制と挙国一致の維持」を呼びかけ、必要とされている改革やそのための国民対話の開始をめぐるコンセンサスに達するために不可欠な国内の安定を実現するよう求めた。

共同声明に署名したのは、民主統一改革党、シリア共産主義者統一国民委員会、シリア民族社会党(派閥は不明)、シリア・クルド民主連合、シリア・アッシリア民主連合、シリア民主党。

声明は「他者の排除によって挙国一致が脅かされる危険」があると指摘し、「国の統一を脅かし、アラブ・イスラエル紛争におけるその歴史的役割を弱体化させようとする者の行く手を阻むべき」と主張した。

また声明は「現下の事件で逮捕されたすべての人々をただちに釈放し、あらゆる暴力の行使を停止し、平和的デモと武器の未使用を確認する」よう呼びかける一方、「軍に通常配置に戻ること、平和的デモが体制転覆のスローガンを発しないこと」を求めた。

声明はさらに「アラブ諸国ないしはそれ以外の諸外国のあらゆる干渉を、いかなる名のもとに呼びかけられていようと非難する」と強調した。

国内の暴力

『ハヤート』(5月28日付)などによると、ダマスカス県、ヒムス市、ダイル・ザウル市、ダルアー市、バーニヤース市、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、アレッポ市、ハマー市、ドゥーマー市、ラタキア市、ジャブラ市、アームーダー市、ラスタン市などで合わせて数万人が、この呼びかけに呼応するかたちで金曜礼拝後にデモに参加したが、治安部隊はデモ参加者に対して実弾、催涙弾を用いて参加者を逮捕・強制排除し、その際、数十人が死傷した。

al-Hayat, May 28, 2011
al-Hayat, May 28, 2011
Kull-na Shuraka', May 27, 2011
Kull-na Shuraka’, May 27, 2011

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クッルナー・シュラカー(5月27日付)によると、ハサカ県ラアス・アイン市では1,000人以上、ダルバースィーヤ市では100人、アームーダー市では1,500人以上、カーミシュリー市では2,000人以上がデモに参加した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権委員会によると、アルバイン市で、治安機関とつながりがある「悪党集団」が市民を襲撃した。

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『ハヤート』(5月29日付)によると、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表は「シリア当局が金曜日(27日)に複数の都市でデモ参加者に発砲したことで、12人が死亡した」と述べた。

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SANA(5月27日付)は27日の反体制デモでの「武装集団の発砲で、民間人、警察官9人が死亡」したと報じた。

また、ラッカ県タッル・アブヤド市で「トルコから入国しようとした貨物車から36丁の銃を税関当局が押収した」。

諸外国の動き

国連安保理内の西欧諸国は、シリアでのデモ参加者への弾圧を非難する決議案を提出した。

同決議案は「シリア当局による、殺人などの人権侵害、恣意的逮捕、失踪、平和的デモ参加者、人権活動家、ジャーナリストへの拷問」を非難、すべての国連加盟国に対して「シリア政府への武器売却禁止、あらゆる軍用品および軍事関連製品搬入禁止」を求めている。

また国連事務総長に対して、決議案採択の14日後に、決議実施状況に関する報告書の提出を求め、「継続審議」が定められている。

さらに決議案は「シリア政府の管轄下にある」デモ参加者への攻撃の責任者に関する「信頼性のある中立的調査」実施、ダルアーなどの都市の即時包囲解除、「逮捕者釈放、デモ参加者の要求に応えるための具体的措置の実施」を求めている。

採決は来週の予定だが、複数の消息筋によると、ロシア、中国に加えて、安保理における唯一のアラブ国家であるレバノンが「国内の特別な事情を踏まえ」反対すると考えている。

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ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ大統領は、バッシャール・アサド大統領に対して「発言を実行に移す」よう呼びかける一方、欧米諸国の対シリア経済制裁については、「有益ではなく、良い手段とは言えない」と批判した。

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SANA(5月27日付)によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、アサド大統領と電話会談を行い、トルコがシリアとの「戦略的関係」を望んでいることを表明した。

エルドアン首相は「二国間、友好的二国民間の戦略的関係をトルコが望み、この関係の水準を維持し、将来発展させていく」との意思を表明した。

またアサド大統領とエルドアン首相は「両国がこの強く、透明性をもったこの関係を維持するとともに、両国、両国民、そして地域全体の利益につながるこの関係の発展をめざす意思」を改めて確認したという。

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トルコのアフメット・ダウトオール外相はトルコのテレビ局とのインタビューで、アサド大統領が改革を望んでいるが、「体制内の一部の勢力が」おそらく障害となっている、と述べた。

またシリア政府に対して「空約束」をしないよう警告し、「日程は述べないが改革を行う、とあなた(アサド大統領)が言った時、この発言は人々のなかに残り、その日がいつ来るのだろうという疑念が彼らを支配するようになった」と述べた。

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アムネスティ・インターナショナルは「シリア治安部隊が改革を求める抗議行動を鎮圧するために、発砲・殺害を行っている政策をとっていることを示すビデオ・テープを入手した」と発表した。

アムネスティ・インターナショナルによると、録画は3月末と4月に、抗議行動が行われたダルアーで行われた」という。

シリアから持ち出されたビデオには、「デモ参加者が治安部隊によって発砲を受け、殴打されているシーン、兵士がダルアー市内のウマリー・モスクに夜間に突入するシーン、そしてイズラア市での集団葬儀のシーンが」録画されているという。

アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ局のフィリップ・ルーサー副局長は、「これらの証拠には、人権侵害の動かぬ証拠があり、バッシャール・アサド大統領はシリア治安部隊に孤立するデモ参加者への発砲を停止させねばならない。またシリア国民に対する治安部隊の犯罪行為を処罰せねばならない」と述べた。

アムネスティ・インターナショナルは過去2ヶ月間に民衆の抗議行動で治安部隊によって殺害された被害者720人以上の氏名を把握していると付け加えた。

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『ワシントン・ポスト』(5月27日付)は米高官の話として「イランがシリアに反政府デモ弾圧を支援するための指導員や顧問を派遣している」と報じた。

同高官によると、イランの指導員や顧問の派遣のほかに「テヘランからダマスカスへの通常の支援が行われており、それは暴動鎮圧の装備供与に限られず、バッシャール・アサド体制がフェイスブックやツイッターの利用者を監視するための高度な機器も含まれている」という。

また同高官は、イランの支援のもとでのコンピュータ機器の監視により、過去数週間で反体制活動家数百人が自宅で逮捕されたと思われる、と付言した。

別の米国外交高官筋によると、イランの軍事指導員がダマスカスに派遣され、2009年のイラン大統領選挙後に発生した「緑の運動」で用いた(弾圧)技術を教練しているという。

さらに『ワシントン・ポスト』は、イラン・イスラーム革命防衛隊の特殊部隊であるクドス軍団の士官の一人が、4月半ば以降、シリアでの弾圧において基本的な役割を担っていると報じた。

AFP, May 27, 2011、Akhbar al-Sharq, May 27, 2011、May 30, 2011、al-Hayat, May 28, 2011、May 29, 2011、Kull-na Shuraka’, May 27, 2011、Naharnet, May 27, 2011、Reuters, May 27, 2011、SANA, May 27, 2011、Syriahr.com, May 27, 2011、The Washington Post, May 27, 2011などをもとに作成。

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アサド大統領が25人の青年からなる使節団と会談、ヒムス県では治安要員複数名が殉職(2011年5月26日)

シリア政府の動き

アサド大統領が25人の青年からなる使節団と会談し、開発、対話などにおける青年の役割などについて4時間にわたって意見を交換した。

『ハヤート』(5月27日付)が伝えた。

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SANA(5月26日付)によると、バアス党タルトゥース支部のハサン・シャアバーン書記長と、アーティフ・ナッダーフ同県知事が、バーニヤース市の宗教・社会・人民諸集団と会談し、「挙国一致強化を通じた市民の要求、同市の生活の正常化」について協議した。

会談では「漁の認可、失業者への就労機会の保障、市民と関係機関の協力を通じた様々なかたちの汚職の撲滅など、福祉、社会に関する一連の問題」が取り上げられたという。

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AKI(5月26日付)は複数の反体制筋の情報として、アサド大統領が2週間前に発足した対話委員会が解体されたと伝えた。

委員会は、ファールーク・シャルア副大統領、ナジャーフ・アッタール副大統領、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ムハンマド・ナースィーフ副大統領補からなっていたという。

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クッルナー・シュラカー(5月26日付)は、政令第49号(2011年4月7日公布)に従って国籍取得申請したハサカ県の外国人(クルド人)の数が32,000人にしかおらず、うち実際に国籍を取得できたのも1,007人に過ぎないと批判的に報じた。

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『ハヤート』(5月27日付)によると、アラブ青年連合事務局は、ダマスカス県アブー・ルンマーナ地区のEU代表部前で抗議デモを行い、対シリア制裁を拒否し、欧米諸国による内政干渉を非難した。

またマッザ区の独立広場前には数十人が集まり「シリア内政への欧米の干渉とシリアを貶めるような情報のねつ造」に抗議した。

国内の暴力

シリア軍消息筋は「治安部隊の偵察隊が朝、ヒムス市にあるガジャル村分岐近くで武装テロ集団による要撃に遭い、3人の偵察要員が殉職した」と発表した。

同消息筋は「警察・治安部隊は、市民の生活と安全、祖国の治安と安定を標的とするこのテロ集団を追跡中であり、彼らを逮捕し、法廷に立たせる」と述べた。

SANA(5月26日付)が報じた。

諸外国の動き

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、シリア情勢に関して、9週間続く政治的危機を終わらせたいのなら、アサド政権は「ショック療法」として改革を実施しなければならないと述べた。

AFP, May 26, 2011、Akhbar al-Sharq, May 26, 2011、al-Hayat, May 27, 2011、Kull-na Shuraka’, May 26, 2011、Naharnet, May 26, 2011、Reuters, May 26, 2011、SANA, May 26, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーのナスルッラー書記長が演説、シリア国民に対し「衝突ではなく対話の道を選ぶよう」呼びかける(2011年5月25日)

国内の暴力

ヒムス県では、SANA(5月25日付)によると、ガジャル村で武装テロ集団が治安部隊を要撃し、隊員3人が死亡した。

レバノンの動き

ハサン・ナスルッラー書記長は、2000年のレバノン南部からのイスラエル撤退11周年にあたる「解放・抵抗記念日」にベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村で演説を行った。

al-Hayat, May 26, 2011
al-Hayat, May 26, 2011

演説のなかで、ナスルッラー書記長は、ヒズブッラーが暗殺や車爆弾に関与しているとのバラク・オバマ米大統領の非難が「シオニストたちへの忠誠を証であり、いかなる証拠にも基づいていない、これまで我々が言ってきた通り、(ダニエル・)ベルマール・レバノン特別法廷裁判長や(ダニエル・)フランセン(予審判事)が待っていることを踏まえると、米国こそが検事であり、判事であり、死刑執行人なのだ」と述べた。

ヒズブッラーのロケット弾に関するネタニヤフ首相の発言に関して、ナスルッラー書記長は「我々のロケット弾は地域の均衡のもとに存在し、誰もそれを奪うことなどできない。(イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が)レバノンやガザ地区のロケット弾について云々している間も、私は彼の目に恐怖が溢れていることが見えた」と述べた。

さらにナスルッラー書記長はアラブ諸国政府とアラブ連盟にアラブ和平イニシアチブの審議を止めるよう求め、「レジスタンス以外に選択肢はなく、アラブ民族は交渉の余地はなく、イスラエルの存在はなく、聖地のユダヤ化はない、と言っている」と明言した。

一方、ナスルッラー書記長は、シリア情勢に関して「我々はシリアの政府と国民に関することに関して、率直にコメントする…。レバノン、とりわけヒズブッラーにおいて、我々は、シリア、その指導部、バッシャール・アサド大統領、そしてシリア国民の抵抗とレジスタンスを高く評価できる…。シリアの指導部は国民とともに、必ずや改革を実施し、シリアの政治生活の新たな地平を切り開く。私個人は…バッシャール・アサド大統領が改革を信じている…。大統領には大いなる新たな改革のステップを静かにそして慎重に踏み出す用意があると思う」と述べた。

そのうえでシリア国民に「彼らの国、レジスタンス体制を維持し、求められている改革実施のため、全国民と協力する機会を指導部に与え、衝突ではなく対話の道を選ぶよう」呼びかけた。

さらにレバノン国民に対して、シリアに科せられているいかなる制裁をも拒否するよう呼びかけた。

AFP, May 25, 2011、Akhbar al-Sharq, May 25, 2011、al-Hayat, May 26, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 25, 2011、Naharnet, May 25, 2011、Reuters, May 25, 2011、SANA, May 25, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

キールー氏含む有識者らが共同声明を発表、「自由、諸権利、平和的な民主化」要求の弾圧を停止するよう求める(2011年5月24日)

反体制勢力の動き

ミシェル・キールー氏ら著名な有識者が共同声明を出し、軍・治安部隊による市民、有識者、政治家らの逮捕停止、釈放、「自由、諸権利、平和的な民主化」要求弾圧を停止するよう求めた。

共同声明には、キールー氏の他、アリー・ファルザート氏、ハイダル・ハイダル氏、ユースフ・アブダルキー氏、ナビール・スライマーン氏、ハーリド・ハリーファ氏、ウサーマ・ムハンマド、サーイル・ディーブ氏、ムハンマド・マラス氏らが署名している。

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シリア人権機構(SWASIAH)は治安部隊が2011年3月のデモ開始以降、少なくとも1,100人を殺害したと発表した。

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シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表は、AFP(5月24日付)に対して、3月半ばのデモ開始以降、1,062人が殺害され、約1万人が逮捕されたとしたうえで、犠牲者の氏名と殺害場所のリストを持っていると述べた。

シリア政府の動き

アサド大統領はロシアのメドヴェージェフ・ロシア大統領と電話会談し、シリア情勢について協議した。

会談でアサド大統領は、可能な限り表現の自由を保障することを確約する一方、過激派には寛容な姿勢で臨むことはないと強調したという。

『サフィール』(5月25日付)が伝えた。

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大統領府声明によると、アサド大統領はダルアー県のイマーム、説教師たちと会談し、「県内に積極的な雰囲気を確立するため、現段階で宗教関係者が果たすべき役割」について検討した。

会談で「イマームと説教師たちは、ダルアーの現状への安堵感を表明した」という。

SANA(5月24日付)が報じた。

ダルアー県のムアンマル・シハーダ宗教関係局長は『ハヤート』(5月25日付)に対して、宗教関係者14人との会談が2時間以上に及んだとしたうえで次のように述べた。

「(会談では)国の治安、安定、国民統合の維持において宗教関係者が果たす役割について、積極的かつ実質的、さらに透明なかたちで取り上げられた。そして自らの積極的な役割を果たすことで、モスクの役割が慈愛と平和を広めることにあることを認識に至った。モスクをデモに利用する者は、真のイスラームのイメージを歪めようとする者である…。出席者たちは治安、安定維持における軍の役割、アサド大統領の民族主義的、愛国的な立場を強調した」。

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アーディル・サファル内閣は閣議で、新情報法案作成メディア改革委員会、経済改革開発委員会の二つの委員会を設置することを決定した。

『ハヤート』(5月26日付)が伝えた。

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SANA(5月24日付)によると、内務省のハサン・ジャラール次官は、関係当局に投降した暴動参加者の数が32,000人に達したと述べた。

諸外国の動き

EUの官報で、外相理事会が5月10日に、欧州内の資産凍結、EU加盟国への渡航禁止からなる制裁対象とした13人に加えて、新たに制裁対象となる政権高官10人を発表した。

制裁リストに追加された10名は以下の通り:

1. バッシャール・アサド大統領

2. ファールーク・シャルア副大統領

3. ダーウド・ラージハ参謀長

4. アースィフ・シャウカト副参謀長

5. ムハンマド・ナースィーフ・ハイル・ベク副大統領補、退役少将

6. バッサーム・ハサン大統領顧問

7. ムハンマド・ハムシュー(ビジネスマン)

8. イヤード・マフルーフ民族治安局長

9. イーハーブ・マフルーフ(シリアテル社副社長)

10. ヒシャーム・ビフティヤール国民安全保障会議メンバー

なおすでに制裁対象となっている13人は以下の通り:

11. マーヒル・アサド

12. アリー・マムルーク

13. ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール

14. アーティフ・ナジーブ

15. ハーフィズ・マフルーフ

16. ムハンマド・ディーブ・ザイトゥーン

17. アムジャド・アッバース

18. ラーミー・マフルーフ

19. アブドゥルファッターフ・クドスィーヤ

20. ジャミール・ハサン

21. ルストゥム・ガザーラ

22. ファウワーズ・アサド

23. ムンズィル・アサド

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スイス政府は、国内の銀行に対して、アサド大統領のすべての預金を開示するよう要請するとともに、大統領を含む高官23人の入国を禁止した。

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カナダのジョン・ベアード外務大臣は記者団に対し、抗議デモ参加者に「激しい弾圧」を加える「現シリア政府のメンバーにただちに経済制裁を発動する」と述べた。

外務省が回付した資料によると、制裁対象になるのはアサド大統領、ファールーク・シャルア副大統領、ダーウド・ラージフ国防大臣ら「カナダにとって望ましくない」25人。

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IAEAは、2007年9月にイスラエルが空爆で破壊したダイル・ザウル県キバルの施設に関して、原子炉である「可能性が大きい」とする報告書をまとめた。

同報告書によると、「IAEAが得た情報とその技術的評価に基づき、IAEAはダイル・ザウルの破壊された施設が深刻が必要とされる原子炉である可能性が大きいと見ている」と結論づけられている。

AFP(5月24日付)が伝えた。

AFP, May 24, 2011、Akhbar al-Sharq, May 24, 2011、al-Hayat, May 25, 2011, May 26, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 24, 2011、May 25, 2011, May 26, 2011、Naharnet, May 24, 2011、Reuters, May 24, 2011、al-Safir, May 25, 2011、SANA, May 24, 2011などをもとに作成。

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EU外相理事会がアサド大統領を含む10人の高官に制裁を拡大することを決定・発表、政府はただちにこれを非難(2011年5月23日)

シリア政府の動き

SANA(5月23日付)は、EUによる追加制裁の決定に関して、公式筋が「シリア・アラブ共和国の名のもとに」、「目に余る内政干渉…、その治安を乱し、現在および未来における人民の決定に覇権を及ぼそうとしている」と非難した。

al-Hayat, May 24, 2011
al-Hayat, May 24, 2011

またこの決定がサイクス・ピコ合意後にイスラエル国家を建設した「古びた植民地主義」が果たした約束を想起させるとしたうえで、シリアに対する「計略」、「イスラエルのユダヤ性を強化する前提」と断じた。

そのうえで「改革プログラムの貫徹の意思」と「国民的決定の独自性、完全なる主権、国民の治安および人民の未来への熱意を確固として」守る姿勢を強調、制裁への対抗措置が「犠牲のいかんにかかわらず、シリアを国民的・民族的方法から逸脱するものではない」と主張した。

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ワリード・ムアッリム外務大臣兼在外居住者担当大臣は、シリア・アラブ・テレビ(5月23日付)とのインタビューで、「EUによる追加制裁の決定が、シリアの国益を損ねるだけでなく、欧州の国益を損ねるだろう」と述べた。

また「今日シリアが(欧州を)必要としているのと同様、欧州がシリアを必要としている」と付言、欧州が「経済制裁を通じて、自らをシリア国民と対立させている」と非難した。

さらに「煽動を目的としているような制裁発動は間違っている」と指弾し、EUの決定が「古びた植民地主義国であるフランスと英国の積極的努力の末になされ、バルフォア宣言以来これらの国が果たしてきた植民地主義的役割を思い起こさせる」と述べた。

そのうえで「現在起きていることで得をするのはイスラエルではないのか?」と問いかけ、「イスラエルが和平実現を求める気運から身を引き、入植政策を継続し、パレスチナの土地を侵略しているのに、世界では誰もイスラエルを非難していない」と主張した。

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クッルナー・シュラカー(5月23日付)は、23日に予定されていた「シリア殉教者追悼支持」組織委員会による追悼デモは、内務省の開催許可を得たが、安全上の理由で中止を通達されたと報じた。

レバノンの動き

アフバール・シャルク(5月23日付)によると、ベイルート県ハムラー地区で「シリア革命殉教者追悼支持」を求めるレバノン人とシリア人のデモ行進に、アサド大統領を支持するシリア人、レバノン人が対抗、小競り合いとなった。

いずれのグループも数十人の若者からなっていた。

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ワリード・ジュンブラート進歩社会主義党党首は、党機関紙『アンバー』(5月23日付)で、「シリアは自国だけでなく、レバノンや地域全体に影響をもたらすような歴史的段階に来ている」と述べ、アサド大統領に改革実施を呼びかけた。

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北部県トリポリ市のサラフィー主義シャイフ、イスラーム・シャッハール氏がシリア国民との連帯を宣言した。

アフバール・シャルク(5月23日付)が伝えた。

諸外国の動き

EU外相理事会はブリュッセルの会合で、アサド大統領を含む10人の高官に制裁(資産の凍結、入国査証取得の禁止)を拡大することを決定・発表、またEU投資銀行に対して「現段階でシリアへの投資事業に合意しないよう」求めた。

声明で外相理事会は「最上層部における高官(アサド大統領)をさらなる対象とすることで、この制裁措置を強化する決定を下した」と述べた。

そのうえで「EUは、シリアの指導部が現状路線の転換を選択しない現下において、さらなる措置を延滞なく実施することを決定した」と続けた。

制裁対象となるアサド大統領とシリアの高官9人の24日にEUの官報で発表される。

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EU外相理事会はまた別に声明で、アサド政権に、国連の人権調査団や人権団体の入国許可、政治犯の即時釈放、すべての分野を包摂する国民対話の実施、真の政治改革の実施を「具体的な行程に基づき延滞なく」行うよう呼びかけた。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、アサド大統領らへの制裁拡大が「正しい判断」だと述べ、「シリアでの弾圧は続いており、重要なのは平和的に行動する権利、政治犯釈放、弾圧によらない改革路線が見られるようになることだ」との見解を示した。

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ヒラリー・クリントン米国務長官は、国外相との共同記者会見で約千人がシリアで殺害されたと主張、「この蛮行は停止されねばならず、シリア国民の合法的な希望は尊重されねばならない」と述べた。

また「ヘイグ外務大臣と私は、アサド政権に宛てた書簡に関して、完全に意見の一致を見ている…。殺戮、拷問、逮捕を止め、すべての政治犯と抗議行動参加者を釈放せよ。包括的で信頼できる民主的変革プロセスのため、対応すべき要求に応えることから始めよ」と付け加えた。

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キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表は、外相理事会に先立って、シリアの体制が「真の包括的政治改革」を実施する望みがあるとの見方を示し、「(シリア)政府は今行動せねばならない」と述べた。

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ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外務大臣は「改革の道を進めば」、アサド大統領がこの制裁を回避できると述べた。

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オランダのウリ・ローゼンタール外務大臣は、シリアで「抜本的変革」が行われるため、圧力を継続することが重要と述べた。

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ヨルダン国王のアブドゥッラー2世は、NBC(5月23日付)のインタビューに応じ、そのなかでアサド大統領に国民との対話を行うよう呼びかけた。

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ヨルダンの首都アンマンにあるシリア大使館前で、ヨルダン人青年組織のメンバーら数十人がデモを行い、抗議デモに対するシリア政府の対応を非難した。

『ハヤート』(5月23日付)によると、デモはヨルダン人のみによって行われたという。

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ヨルダン・イスラーム行動戦線は声明を出し、シリアでのアサド政権によるデモ弾圧を「犯罪」と非難した。

AFP, May 23, 2011、Akhbar, al-Sharq, May 23, 2011、May 25, 2011、al-Hayat, May 24, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 23, 2011、Naharnet, May 23, 2011、Reuters, May 23, 2011、SANA, May 23, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県で弾圧による犠牲者の葬儀に数万人が参列、アラブ連盟本部では議長国クウェートとシリアの間で激しい論戦がぼっ発(2011年5月22日)

反体制勢力の動き

ロンドンを拠点とするシリア人権監視団は2011年3月以降の死者数が1,003人に上り、うち863人が民間人、140人が治安要員・軍人だと発表した。

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クッルナー・シュラカー(5月22日付)は、5月17日に総合情報部内部治安課に身柄拘束された反体制活動家のアンワル・ブンニー弁護士が釈放されたと報じた。

シリア政府の動き

『イェディオト・アハロノト』(5月22日付)は、複数の米国筋の話として、アサド大統領が先週、米政権に複数の書簡を送ったと報じた。

同報道によると、書簡には、アサド大統領がイスラエルとの和平交渉開始の準備を行っていること、意見の相違が見られていた問題の98%が合意されたことが記されており、「シリア情勢の安定後」にイスラエルとの和平交渉再開を行うことが提案されている、という。

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アドナーン・マフムード情報大臣は、ズィヤード・グスン氏を『ティシュリーン』紙の編集長に任命した。

クッルナー・シュラカー(5月22日付)が伝えた。

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SANA(5月22日付)は「内務治安部隊の殉職者は事件発生以来32人に上り、また負傷者は547人となった」と報じた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月22日付)は、ダルアー市などで破壊活動を行ったとする武装テロ集団メンバー2人の証言映像を放映した。

このうちバーニヤース市出身でアブドゥルカーディル・ザイル(33歳)を名乗る男性は「我々が配った武器はレバノンから来たもので、(バーニヤース市の)ラフマーン・モスクに保管していた…。軍がバーニヤース市に進軍するだろうと聞いたとき、我々はアナス・アルヌート氏を指導者とするイスラーム国家を建設するために活動することを決定した。この国では、アナス・シャグリー氏が内務大臣を、アブー・アリー・ビヤースィー氏が国防大臣を務めることになっていた」と証言した。

また「シャイフ・アルヌートの自宅に爆弾を仕掛けようとした者もいたし、石油ガス・パイプライン…を破壊しようとした者もいた」と付言した。

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SANA(5月22日付)によると、21日にダマスカス郊外県で反体制武装集団に殺害された警察官の遺体が故郷(タルトゥース県)に搬送され、葬儀が行われた。

国内の暴力

ヒムス県では、AFP(5月22日付)によると、ヒムス市で、20日の反体制デモに対する弾圧で殺害された13人の葬儀(21日)参列中に殺害された5人の葬儀が行われ、数万人が参列した。

シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表によると、会葬者らが行進した市内のタッル・ナスル墓地一帯からアッバースィーヤ広場に至る地区は、軍・治安部隊によって包囲され、厳戒態勢が敷かれたという。

カルビー代表はまたヒムス市のバーブ・アムル地区、バーブ・スィバーア地区などで活動家の逮捕が行われていると述べた。

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イドリブ県では、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表によると、アリーハー市、ビンニシュ市、マアッラト・ヌウマーン市、カフルナブル市などで治安部隊が活動家らを逮捕した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、朝、外出禁止令が出ていたヒルバト・ガザーラ町で数十人が逮捕された。

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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月23日付)によると、サクバー市での20日の反体制デモで死亡した犠牲者1人の葬儀に参列した会葬者1万人以上が「政権打倒」を求めるシュプレヒコールを叫んだが、治安部隊が介入、発砲した。

これに関連して、SANA(5月22日付)は、内務省筋の話として、警官1人が21日夜「サクバーで武装テロ集団」の発砲によって殺害された、と報じた。

諸外国の動き

アラブ人権機構とヨルダン・ムスリム同胞団の政治部門であるイスラーム行動戦線は共同声明を出し、デモ参加者に暴力を行使し続けるシリアの体制を非難した。

同声明は、「包囲、殺戮、逮捕」に曝されているシリア国民との連帯を改めて呼びかけ、抗議行動に対して体制が行う行為は「人道に対する罪」のレベルに達していると評した。

また「国民と戦い、民間人数百人を殺害するいかなる政体も…集団処罰がなされなければ、正統性を失う」と述べた。

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イスラーム諸国会議機構は声明を発表し、「(シリアの)治安当局に自制と罪のない民間人への攻撃を停止する」よう呼びかけた。

また「国家によってより重要な国益を優先し、対話とシリア指導部が治安と安定のために約束した改革を通じて安定を実現し、民主主義と正しい支配を求めるシリア国民の希望に応える必要」を強調した。

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アラブ連盟本部(カイロ)で昨日開催されたアラブ議会第2回会合では、議長国のアリー・ディクヤースィー(クウェート)議長とシリアのアブドゥルアズィーズ・ハサン使節代表とが激しいやりとりを行った。

この対立はディクヤースィー議長がシリア政府を激しく批判し、閉幕声明にシリアでの暴力行為を非難する項目を加えるよう求めたことを受けたもので、シリアの使節団はこの動きを「買弁」と非難した。

長時間にわたる議論の末、シリアを支持する国々が議長とその支持国の行動を抑え、シリア非難を含まない声明を採択した。

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ヨルダン国王のアブドゥッラー2世はABC(5月22日)とのインタビューで「ヨルダンがシリアの安定回復と平穏化を支援できるかどうかを判断するため、アサド大統領とたびたび話した」ことを明らかにした。

「政権を指導するとともに、国民の方を向き、対話をせねばならない」とアサド大統領に求めた。

AFP, May 22, 2011、Akhbar al-Sharq, May 22, 2011、al-Hayat, May 23, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 22, 2011、Naharnet, May 22, 2011、Reuters, May 22, 2011、SANA, May 22, 2011などをもとに作成。

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トルコのダウトオール外務大臣は「時間がない」としつつ、シリア政府に対し「具体的な改革」を早急に実施するよう求める(2011年5月21日)

反体制勢力の動き

シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表はAFP(5月21日付)に、20日金曜日の抗議行動での犠牲者の数は44人にのぼったと述べた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、アラブ諸国のビジネスマンからなる使節団と会談し「投資を約束された将来」があると述べた。

大統領府声明によると、アサド大統領は会談で、使節団と「シリアにおけるアラブ諸国からの投資の現状とその将来を、シリアで行われている包括的改革を踏まえて検討した」という。

SANA(5月21日付)が報じた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月21日付)は「テロ細胞」のメンバーが「生活施設や政府機関を狙う準備をしていた」と証言する映像を放映した。

また同テレビは、拷問で死亡が伝えられていたアフマド・ビヤースィー氏のインタビューを放映した。

インタビューのなかで、ビヤースィー氏は、至って普通の生活を送ってきたと証言、自身が死亡したと報じたアラビーヤ・チャンネルや、彼の身の安全を懸念するとの声明を出したアムネスティ・インターナショナルの姿勢を批判した。

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SANA(5月21日付)によると、20日の暴動鎮圧中に武装テロ集団に殺害された軍・治安部隊兵士2人の遺体がそれぞれの故郷(ヒムス県、イドリブ県)に搬送され、両名の葬儀には数千人の住民が参列した。

国内の暴力

人権活動家の一人は、「自由の金曜日」の抗議デモで殺害された13人の埋葬に参加した会葬者への治安部隊の発砲によって、ヒムス(シリア中部)で5人が死亡、数十人が負傷したと発砲した。シリアの複数の人権活動家筋によると、これにより(金曜日以降の)犠牲者の数は44人に上った。

ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、サクバー市で軍・治安部隊が体制打倒を求めるデモ参加者に実弾を発射し、多数の負傷者が出た。

活動家によると「治安部隊が同市に到着し、アサド大統領を支持するシュプレヒコールを繰り返して、大統領退任を連呼するデモ参加者に対抗した…。彼らは治安部隊に投石した」と述べ、その後、軍・治安部隊が実弾を発砲したという。

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ヒムス県では、匿名の人権活動家によると、ヒムス市で、軍・治安部隊が会葬者に発砲し、5人が死亡、数十人が負傷した。

彼らはヒムス市での金曜日の反体制デモでの弾圧で殺害された13人の葬儀に参列していたという。

葬儀には数千人が参加し、ヒムス市内の大モスクを出て、タッル・ナスル墓地に向かって行進、墓地から出てきたところを撃たれたという。

諸外国の動き

トルコのアフメット・ダウトオール外務大臣は、NTB(5月21日付)とのインタビューで「国民が望んでいる程度と規模で、深淵で広範な改革が行われれば、シリアで平和的・安定的移行プロセスが実現する機会はまだある」と述べた。

しかしダウトオール外務大臣は同時に「時間がない」とも強調、「もし具体的な改革を行うことなく、治安部隊に抗議行動を弾圧させ続けるのなら、きわめて否定的な結果がもたらされ、我々すべてを悲しませることになろう」と続けた。

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PMC(5月21日付)によると、パレスチナ帰還行進準備委員会が、5月15日に引き続き、6月5日に越境デモ行進を行うよう呼びかけた。

AFP, May 21, 2011、Akhbar al-Sharq, May 21, 2011、al-Hayat, May 22, 2011 、May 23, 2011、Kull-na Shuraka’, May 21, 2011、Naharnet, May 21, 2011、PMC, May 21, 2011、Reuters, May 21, 2011、SANA, May 21, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

厳戒態勢のなか、ヒムス市、イドリブ市、バーニヤース市、ダルアー市、カーミシュリー市などで再び「数千人」規模のデモが発生(2011年5月20日)

反体制勢力の動き

シリア・ニュース(5月20日付)によると「ビラード・シャームの読誦者」のシャイフ、カリーム・ラージフ師(ダマスカス県マイダーン地区のハサン・モスクの説教師)が、治安部隊によるモスク内での礼拝者の取り締まりに抗議して、読誦者たちとともに辞職すると発表した。

 

シリア政府の動き

クッルナー・シュラカー(5月20日付)によると、アサド大統領は、ダルアー市バハール地区の「集団墓地」でアブドゥッラッザーク・アバーズィード氏と4人の息子が遺体で発見されたこと(15日)を受け、アバーズィード氏の未亡人に電話で弔意を示した。

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内務省高官は「ジスル・シュグール市・ラタキア市街道で水曜日(18日)晩、警察官のガーズィー・アフマド・ハッラーク氏が武装犯罪集団に打たれ、殉職した」と発表した。

SANA(5月20日付)が伝えた。

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『ナハール』(5月20日付)は、西側の複数の消息筋の話として、アサド政権がフランスと米国の駐シリア大使に、複数候補者による大統領選挙の実施などを骨子とする改革プログラム案を文書で回付した、と報じた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月20日付)、ドゥマイル市で摘発された武装テロ集団メンバーが破壊活動を行ったことを自供する証言映像を放映した。

国内の暴力

フェイスブックなどでの「アーザーディーの金曜日」の呼びかけに呼応するかたちで、複数の都市で反体制デモが発生し、民主的改革に加えて、クルド人の政治的権利拡大やクルド語を母語として使用する権利保障などが要求された。

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『ハヤート』(5月21日付)によると、治安部隊が厳戒態勢を敷き、活動家の逮捕摘発活動を続けるなかで、デモには「数千人」が参加した。

複数の活動家や目撃者によると、大規模なデモが発生したのは、ヒムス市、イドリブ市、バーニヤース市、ダルアー市、カーミシュリー市など。

治安部隊の発砲により、少なくとも34人が死亡、数十人が負傷した。

活動家らによると、犠牲者の内訳は、ヒムス市が子供1人、マアッラト・ヌウマーン市(イドリブ県)が10人、ダルアー県(サナマイン市、ハーッラ市)が2人、ダーライヤー市(ダマスカス郊外県)が1人、ラタキア市が1人、ダイル・ザウル市が2人などだという。

しかし、SANA(5月20日付)は、内務省高官筋の話として昨日伝えたところによると、「民間人、警察官、治安要員合わせて17人が武装集団の銃弾によって殺害され…、公共機関が放火・破壊された」と報じた。

Kull-na Shuraka’, May 20, 2011
Kull-na Shuraka’, May 20, 2011
SANA, May 20, 2011
SANA, May 20, 2011

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シリア人権監視団によると「数千人のデモ参加者がバーニヤース市で街頭に出た。そのなかには、子供や女性も含まれていた」という。

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シリア・クルド人権委員会(ラースィド)のラディーフ・ムスタファー代表は「数百人がアイン・アラブ市(アレッポ県)で街頭に出た。同市の住民のほとんどがクルド人で「アーザーディー、アーザーディー」(自由、自由)と連呼した」と述べた。

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シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)のザルダシュト・ムハンマド報道官は「治安当局のパトロール隊がカーミシュリー市(ハサカ県)のアッシリア民主機構の事務所に突入し、12人を逮捕した。治安部隊はPC、文書、テープなど事務所のすべての備品を押収した」と述べた。

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『ハヤート』(5月21日付)によると、ハサカ県のダルバースィーヤ市でもデモが発生し3,500人が参加、またアームーダー市でもデモが発生し、いずれも参加者のほとんどがクルド人で、「自分の母語で話すことを望む」と書かれた旗を掲げていたと報じた。

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これに対して、シリア・アラブ・テレビ(5月20日付)は速報で「武装集団がイドリブ市郊外、ヒムス市内各所での市民の集会を利用し、民間人と警察部隊に発砲し、多くの死傷者が出た」と伝えた。

またアレッポ市、ハマー市、マヤーディーン市(ダイル・ザウル県)、ヒムス市、アームーダー市(ハサカ県)などでのデモが発生したと認めつつ、「参加者は限られていた」と報じた。

さらに、ブーカマール市(ダイル・ザウル県)の特派員は「数十人からなるブーカマールの破壊分子の一団が車4台に放火し、警察署を攻撃・破壊した…。破壊分子は刑務所を開放し、60人の収監者が逃走した」と報じた。

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SANA(5月20日付)も、複数の都市でデモが発生したとしつつ、参加者の数が「減少した」と報じた。

またSANAは、シリア軍消息筋の話として、軍・治安部隊がダマスカス郊外県のドゥマイル市で「テロ細胞」を摘発したと報じた。

同報道によると、軍…治安部隊は「合わせて大量の武器、弾薬、爆発物を応酬した。テロ細胞のメンバーが自供したところによると、これらは生活関連施設、政府・公的機関を標的とするために用意された」という。

レバノンの動き

ワリード・ジュンブラート進歩社会主義党党首は、『サフィール』(5月20日付)に先週のパリ訪問時のアラン・ジュペ外務大臣らとの会談内容について語った。

ガーズィー・アリーディー公共労働大臣とともにパリを訪れたジュンブラート党首は、フランス高官との会談で、「我々にとって重要なのは、強く安定したシリアがあることで、改革は安定に伴われる」と説明したという。

なおアリーディー公共労働大臣は、近くシリアを訪問し、ムハンマド・ナースィーフ副大統領補と会談する予定だという。

諸外国の動き

『ハヤート』(5月20日付)によると、ヨルダンのアンマンなど各地で、金曜礼拝後に、シリア国民との連帯を求めるデモが発生した。

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クッルナー・シュラカー(5月21日付)によると、カイロの弁護士組合がアサド政権を非難する会合を開催、在エジプト・シリア人らが参加した。

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『ハヤート』(5月21日付)によると、国連難民高等弁務官事務所報道官はジュネーブで記者団に対して、シリア国内での暴力激化から逃れるかたちで、約4,000人がトルコやレバノンなど周辺諸国に避難したとしたうえで、レバノンに逃れてきたシリア人避難民の数が1,400人に達していると述べた。

しかしヒューマン・ライツ・ウォッチによると、レバノンのシリア人避難民の数は5,000人に達するという。

またUNHCR報道官はシリアからの避難民のなかには、イラク人数百人も含まれており、その多くは「より安全」なイラクへと避難したという。

AFP, May 20, 2011、Akhbar al-Sharq, May 20, 2011、al-Hayat, May 21, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 20, 2011、May 21, 2011、al-Nahar, May 20, 2011、Naharnet, May 20, 2011、Reuters, May 20, 2011、al-Safir, May 20, 2011、SANA, May 20, 2011、Syria News, May 20, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カーミシュリー市でクルド系青年団体主導によるデモが発生、ヒズブッラーは米国による対シリア追加制裁を非難(2011年5月19日)

反体制勢力の動き

反体制活動家はフェイスブックなどを通じて、明日20日に「アーザーディーの金曜日」(クルド語で「自由の金曜日」を意味)と銘打った反体制デモを行うと発表、参加を呼びかけた。

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シリア・クルド・イェキーティー党のアブドゥルバーキー・ユースフ書記長は『シャクル・アウサト』(5月19日付)に、「体制が、シリア国民の要請に応えるのではなく、暴力と殺戮を駆使したことで、シリア世論は体制打倒を求めるようになった」と非難した。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカスを訪問中のクウェート投資家からなる使節団と会談した。

SANA(5月20日付)によると、会談でアサド大統領は、経済面などでの改革を実行することを強調し、クウェートなどからの新規投資を呼び込みたいとの意思を示した。

SANA, May 19, 2011
SANA, May 19, 2011

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『ハヤート』(5月20日付)は、米国による追加制裁に関して、シリア公式筋が「シリアの将来に関する決定や国民的決定を支配しようとする米国の試みに抵抗する姿勢、そして包括的改革の実施に対して、制裁は何らの影響ももたらさなかったし、今後ももたらさない」と述べたと報じた。

また同公式筋は「シリアに対する米国の措置には、一つの解釈がなりたつ。それはシリア国内の危機を継続させようと煽動しているという解釈で、それは何よりもまずイスラエルの国益に奉仕している」と付言した。

国内の暴力

ヒムス県では、軍・治安部隊が、タッルカラフ市に対して激しい砲撃を続けた。

複数の人権活動家と目撃者によると、市内では軍・治安部隊と住民との間で激しい銃撃戦いが繰り広げられ、AP(7月19日付)によると、民間人多数と治安部隊兵士19人が死亡した。

一方、SANA(5月19日付)は、軍高官筋の話として、タッルカラフ市に展開していた軍部隊が撤退を開始したと報じた。

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イドリブ県では、SANA(5月19日付)が内務省高官筋の話として、武装犯罪集団が、ジスル・シュグール市・ラタキア市街道で、警官を射殺した。

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クッルナー・シュラカー(5月19日付)によると、ハサカ県カーミシュリー市で4つのクルド青年団体が反体制デモを呼びかけ、1,500人が参加、抗議行動に対する弾圧の停止、市街地からの軍・治安部隊の撤退、憲法改正を通じたクルド人の民族としての存在の承認を要求した。

デモを呼びかけたのは、サワー青年連合、インティファーダ青年、青年運動連立、ジャズィーラ青年連合。

デモに対して、治安当局は強制排除を行わなかった。

レバノンの動き

ヒズブッラーが声明を出し、「シリアに対する米国の制裁、そしてアサド大統領個人を貶めようとする試みはきわめて政治的な決定であり、米政権とイスラエルの政体が常にめざしている、とオバマ政権が豪語する人権擁護を強化するものではない。それはシリアと指導部と人民とのやりとりを亡きものにしようとして下された決定である。なぜならシリアは常にイスラエルの占領や米国の覇権に抵抗する路線を選び、パレスチナ人民を常に支持し、米・イスラエルの指図に従うことを拒否してきたからである」と米国の追加制裁を非難した。

諸外国の動き

『ハヤート』(5月20日付)は、国連安保理で西側諸国が中心となって進めている対シリア制裁決議採択に向けた動きに関して、アフリカ外交筋の話として、ナイジェリア、南アフリカ、ガボンといった国々は決議案提出を支持するかを「躊躇している」段階にあると報じた。

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ドイツのウェスターウェレ外務大臣は、来週初めに予定されているEU外相理事会でアサド大統領に対して、資産凍結、渡航禁止といった制裁を科すべきだと提案した。

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フランス外務省報道官は、シリアにおいて「弾圧は激化している」と非難、「軍は兵舎に戻るべきだ」、と述べた。

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シリア国内で失踪後にイランでされたジャズィーラの女性記者ドゥールースィー・バールファーズ氏は、ジャズィーラ(5月19日付)で、身柄拘束中にシリアの当局の暴行を受けたと証言した。

AP, May 19, 2011、AFP, May 19, 2011、Akhbar al-Sharq, May 19, 2011、al-Hayat, May 20, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 19, 2011、Naharnet, May 19, 2011、Reuters, May 19, 2011、SANA, May 19, 2011, May 20, 2011、al-Sharq al-Awsat, May 19, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

オバマ米大統領がアサド大統領を含むシリアとイランの高官複数名に対して制裁を科す大統領令を発布(2011年5月18日)

反体制勢力の動き

フェイスブックのグループ「シリア革命2011」などが、アサド政権による抗議デモ弾圧に抗議するためのゼネストを呼びかけた。

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だが『ハヤート』(5月19日付)によると、商店主の多くは当局による逮捕などを恐れてゼネストの呼びかけに応じず、デモは部分的なものにとどまった。

同報道によると、イドリブ県のフルーマ村、ハーッス村、カフルナブル市などではゼネストが行われたもの、ダマスカス県、アレッポ市、ラタキア市、ハマー市、カーミシュリー市では、デモの影響はほとんど見られなかったという。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカス県マイダーン地区の代表者12人と会談した。

出席者の一人によると、会談では、汚職、司法、経済、通商、教育などさまざまな問題について意見が交換され、アサド大統領は現状を精査したうえで、国民の要求を実現するために専心することを明言したという。

またアサド大統領は、治安当局の対応に一部過失があったことを認め、「行き過ぎ」を防止すべく訓練を徹底する意思を示したという。

DamasPost(5月18日付)が報じた。

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SANA(5月18日付)によると、タルトゥース県、イドリブ県、ハマー県、ヒムス県、アレッポ県各所で、武装テロ集団掃討中に戦死した軍・治安部隊の将兵7人の葬儀が行われた。

国内の暴力

ヒムス県では、軍がタッルカラフ市包囲を続け、逮捕摘発活動、弾圧を行い、8人を殺害した。

『ハヤート』(5月19日付)によると、同市での死者はこの3日で35人にのぼった。

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シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)のアレッポ機構は声明を出し、アレッポ大学の学生寮で、16日晩と17日晩に学生が行った反体制デモに対して、「シャッビーハ」が介入・弾圧したと発表、非難した。

諸外国の動き

バラク・オバマ米大統領は、バッシャール・アサド大統領ら7人の政権高官とイランの高官2人に対して「人権侵害において役割を果たした」との理由で、資産凍結、米国の機関との直接・間接の接触の禁止といった制裁を科す大統領令を発した。

制裁対象となる9人は以下の通り:

1. バッシャール・アサド(シリア・アラブ共和国大統領、1965年9月生まれ)

2. ファールーク・シャルア(副大統領、1938年生まれ)

3. アーディル・サファル(首相、1953年生まれ)

4. ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール(内務大臣、1950年生まれ)

5. アリー・ハビーブ(国防大臣、1939年生まれ)

6. アブドゥルファッターフ・クドスィーヤ(シリアの諜報機関長官の一人、1950年生まれ)

7. ムハンマド・ディーブ・ザイトゥーン(政治治安部長、1952年生まれ)

8. カースィム・スライマーニー(イラン・イスラーム革命防衛隊クドス軍団司令官)

9. ムフスィン・シーラーズィー(イラン・イスラーム革命防衛隊クドス軍団副司令官)

『ハヤート』(5月19日付)によると、米高官は「アサド大統領は、シリア国民に対する弾圧行為を監視している」ことが制裁の理由だとしたうえで、「政策転換が始まったが、この転換はシリア国民のため、民主主義と世界的水準の人権尊重をもたらさねばならない」との考えを示した。

そのうえで「シリアの未来は、すべてのシリア人の国民的意思を反映した政府のみが保障せねばならない」と指摘、アサド大統領に「デモ参加者への攻撃、逮捕、シリア国民への嫌がらせをやめ、民主的変革のイニシアチブをとる」よう呼びかけた。

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ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ大統領は、800人という多数の記者が参加した記者会見で、「シリアをめぐる(米国の)決定(追加制裁)に関して、私は支持しない…。たとえ親友たちがそうすることを求めてもだ」と述べた。

「アサド大統領は改革を行うと宣言した。この改革を実際に行うことに寄与するようなことをせねばならない。何か決定を下すことで圧力をかけてなはならない。なぜなら、そうしたことは、概して結果をもたらさないからだ」と明言した。

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イスラエル警察報道官は、15日の越境デモでイスラエル領内に侵入し、その後逮捕されたパレスチナ人4人のうち2人を釈放し、シリアに追放したと発表した。

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ジャズィーラ・チャンネル(5月18日付)は、シリア国内で失踪したとされるジャズィーラの女性記者ドゥールースィー・バールファーズ氏がイランで釈放され、カタールの首都ドーハに帰国したことを確認したと報じた。

AFP, May 18, 2011、Akhbar al-Sharq, May 18, 2011、DamasPost, May 18, 2011、al-Hayat, May 19, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 18, 2011、May 19, 2011、Naharnet, May
19, 2011、Reuters, May 18, 2011、SANA, May 18, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

当局はダルアー県の集団墓地に関する報道を「捏造である」として否定、米国務長官はシリアへの追加制裁実施の可能性を示唆(2011年5月17日)

シリア政府の動き

アサド大統領は、マンスール・アッザーム大統領府担当大臣をナクバの日の犠牲者追悼担当に任命した。

SANA(5月17日付)が伝えた。

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SANA(5月16日付)は、内務省筋の話として、各地で投降した暴動参加者の数が8,881人に達したと報じた。

彼らは恩赦に基づき、投降後ただちに釈放されたという。

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SANA(5月16日付)によると、ヒムス市で、16日にダイル・バアルバ街道で武装テロ集団に射殺された警官2人の葬儀が行わた。

国内の暴力

シリア・アラブ・テレビ(5月17日付)は、シリア内務省高官の話として、16日に一部メディアが伝えたダルアー県での集団墓地に関する報道について、「煽動ねつ造キャンペーンの一環」だと否定した。

また、SANA(5月17日付)は、15日にダルアー市バハール地区で何者かに殺害された遺体5体(アバーズィード家の子息)が発見されていたと伝えた。

これに関して、シリア人権監視機構のアンマール・カルビー代表は、ダルアー市で発見された遺体が16日に発見された集団墓地とは無関係だとしたうえで、集団墓地が2カ所に及び、遺体24体が遺棄されていたと主張した。

また、アバーズィード家の子息5人の遺体に関しては、農夫が別の場所で発見した遺体7体のうちの身元が判明した5体であると付言した。

しかし、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、アバーズィード家の子息5人が遺棄されていた集団墓地以外に発見された集団墓地はないとカルビー代表の主張を否定した。

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ダルアー県では、『ハヤート』(5月18日付)によると、ハウラーン地方に軍の戦車が進軍した。

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タルトゥース県では、『ハヤート』(5月18日付)によると、治安当局がバーニヤース市の反体制デモの主導者たち逮捕に向けて追跡活動を続けた。

またシリア人権監視団は声明を出し、バーニヤース市で抗議行動を指導してきたアナス・シャグリー氏が当局によって12日に逮捕されたことを確認したと発表した。

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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月18日付)によると、サクバー市で未明に夜間デモが行われ、数千人が参加、体制打倒を訴えた。

デモは4月にデモ参加中に死亡したアフマド・アティーヤ氏(26歳)の葬儀がエスカレートして発生したという。

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ヒムス県では、住民らによると、タッルカラフ市で軍が包囲を続け、活動家の逮捕摘発活動・弾圧を大なった。

一方、SANA(5月17日付)は、内務省高官筋によると、タッルカラフ市で治安部隊のパトロール隊が武装テロ集団の襲撃を受け、士官1人と兵士4人が死亡したと報じた。

また、タッルカラフ市、ダルアー県郊外での武装テロ集団の追撃で、軍・治安部隊の兵士8人が死亡したという。

レバノンの動き

『ナハール』(5月17日付)は、レバノン当局が、ヒムス県タッルカラフ市からレバノン領内に逃走したシリア軍兵士3人の身柄をシリア当局に引き渡した。

うち1人は、負傷し、既に死亡しているという。

諸外国の動き

ヒラリー・クリントン米国務長官は、ワシントンでキャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表と会談した。

会談後、クリントン国務長官は「シリアでの抗議行動弾圧に対して近く追加措置がとられるだろう」と述べた。

またシリアが「同盟国であるイランのもっとも悪しき戦術を採用している」と非難、アサド大統領が「改革について言及したもの、野蛮な弾圧は彼の真意を示している」と述べた。

一方、ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は「シリア政府にとって、路線を変え、弾圧を停止し、シリア国民の要求を採用するための余地は限られている」と述べ、「追加措置」を科すことを示唆した。

他方、アシュトン上級代表は、国際社会が「あらゆる選択肢を検討している」としたうえで、「シリア政府の行動は急務である」と弾圧停止を求めた。「近々に追加措置をとる」と述べた。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、安保理においてシリア非難を支持する多数派が「形成されている」が、ロシアと中国の拒否権発動の恐れが依然としてある、と批判した。

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外交筋によると、EU加盟17カ国の大使がブリュッセルで会合を開き、アサド大統領本人などへの制裁の可能性などを検討した。

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イスラエル警察は声明を出し、15日の越境デモで領内(占領地内)に侵入していたパレスチナ人4人を逮捕したと発表した。

AFP, May 17, 2011、Akhbar al-Sharq, May 17, 2011、al-Hayat, May 18, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 17, 2011、Naharnet, May 17, 2011、Reuters, May 17, 2011、SANA, May 17, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー県内で「虐殺」による犠牲者の集団墓地が発見される、ヒムス県の大規模治安作戦は継続(2011年5月16日)

反体制勢力の動き

シリアのクルド民族主義諸政党は声明を発表し、危機解決に向けてイニシアチブを発揮すると宣言、「包括的かつ真剣な国民対話」を国内のすべての勢力に呼びかけた。

同声明は「平和的な民衆の発展」が「専制の終了、一党支配の終了、権力独占の終了、権利と義務をめぐる公正と平等を保障する近代文民国家の建設、すべての国民の国家運営への真の参加実現」をめざすものであると位置づけた。

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シリア・ムスリム同胞団のズハイル・サリーム報道官は声明を出し、アサド政権による国民対話の呼びかけを「情報操作の一種」と批判した。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダルアー市民の使節団と会見、大統領府声明によると「同市で発生した事件、住民と軍の協力の結果もたらされた現下の前向きな雰囲気、国内で実施されている改革措置とその展望」について意見が交わされた、という。

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SANA, May 16, 2011
SANA, May 16, 2011

SANA(5月16日付)によると、15日の越境デモに参加してイスラエルに射殺されたシリア人のうち3人の葬儀がクナイトラ県アイン・ティーナ村、マジュダル・シャムス村で行われ、数千人が参列した。

国内の暴力

ダルアー県では、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表がAFP(5月16日付)に明らかにしたところによると、「ダルアー住民が月曜日(16日)に市内で集団墓地を発見した」。

al-Hayat, May 17, 2011
al-Hayat, May 17, 2011

カルビー代表によると、これを受けシリア当局が「ただちに同地を包囲し、遺体回収を禁じ、後日遺体を引き渡すことを約束した」という。

また、シリア人権国民機構は声明を出し、ダルアー市に隣接するインヒル市ジャースィム市の一部の住民の話として「シリアの当局は同地の住民に対して恐るべき虐殺を実行した」と発表した。

同声明によると、ジャースィム市で13人が、またインヒル市で21人が「過去5日間で」殺害されたという。

さらに「これ以外にも数十人が殺害されており、その遺体は弾圧現場や森林に放置されたままである。同地域は治安部隊が包囲し、狙撃兵が展開しているため、住民は今もなお、そこに近づけない」という。

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ヒムス県では、AFP(5月16日付)によると、タッルカラフ市で緊張が続き、戦車が市内各所に展開し、砲撃を続け、軍・治安部隊が逮捕摘発活動を行い、住民数百人がレバノン領内に避難した。

目撃者によると「誰も外出できず、負傷者を治療することもできない」という。

また「3日前から病院内の遺体安置所には遺体が保管されたままで、住民は埋葬することもできずにいる」という。

さらに「軍はタッルカラフ市を包囲し、突入をかけて逮捕を行っている」という。

ある匿名の人権活動家によると、日曜日(15日)以降のタッルカラフ市の死者数は10人にのぼるという。

一方、SANA(5月16日付)によると、軍がタッルカラフ市を襲撃した武装犯罪集団の追撃を続け、彼らが保持していた武器、弾薬を押収した。

レバノンの動き

レバノンの声(5月16日付)によると、シリア国内での暴力を逃れ、シリア人約300人が北部県アッカール郡に不法入国、避難した。

諸外国の動き

イスラエル外務省報道官は、15日に発生したシリア、レバノンからの越境デモに関して、国連事務総長と安保理議長宛に抗議文を提出したと発表した。

またUPI(5月16日付)によると、イスラエルは15日のゴラン高原マジュダル・シャムス村での越境デモで殺害した10人の遺体をシリア側に返還した。

**

米ホワイトハウスは、レバノン、シリアでのデモ参加者がナクバに合わせて、イスラエルへの越境を試みたことに関して「イスラエルは領内への違法な進入を禁じる権利がある」と表明、また「隣国がこうした活動を禁じる責任を果たさねばならない」としたうえで、「ゴラン高原でのデモ煽動を通じたシリア政府の介入を強く非難し…、事態は国民への激しい弾圧から目をそらそうとするシリア政府の試みに関係していることは我々にとっては自明である」と主張した。

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フランス外務省は声明を出し、15日に発生した越境デモに関して「深い懸念」を表明し、自制を呼びかけた。

AFP, May 16, 2011、Akhbar al-Sharq, May 16, 2011、al-Hayat, May 17, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 16, 2011、Naharnet, May 16, 2011、Reuters, May 16, 2011、Naharnet, May 16, 2011、SANA, May 16, 2011、UPI, May 16, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ナクバ63周年に際して各地で越境デモが実施され、イスラエル軍の発砲による死傷者が発生(2011年5月15日)

SANA, May 15, 2011
SANA, May 15, 2011

ナクバ63周年の越境デモ

ナクバ63周年に合わせるかたちで、西岸、ガザ地区各所でイスラエルの占領に反対するデモ行進が行われるなか、ゴラン高原のマジュダル・シャムス村でのデモ参加者数百人が国境のフェンスを越え、イスラエル領内に入ろうとした。これに対して、イスラエル軍が発砲し、2人が死亡、170人が負傷した。

またレバノン南部のマールーン・ラース村でも、数百人のデモ参加者がレバノン・イスラエル間の有刺鉄線に近づき、越境を試みたが、イスラエル兵の発砲によって10人が殺害され、122人が負傷した。

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外務在外居住者省は声明を出し、イスラエルへの越境を試みたデモ参加者へのイスラエル軍の発砲に関して「多くの殉教者と負傷者をもたらしたゴラン高原、パレスチナ、レバノン南部の我らが人民に対するイスラエルの犯罪行為」と非難した。

al-Hayat, May 16, 2011
al-Hayat, May 16, 2011

そのうえで国際社会に対して、イスラエルの行為の責任を追及するよう求めた。

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イスラエル軍報道官は、ゴラン高原での事件が「非常に危険な暴力行為であり、イスラエル住民の治安を脅かし、その領土を侵害している」と述べた。

そのうえで「イスラエル軍が事態を収拾、各地区からのイスラエルへの侵入を阻止するために行動する」と付言、「事件の責任はシリア、レバノン両政府にある」と非難した。

Naharnet, May 15, 2011
Naharnet, May 15, 2011

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国連のマーティン・ニルスキー報道官は、シリアとレバノンでの越境デモに関して、潘基文事務総長が、多数の死傷者が出たことに深い遺憾の意を示していると発表した。

シリア政府の動き

治安当局は、リヤード・サイフ元人民議会議員、弁護士のカーティリーン・タッリー女史、マリク・シャナワーニー女史ら複数の反体制活動家・指導者を釈放した。

なお、『ハヤート』(5月16日付)によると、これに先立ち、作家のアンマール・ドゥユーブ氏、医師のジャラール・ヌーファル氏、活動家のアンマール・アイルート氏が保釈されていたという。

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内務省は声明を出し、各県で「暴動」に参加したとして投降した市民の数が6,163人に達したと発表、こうした行為を繰り返さないと誓約し、全員がただちに釈放されたと発表した。

また内務省は、2011年政令第54号(平和的デモ調整法、2011年4月22日)の実施細則を発効した。

さらに内務省は、暴動参加者らに対する出頭・恩赦の猶予期間を5月22日までに延期することを決定した。

同省によると、これまで各地で出頭したデモ参加者の数は6,710人にのぼるという。

SANA(5月16日付)が伝えた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月14日付)は、ダマスカス郊外県各所での暴動に参加したという男性(ラーミー・ムワッファク・ラドワーン氏)が、破壊行為を行ったと自供する証言映像を放映した。

ラドワーン氏はその後、治安機関に投降し、ほかの投降者と同様、恩赦により釈放されたという。

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SANA(5月15日付)によると、ダマスカス県アブー・ルンマーナ地区にあるEU代表部前で、EUの内政干渉に反対するデモが行われ、市民数百人が参加した。

国内の暴力

ヒムス県では、複数の目撃者や人権感動家によると、対レバノン国境に面するタッルカラフ市で軍・治安部隊が大規模な逮捕摘発活動を行い、ブルジュ地区、ガルユーン地区、市場、駅周辺で戦車などが発砲、女性2人を含む市民7人が殺害された。

犠牲者のうち3人は、市民数十人が抗議活動を行っていたウスマーン・ブン・アッファーン・モスクから出てきたところを射殺されたという。

また軍・治安部隊はタッルカラフ市から多くのシリア人が避難しているレバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方に向かって発砲し、シリア人女性1人が死亡し、レバノン人とレバノン人4人(うちレバノン軍兵士1人)が負傷した。

これに関して、レバノン軍司令部は声明を出し、タッルカラフ地方から機関銃に「無差別発砲」により兵士1人が負傷したと発表した。

一方、SANA(5月15日付)によると、タッルカラフ市で、武装犯罪集団が住民や国境警備隊を襲撃、軍・治安部隊兵士11人が死傷した。

軍・治安部隊はタッルカラフ市を襲撃した武装集団を撃退・追撃し、多数の犯罪者を殺傷、逮捕したという。

また複数のレバノン治安消息筋は『ハヤート』(5月16日付)に対して、ワーディー・ハーリド地方からシリア領に向けて発砲があったとの一部情報を否定し、シリア側からの発砲が一方的だったと述べた。

なお同治安消息筋によると、シリアからの避難者のなかには、負傷した国境警備隊兵士2人がおり、もおり、うち1人はレバノンに入国後まもなく死亡し、もう1人は搬送先の病院で死亡した。

AFP(5月15日付)が報じた。

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『ハヤート』(5月16日付)によると、ダマスカス郊外県、ヒムス県ヒムス市、タルトゥース県バーニヤース市、ダルアー県各所では、軍・治安部隊が厳戒態勢を敷くなか、デモは発生せず、平静を保った。

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SANA(5月14日付)によると、ダルアー県での暴動弾圧で殺害された兵士の遺体がハサカ県に搬送され、地元で葬儀が行われた。

レバノンの動き

AFP(5月15日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方で、シリア人避難民を追撃するシリア軍が、レバノン領内に向けて発砲し、レバノン兵士1人が負傷した。

AFP, May 15, 2011、Akhbar al-Sharq, May 15, 2011、al-Hayat, May 16, 2011 、Reuters, May 15, 2011、Naharnet, May 16, 2011、Kull-na Shuraka’, May 15, 2011、SANA, May 15, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

クルド民族主義諸勢力が「シリア・クルド国民運動諸政党イニシアチブ」を発表(2011年5月14日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(5月15日付)によると、ハサカ県カーミシュリー市で、シリア・クルド民主同盟加盟政党、民主統一党などクルド民族主義政党の代表、アラブ人、アッシリア教徒代表が集まり、「シリア・クルド国民運動諸政党イニシアチブ」を発表した。

Kull-na Shuraka', May 14, 2011
Kull-na Shuraka’, May 14, 2011

同イニシアチブにおいて、参加者は、独裁、一党支配の廃止、権力独占の廃止、近代的な市民国家の建設、すべての国民の国政への参加、クルド問題の解決、国民統合の強化、そして危機解決のための包括的国民対話の実現を訴えた。

シリア政府の動き

SANA(5月14日付)などによると、アサド大統領は、ドライド・ラッハーム、ムナー・ワースィフ、バッサーム・クーサー、ワファー・ムーサッリー、アスアド・フィッダ、スーザーン・ナジュムッディーンら32人の芸術家(芸能人)と会談した。

大統領府声明によると、約4時間にわたって行われた会談では、「シリアが直面する現状、現状を克服するためにとられた施策、芸術および芸術家が、社会の現状を進展させ、社会の要求を反映し、国民の結束を深め、シリアの治安と安全に対するさまざまな計略を国民に認知させるために担うべき役割」などがとりあげられたという。

芸術家たちは「アサド大統領の指導による改革路線への支持、シリアの将来、治安、繁栄のためにすべての能力を意識する心構え」を表明した。

これに対してアサド大統領は「社会改革における芸術家の役割、作品に現実を忠実に繁栄させ、問題解決に役立てることの必要、シリアの現実に関するすべての意見を「祖国の屋根」とその未来のもとで尊重すること」を確認した。

国内の暴力

ヒムス県では、AFP(5月14日付)などによると、対レバノン国境に面するタッルカラフ市でのデモを排除するため、軍…治安部隊が市民に発砲、4人が死亡した。

また軍・治安部隊の介入を逃れるため、数百人がレバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方に避難した。

避難民のほとんどが、女性と子供で、負傷者もおり、銃撃で重傷を負った避難民の一人が病院(クバイヤート病院)に搬送後に死亡したという。

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クッルナー・シュラカー(5月14日付)は、ダイル・ザウル県でシリア・ニュース記者のニダール・マアルーフ氏が逮捕された、と報じた。

諸外国の動き

アナトリア通信(5月15日付)によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は記者団に「宗派主義的緊張」やシリア分裂が生じる可能性に恐怖を感じていると述べた。

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イランのアリー・アクバル・サーレヒー外務大臣は、ジャズィーラの女性記者ドゥールースィー・バールファーズ氏を5月1日付でイランに強制退去させたとの在米シリア大使館発表に関して、同記者に関する「情報を持っていない」と述べた。

AFP(5月14日付)が伝えた。

AFP, May 14, 2011、Akhbar al-Sharq, May 14, 2011、al-Hayat, May 15, 2011 , May 16, 2011、Kull-na Shuraka’, May 14, 2011、May 15, 2011、Naharnet, May 14, 2011、Reuters, May 14, 2011、SANA, May 14, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県などで反体制デモが発生するなか、ラブロフ露外相は「反体制勢力が外国勢力を呼び込み、支援を受けようとしている」と断言(2011年5月13日)

反体制勢力の動き

反体制活動家ルワイユ・フサイン氏は10日のブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官との会談に関して、AFP(5月13日付)に「シャアバーン報道官は…アサド大統領がデモ参加者に発砲しないよう断固たる命令を出し…、発砲した者がその行為を処罰されるだろうと述べた」ことを明らかにした。

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フサイン氏によると、シャアバーン報道官との会談は、「国民対話ではなく、意見交換のための会合」であり、「治安的解決から政治的解決への移行方法が取り上げられ、街の治安、暴力の停止に議題は集中した」という。

また「弾圧が行われているなか、そのことについて話す必要がなかったため、改革に話題はいたらなかった。また我々は街頭で政治活動する当事者ではないがゆえに、行動に訴えたり、街頭で平静を保ったりすることはできない」と付け加えた。

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al-Hayat, May 14, 2011
al-Hayat, May 14, 2011

反体制活動家のミシェル・キールー氏は、10日のブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官との会談に関して、AKI(5月13日付)に「対話ではなく、単なる意見交換だった」としたうえで「すべての政治、経済、社会勢力が参加する国民対話大会」を呼びかけることが真の解決策につながる、との見方を示した。

シリア政府の動き

アドナーン・マフムード情報大臣は、軍がバーニヤース市および周辺地区から「段階的に撤退を開始」したと述べる一方、「治安、平静、安定の回復が確実となった」ダルアー市および同郊外からの軍の撤退を完了したと発表した。

SANA, May 13, 2011
SANA, May 13, 2011

また政府が「政治、社会、経済に関する包括的改革計画をシリア社会のために実行しようとしている」と述べ、「改革とともに治安と安定が不可欠」だと強調した。

そのうえで危機解決に向けて、「通日中に包括的国民対話」が行われると述べた。

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SANA(5月13日付)によると、ダルアー県での暴動弾圧時に「過激派テロ集団」に殺害された軍兵士の葬儀がダマスカス県のティシュリーン軍事病院で行われた。

国内の暴力

『ハヤート』(5月14日付)によると、インターネットなどで「シリア女性解放者の金曜日」と銘打った反体制デモの実施が呼びかけられ、各地で平和的な抗議デモが発生、軍・治安機関の発砲により、ヒムス市で2人が、ダマスカス県で3人が死亡した。

反体制デモが起きたのは、ダマスカス郊外県のドゥーマー市、カタナー市、ダーライヤー市、サクバー市、タッル市、ハサカ県のダルバースィーヤ市、アームーダー市、ラッカ県のタブカ市、ダイル・ザウル県のブーカマール市、マヤーディーン市、ヒムス県ヒムス市、ハマー県ハマー市など。

軍・治安部隊は各都市で街区を完全に封鎖、検問所を設置して、デモを阻止しようとしたが失敗した。

『ハヤート』(5月15日付)は、13日の反体制デモに関して、西欧の外交筋が「発砲は(これまでに比べて)少なかった…。国際社会の圧力を受けて、アサド大統領が対応を変化させたことが窺い知れることができる」との評価を下したと報じた。

なお目撃者の一人がロイター通信(5月13日付)に述べたところによると、「数千人の市民がハマー市の広場で民主主義を求めるデモに参加するために集まった」。

これに関して、ザマーン・ワスル(5月13日付)は、ハマー市ではタキーヤ・モスク、マナーフ・モスク、アブー・バクル・モスク、シャルキー・モスク、ハミーディーヤ・モスク、カビール・モスク、サルジャーウィー・モスク、アブドゥッラー・マスウード・モスクなど10のモスク前で金曜礼拝後に反体制デモが行われたと報じた。

また、クッルナー・シュラカー(5月13日付)は、ハマー県サラミーヤ市で、サウラ通りに市民数百人が集まり、反体制デモを行ったと報じた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団ラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、バルザ区で、女性弁護士カーティリーン・タッリー氏が逮捕された。

レバノンの動き

ナハールネット(5月14日付)は、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方にシリア領内から負傷者4人を含む多数のシリア人が避難してきたと伝えた。

負傷したシリア人のうち2人は女性で、重傷を負っていた30代の男性はレバノン国内の病院に搬送後に死亡したという。

ヒムス県からの避難民の数は過去数週間で5,000人に達するという。

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AFP(5月13日付)によると、ヒムス市バーブ・スィバーア地区、タッルカラフ市などの住民約50世帯が、国境を越えてレバノンの北部県アッカール郡・ワーディー・ハーリド地方に避難した。

諸外国の動き

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、米国のブルームバーグTV(5月13日付)とのインタビューで、アサド大統領を「友人」と評したうえで、シリアで抗議行動が発生する前に大統領に改革実施を忠告していたと述べた。

エルドアン首相は「(改革は)遅れた。(アサド大統領がこれまでと)同様の(改革)措置を実施し、国民と一つになることを望んでいる。なぜなら、シリアを訪れるたび、アサド大統領に対する国民の大いなる情熱を見てきたからだ」と述べた。

またアサド大統領が退任すべきかとの質問に対して、「決断するには時期尚早だ。なぜなら最終決定はシリア国民がするものだからだ…。シリアの統合と領土保全が維持されねばならない」と答えた。

また昨年、戒厳令解除、政治犯釈放、選挙制度改革、複数政党制などの必要性についてアサド大統領と「長時間にわたる対話を繰り返した」ことを明らかにした。

そのうえで「必要であれば、我々のもとに人を派遣して欲しい。そうすれば政党組織の方法と、国民とそれがどのように結びついているかを見せましょう」と私は彼に伝えた…。我々はこの問題で合意した。しかし事態は急転を遂げ、ドミノの影響がシリアにも波及した」と付け加えた。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は『ハヤート』(5月13日付)のインタビューに応じ、「シリア政府は、政治方針を変えなければ、壁に突き当たるだろう」と述べた。

またジュペ外務大臣は、EUの制裁リストにアサド大統領が含まれなかったことに関して、「多くの同盟国が忍耐を示さねばならないと考えていたが…、これはフランスの立場ではない。なぜなら、我々は数百人が死亡した弾圧の責任が彼(アサド大統領)にあると考えているからだ」と強調した。

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米国務省高官は『ハヤート』(5月14日付)に、米国がアサド政権に「デモ参加者への発砲の即時停止、平和的デモの認可、逮捕の停止、政治犯の釈放、改革を求める国民の要求への対応、真の民主的変革の開始」を呼びかけていると述べた。

また米国が、現地での状況に応じてその立場を修正し続け、「野蛮で不正に満ちた弾圧を行うシリア指導部を制裁するため、国際社会と行動し続ける」との意思を示した。

さらに「確かなことが一つある。それはシリアでの事件はもとに戻すことができないということで、政治変動が生じているということである。民主主義、シリア国民の人権尊重へと至らねばならず、これこそが「シリア安定の唯一の方途だ」と強調した。

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英国外務省は声明を出し、「シリアの現下の情勢に対する英国の激しい懸念を表明するため、駐シリア大使を召還する」と発表、デモ弾圧が続く場合は、EUとともに「新たな制裁」を科すと警告した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、シリア国内での危機解決に向けた対話プロセスが進まないことに懸念を示す一方、「反体制勢力が外国勢力を呼び込み、支援を受けようとしている」と非難した。

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国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)報道官は、2011年3月半ばに始まったシリア国内でのデモに伴う混乱により、この2ヶ月で約850人が死亡し、デモ参加者数千人が逮捕されたとの試算を発表した。

報道官はそのうえで、シリア政府に対して自制と暴力停止を呼びかけた。

ロイター通信(5月13日付)が伝えた。

AFP, May 13, 2011, May 14, 2011、Akhbar al-Sharq, May 13, 2011、AKI, May 13, 2011、AP, May 13, 2011、al-Hayat, May 14, 2011 , May 15, 2011、Kull-na Shuraka’, May 13, 2011、Naharnet, May 13, 2011、Reuters, May 13, 2011、SANA, May 13, 2011、Zaman al-Wasl, May 13, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領は、ダマスカス郊外県の使節団と会談、クリントン米国務長官が「シリア政府の責任を追及する」(2011年5月12日)

反体制勢力の動き

ロイター通信(5月13日付)は、反体制活動家のルワイユ・フサイン氏が、5月12日にブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官から電話で、アサド大統領が金曜日(13日)の反体制デモ参加者に発砲しないよう軍・治安部隊に命令を発したとの報告を受けた、と報じた。

シリア政府の動き

『ハヤート』(5月13日付)によると、アサド大統領は、ダマスカス郊外県の使節団23人と会談し、アーディル・サファル首相が設置した選挙法改正委員会など一連の改革プロセスについて意見を交換した。

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『ワタン』(5月12日付)は、トルコのレジェップ・タイイフ・エルドアン内閣の最近のシリアへの姿勢に関して、「トルコによるデモ弾圧停止要求を「拙速」と批判した。

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SANA(5月12日付)によると、ヒムス県での暴動鎮圧で11日に殺害された兵士2人の葬儀がダイル・ザウル県、アレッポ県で行われた。

国内の暴力

シリア人権監視団によると、軍・治安当局は各地で活動家の大規模な逮捕摘発活動を行い、バーニヤース市議会のアドナーン・シャグリー議長、ジャラール・カンドゥー弁護士、ヒムス市の活動家ムハンマド・ナジャーティー・タイヤーラ氏、ダマスカスの活動家バッサーム・ハラーワ氏、ファウズィー・ハマーダ氏、アレッポ市で活動するブロガーでジャーナリストのジハード・ジャマール氏が逮捕された。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表によると、ムウダミーヤト・シャーム市を戦車が依然として包囲、軍・治安部隊が大規模な逮捕摘発活動を続けた。

またカタナー市では、11日から軍・治安部隊が包囲を始め、逮捕摘発活動の準備を進めているという。

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ダルアー県では、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表によると、シャイフ・マスキーン市にいたる街道に軍の戦車が展開する一方、ジャースィム市、インヒル市で治安部隊が検問を設置し、監視活動を続けた。

また、ロイター通信(5月12日付)は、現地の弁護士の話として、ハウラーン地方各所に軍が戦車を展開、11日以降数百人を逮捕し、13人を殺害したと報じた。

一方、SANA(5月12日付)は、軍消息筋の話として、ダルアー市で治安維持活動をあたっていた軍兵士1人が撃たれて死亡したと報じた。

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アレッポ県では、『ハヤート』(5月13日付)によると、アレッポ市中心部にあるフルカーン地区(西部)のアレッポ大学にいたる幹線道路が閉鎖された。

諸外国の動き

ヒラリー・クリントン米国務長官は北極評議会出席のため訪問したグリーンランドで記者団に、米国およびその同盟国がシリア政府に民主的改革を実施させるため、さらなる圧力をかける方法を検討していると述べた。

同国務長官は「シリア政府は、国際社会からの広範な非難にもかかわらず、国民に対する厳しく野蛮な復習行為を続けている」と述べ「シリア政府の責任を追及する」と警告した。

また「現在おそらく、こうした行為が強さの表れと考えている者もいるだろう…。しかしこのような方法で国民に対処することは実際のところ、明白な弱さの証しである」と非難した。

そのうえで、シリア情勢に関して「後戻りはできない」とみなし、シリア政府がすべての国民の意思を反映しなければならないと指摘した。

こうしたなか、米高官はAFP(5月12日付)に対して、米政権が「シリア大統領が正統性を失った」と宣言し、その退任を求めるには至っていないと述べ、そうした決断が「重大な決定である」と慎重な姿勢を示した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は米ブルームバーグTV(5月12日付)に、アサド政権が早急に改革に着することを望むと述べる一方、「シリアを訪問するたびにアサド大統領に国民が大いに共鳴しているのを見てきた」として、政権退陣を求めるのが「時期尚早だ」と強調した。

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AFP(5月12日付)は、シリア国内で失踪したとされるジャズィーラの女性記者ドゥールースィー・バールファーズ氏(米、カナダ、イランの国籍を保有)に関して、5月1日付でイランに強制退去させた、と在米シリア大使館が発表したと報じた。

AFP, May 12, 2011、Akhbar al-Sharq, May 12, 2011、May 13, 2011、al-Hayat, May 13, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 12, 2011、May 13, 2011、Naharnet, May 13, 2011、Reuters, May 12, 2011、SANA, May 12, 2011、al-Watan, May 13, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サファル内閣が「世界中のすぐれた法をもとに」総選挙のための新選挙法を準備する委員会を設置、ヒムス県では治安作戦が継続(2011年5月11日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(5月11日付)によると、民主統一党がハサカ県ラアス・アイン市で市民を対象としたセミナーを開催し、約300人が出席した。

セミナーで、サーリフ・ムスリム共同党首は、クルド民族主義組織の統合、クルド問題の解決を訴える一方、「行進、デモは最優先事項であり、我々はそれを信じ、いかなる犠牲をも払う用意がある」と述べ、街頭行動を活発化させる意思を表明した。

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シリア・ムスリム同胞団が声明を出し、「軍兵士に自らの戦いの義務を遵守し、国民の側につく」よう呼びかけた。

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ハリール・マアトゥーク弁護士はAFP(5月11日付)に、4月30日に「デモ煽動」容疑で逮捕された脚本家のフラース・ファイヤード氏が釈放されたことを明らかにした。

シリア政府の動き

SANA(5月11日付)によると、アーディル・サファル内閣は、「世界中のすぐれた法をもとに」総選挙のための新選挙法を準備する委員会を設置したと発表した。

委員会はナジュム・アフマド法務省次官、ハサン・ララーリー内務省市民問題担当次官(准将)、内閣法務顧問のマフムード・サーリフ氏、ダマスカス大学法学部のムハンマド・ハイル・アッカーム教授、フハンマド・ハイルルアッカーム教授、ジャミーラ・シュルバジー教授、地方自治省顧問のファウズィー・ムハースィナ氏、同事務局長のハーリド・カーミル氏からなる。

またサファル内閣は、民間人、軍人の犠牲者に関する問題を扱う特別調査委員会の権限を拡大し、最近事件が発生したすべての地区を調査対象とすると発表した。

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タイスィール・カラー・アウワード法務大臣は3月31日の決定第905号に基づき設置されたダルアー市とラタキア市でのデモに関する真相究明を任務とする特別司法委員会に関して、同決定第3条の調査範囲を修正、「すべての県」での民間人・軍人殺害に関する事件を調査対象とすることを決定した。

アクス・サイル(5月11日付)が報じた。

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ラーミー・マフルーフ氏は『ニューヨーク・タイムズ』(5月10日付)が自らのインタビューが否定的に報じられたことに関して、DP-News(5月12日付)などに声明を配信、EU諸国による制裁をシリア国民の権利と名声に敵対する行為だと改めて非難、「シリアは自らへの敵対行為に沈黙しない。シリアの安定へのいかなる敵対行為も地域全体の安定への打撃を意味しており、敵対行為へのシリアの対応を最初に受けるのはイスラエル人だ…。もし西側が我々を痛めつけたいのなら、我々だけが痛みを受けるのではないと我々が考えていることを意識すべきだ」と述べた。

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AFP(5月11日付)は、複数の外交筋の話として、シリアが国連人権委員会メンバーへの立候補とりさげたと伝えた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月11日付)は、バーニヤース市で逮捕された「武装テロ集団」メンバーが、軍・治安部隊への攻撃や破壊行為を行ったと証言する映像を放映した。

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SANA(5月10日付)は、内務省筋の話として、各地で投降した暴動参加者の数が3,308人に達したと報じた。

投降者は投降後ただちに釈放されているという。

国内の暴力

ヒムス県では、反体制活動家のナジャーティー・タイヤーラ氏によると、軍・治安部隊が戦車を動員して、ヒムス市の住宅地区で活動家の逮捕摘発活動を続けた。

タイヤーラ氏はロイター通信(5月11日付)に対して、ヒムス市バーブ・アムル地区などが戦車や重火器の砲撃を受けているとしたうえで、この軍事作戦によって、少なくとも5人が死亡したと述べた。

al-Hayat, May 12, 2011
al-Hayat, May 12, 2011

タイヤーラ氏によると「バーブ・アムル地区とヒムス市周辺の農村では、掃討作戦が実施された3日前から治安活動が行われている」と述べ、「装甲車50輌がヒムス市近郊のジャンクション、大学事務局からバイヤーダ地区交差点にかけての市内周辺地区に配備された」と付言。

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ダルアー県では、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表によると、ハーッラ市で軍・治安部隊の戦車の迫撃と銃撃により、子供1人と女性看護師1人を含む住民13人が殺害された。

一方、シリア・アラブ・テレビ(5月11日付)は、ダルアー市からのレポートで、同市の生活が徐々に正常化し始めていると報じた。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、バーニヤース市で、当局は逮捕者300人を釈放した。

同監視団によると、不通となっていた水道、電話、電気など、同市のライフラインも復旧したが、戦車が依然として主要道路に展開し、200人が収監中だという。

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ハサカ県では、クルド人権委員会のファディーフ・ムスタファー所長によると、カーミシュリー市、アームーダー市、ダルバースィーヤ市で、治安当局が数十人の人権活動家、デモ参加者を出頭させ、デモを行わないとの誓約書への署名を強要した。

AFP(5月11日付)が報じた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団ラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、女性弁護士・活動家のラッザーン・ザイトゥーナ氏の夫で活動家のワーイル・ハマーダ氏が職場で逮捕された。

イラクの動き

イラク軍国境警備隊のムフスィン・カアビー大将は、シリア・イラク国境で軍と「たばこ密輸業者」が交戦し、イラク軍兵士1人が死亡したと発表した。

カアビー大将によると、この交戦にシリア軍も介入し、「たばこ密輸業者」を援護したという。

AFP(5月11日付)が伝えた。

諸外国の動き

ドイツ外務省報道官は、駐大使を召還すると発表、また「現在までのところ、デモ参加者への暴力は停止していない…。残念ながら、我々は早急に制裁の新たなステップを踏まねばならない」と述べ、アサド政権に対して弾圧停止を求めた。

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インテルファクス通信(5月11日付)は、ロシア外務省筋が「シリア情勢を安保理で議論してはならない。これは自明のことだ」としたうえで、暴力の責任がシリアの反体制派にあり、状況がリビアとは異なっていると述べたと報じた。

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ロバート・フォード駐シリア米大使はラジオ・サワー(5月11日付)に対して、アサド政権に対して、平和的な抗議デモへの暴力行使を停止し、シリア社会と反体制勢力の代表との「真の対話」を開始することで、民主化の要求に応えるべきだと述べた。

また、アサド政権によるヒズブッラーへの武器支援を非難、レバノンの主権を承認するよう求めた。

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ジョン・ケリー米上院議員は『フォーリン・ポリスィー』(5月11日付)に「シリアの体制は国内で改革を実行しようという意思がない」と批判した。

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キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、記者団に対して、シリア情勢に関して「私は寛容ではない…。シリアへの政治的圧力を最大限にする決意があると明言する」と述べた。

AFP, May 11, 2011, May 14, 2011、Akhbar al-Sharq, May 11, 2011、’Aks al-Sayr, May 11, 2011、AP, May 11, 2011、DP-News, May 12, 2011、The Foreign Policy, May 11, 2011、al-Hayat, May 12, 2011 、Kull-na Shuraka’ May 11, 2011, May 12, 2011、Naharnet, May 11, 2011、Reuters, May 11, 2011、SANA, May 11, 2011をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

EUがシリアの高官13人に対する制裁を発効、エルドアン首相は「(暴力的)治安対策が継続されることは正当化できない」と明言(2011年5月10日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(5月10日付)によると、反体制活動家のファーイズ・サーラ氏(4月11日逮捕)、ジョルジュ・サブラー氏(4月10日逮捕)、カマール・シャイフー氏(3月16日逮捕)が保釈金を支払い釈放された。

またアフバール・シャルク(5月10日付)によると、ハサン・アブドゥルアズィーム氏、ハーズィム・ナハール氏も不起訴処分となり釈放、ナハール・マウルード氏は審理を終え釈放された。

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『ハヤート』(5月11日付)によると、ルワイユ・フサイン、アーリフ・ダリーラ、ミシェル・キールーら複数の反体制活動家がダマスカスでブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官と会談し、反体制抗議運動への対応などについて協議した。

会談に関して、フサイン氏は「当局が平和的デモ、平和的座り込みを許可することで、抗議行動を行う人々が政治プログラムについてコンセンサスに達し、当局と対話を行う代表者を選べるようにしなければならない、と彼らに伝えた」ことを明らかにした。

そのうえで「(こうした要請に対して、シャアバーン補佐官から)回答を得た。我々は実行されるのを待っている。彼らは人々の釈放を始めた…。つまり、我々は彼らと接触を続け、政治的解決に達することができる」と強調した。

フサイン氏によると、会談の直後、シリア司法当局が、作家のファーイズ・サーラ氏、活動家のカマール・シャイフー氏、反体制組織(シリア民主人民党)指導者のジョルジュ・サブラー氏を釈放した。

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Elaph.com(5月10日付)によると、シリア・ムスリム同胞団のファールーク・タイフール副最高監督者がエジプトを非公式訪問し、ムハンマド・バディーア最高導師ら宗教関係者と会談、シリア情勢などについて協議した。

同報道によると、タイフール副最高監督者は、バディーア最高導師に、アサド政権や「シリア革命」に対するエジプトのムスリム同胞団の対応を変化させるよう求めたという。

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「ヌールッディーン・ザンギー」を名のる人物がフェイスブックで、アレッポ県で「シャッビーハ」を支援する部族長の運営するバス、レストラン、製品などをボイコットするよう呼びかけた。

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フェイスブックのページ「シリア革命2011」は、5月10日を「救済(ヌスラ)の火曜日」と銘打って、言論犯釈放を求めるデモを行うよう呼びかけた。

また「シリア革命2011」は「挑戦週間」と銘打って、毎日正午に各地で「抑圧、不正、包囲」に抗議するためのデモを行うよう呼びかけた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカス郊外県の使節団22人、ハマー県の宗教関係者18人と会談し、挙国一致、汚職撲滅の必要などを確認した。

SANA(5月11日付)が伝えた。

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アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏は、『ニューヨーク・タイムズ』(5月10日付)に、シリアにおける変革が「おそらく遅れ、限定的になるだろう」としつつ「たとえ遅れが生じようと、それで世界が終わるわけではない」と強調したうえで、現体制が崩壊すれば、「おそらくサラフィー主義者(が為政者)になるだろう、そのことは国内外での戦争を意味する」と警告した。

そして「こうした状況を我々は受け入れない。人々は彼ら(サラフィー主義者)に反抗するだろう…。このようなことが起きたらそれこそ大災害だ」と付言した。

al-Hayat, May 11, 2011
al-Hayat, May 11, 2011

マフルーフ氏はさらに「シリアに安定がなければ、イスラエルにも安定はない…。もし現政権に何か起きれば、これから起こることを保障する方法も個人もいなくなってしまう。アッラーはそのようなことを許しはしない」と述べ、「私が言っているのは、我々を苦しめるな、大統領に圧力をかけるな、シリアにやりたくないことをやらせるな、ということだ」と明言した。

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SANA(5月10日付)によると、ダマスカス県アブー・ルンマーナ地区のEU代表部前、ジスル・アブヤド地区のフランス大使館前で内政干渉と制裁に反対する抗議デモが発生し、EU代表部前ではシリア共産党の女性党員数十人が、フランス大使館前では学生など市民数百人が集まった。

国内の暴力

反体制活動家がインターネットなどを通じて、数千人に達するとされる逮捕者の釈放を求めるため、「勝利の火曜日」と銘打った反体制デモを呼びかけるなか、各地で抗議行動が発生し、軍・治安部隊が強制排除を試みて介入した。

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al-Hayat, May 11, 2011
al-Hayat, May 11, 2011

ダルアー県では、複数の目撃者と活動家によると、軍・治安部隊がジャースィム市、サナマイン市、ナワー市、ダーイル町などに突入、活動家を逮捕摘発した。

また県内各所で「夜間デモ」行われた。

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タルトゥース県では、複数の目撃者と活動家によると、軍・治安部隊がバーニヤース市内を「完全」に掌握、同市、バイダー町、マルカブ村で大規模な逮捕摘発活動を続けた。

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ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、ムウダミーヤト・シャーム市で、軍・治安部隊が活動家の逮捕摘発活動を続け、以内では集中砲火の銃声が聞こえた。

またクッルナー・シュラカー(5月10日付)によると、治安当局がシリア人民民主党のジョルジュ・サブラー(1ヶ月前に逮捕)の自宅(ダマスカス郊外県カタナー市)を家宅捜索し、息子のアイハム氏を逮捕した。

また治安当局は、潜伏中のスハイル・アタースィー氏の自宅も家宅捜索したという。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、アルヌース広場に約200人がデモを行い、シリア各地での軍・治安部隊による包囲の解除を求めた。

同監視団によると、逮捕者のなかには作家でジャーナリストのアンマール・ドゥユーブ氏、医師のジャラール・ヌーファル氏、マリク・シャンヌーニー氏、アンマール・アイルータ氏が含まれている、という。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市で、治安当局が活動家50人を逮捕した。

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ヒムス県郊外では、SANA(5月10日付)が軍消息筋の話として、軍・治安部隊が県郊外各所で「武装テロ集団」残党の追撃を行い、指名手配者数十人を逮捕し、乗っていた車、オートバイなどを押収したと報じた。

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このほか、複数の活動家によると、ダイル・ザウル県、ハサカ県でも、各所で「夜間デモ」行われ、またラタキア県、イドリブ県でも治安機関による逮捕摘発活動が行われた。

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SANA(5月10日付)は、内務省筋の話として、各地で投降した暴動参加者の数が2,684人に達したと報じた。

投降者は投降後ただちに釈放されているという。

レバノンの動き

ナハールネット(5月10日付)によると、ミシェル・スライマーン大統領がアリー・アブドゥルカリーム駐レバノン・シリア大使と会談、シリアの安定を支持する旨伝えた。

諸外国の動き

EUは、大統領の弟のマーヒル・アサド准将、ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣らシリアの高官13人の資産凍結、EU領内への渡航禁止の対象とするとともに、武器禁輸措置などを定めた制裁を10日付官報に掲載し、発効した。

制裁対象者13人は以下の通り:マーヒル・アサド、アリー・マムルーク(総合情報部長)、ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内相、ムハンマド・ディーブ・ザイトゥーン(政治治安部長)、アブドゥルファッターフ・クドスィーヤ(軍事情報局長?)、ジャミール・ハサン(空軍情報部長)、ハーフィズ・マフルーフ、ラーミー・マフルーフ、アーティフ・ナジーブ(政治治安部ダルアー支部前長)、アムジャド・アッバース(バーニヤースの政治治安部長)、ルストゥム・ガザーラ(軍事情報局南部支部長)、ファウワーズ・アサド、ムンズィル・アサド。

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Shamna.net(5月10日付)は、シリア消息筋の話として、バーニヤース市でイスラエルのモサドのエージェントが逮捕されたと伝えた。

逮捕されたエージェントは欧州の偽造バスポートでシリアに潜入し、サラフィー主義集団への教練を任務としていたという。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、トルコ第7チャンネルとのインタビューで、シリア政府との密接に連絡をとり、アサド大統領にデモ参加者への発砲を停止する必要があると忠告したことを明らかにした。

そのうえでエルドアン首相は「シリア指導部は7人の治安部隊高官が殺害されたと述べているが、トルコが得ている情報によると、この事件での民間人の死者数は1,000人に上っている」と述べた。

エルドアン首相は「両国(シリアとトルコ)は長大な国境を共有しており、社会的な交流が盛んだからだ」と述べ、トルコ政府がシリア情勢の推移に関心を寄せていることを明らかにした。

またアサド大統領に戒厳令解除を求めていたと述べ、シリアでこれまでと同様の治安対策が継続されることは正当化できないと付言、「かつてハマーとヒムスでの惨事を経験しているが、我々はこのような惨事が繰り返されることを望んでいない」と強調した。

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ジャズィーラ・チャンネルは声明を出し、ジャズィーラ英語放送の女性記者で米国人のドロスィー・パルヴァズ氏が、4月29日にシリアに入国して以降、消息を絶っていると発表した。

パルヴァズ氏に関しては、『ワタン』が信頼できる消息筋の話として「取材目的であるにもかかわらず、観光ビザでシリアに入国したが…5月1日に出国した」と報じていた。

だがジャズィーラ・チャンネルは声明でこれを否定、シリア当局が彼女の消息に関して情報を開示しないと非難、釈放を要求した。

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イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は訪問先のイスタンブールでの記者会見で、シリア情勢に関して、「シリアは問題を内政干渉なしに自身で解決できる」と述べた。

AFP(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2011、Akhbar a-Sharq, May 10, 2011、Elaph.com, May 10, 2011、al-Hayat,
May 11, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 10, 2011、May 12, 2011、Naharnet, May 10, 2011、The New York Times, June 10, 2011、Reuters, May 10, 2011、SANA, May 10, 2011、Shamna.net, May 10, 2011をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャアバーン大統領府政治情報補佐官が「もっとも困難な局面は通り過ぎた」と述べる、米国はシリアに対しヒズブッラー支援をただちに停止するよう求める(2011年5月9日)

反体制勢力の動き

ワタン・オンライン(5月9日付)は、ジャズィーラ・チャンネルを通じて辞意を表明していた、ダルアー県のムフティー、リズク・アブドゥッラヒーム・アバー・ズィード氏が「脅迫を受けていた」として、辞意を撤回したと報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカス郊外県の宗教関係者と会談し、改革路線への支持、腐敗撲滅重視、「適材適所への人材配置」を進める意思を示した。

また(シリアを)標的とした外国からの計略に対抗するための国民統合を強化するとの姿勢を改めて示した。

SANA(5月9日付)が報じた。

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内務省は「暴動に関与したとして関係当局に出頭した人の数は各県で915人に登り、彼らは祖国と国民の安全を害する活動を繰り返さないと誓約した後、ただちに釈放された」と発表した。

SANA(5月9日付)が報じた。

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ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官は『ニューヨーク・タイムズ』(5月9日付)とのインタビューで、現下の混乱に関して「私たちは事態の終わりにいたろうとしている…。もっとも困難な局面は通り過ぎたと思う…。これらの人々(暴徒)は原理主義者、過激派、密輸業者、元受刑者、かつて問題を起こした者からなっていると思う」と述べた。

またシャアバーン報道官は、アサド大統領が一部の活動家との対話を彼女に要請し、これを受けて先週、複数の反体制活動家と会見、自由な報道、複数政党、選挙法(改正)を約束したことを明らかにしたうえで、「来週中ないしは来週いっぱいまでに対話を拡大する」と述べた。

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クッルナー・シュラカー(5月9日付)は、信頼できる消息筋の話として、シリア学生総連合がマッザ区の大学寮に「人民諸委員会」を設置し、ダマスカス大学生の反体制活動を規制にあたっていると伝えた。

国内の暴力

『ハヤート』(5月10日付)などによると、軍・治安部隊は大規模な反体制デモの発生を封じ込めるため、道路封鎖、通信手段遮断を通じ都市・村を分断、「孤立化」させた。

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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(5月10日付)によると、軍・治安部隊がムウダミーヤト・シャーム市にいたる街道を封鎖し、電話線を遮断、市内に戦車を展開させ、活動家らの逮捕摘発活動を行った。

複数の目撃者によると、市内の建物の屋上には軍の狙撃兵が配備され、また銃声が聞こえたという。

BBC(5月9日付)は、信頼できる消息筋の話として、軍・治安部隊が過去2週間でデモに参加した数十人を逮捕し、検問所では、ムウダミーヤト・シャーム市を往来しようとするすべての人の身分証明書が調べられていたという。

またダーライヤー市では、AFP(5月9日付)によると、激しい銃声が聞こえたという。

一方、SANA(5月9日付)によると、ヒムス・ダマスカス街道で武装テロ集団が旅客バスを襲撃、帰宅途中の民間人10人が死亡、3人が負傷した。

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ヒムス県では、『ハヤート』(5月10日付)、ヒムス市に軍・治安組織の増援部隊が入り、活動家の逮捕摘発活動が続いた。

住民の一人は、BBC(5月9日付)に対して、軍・治安部隊が住民による大規模デモを阻止するため、ヒムス市を分断した、と述べた。

一方、SANA(5月9日付)によると、またヒムス市の軍事病院で、「武装集団」によって殺害された警官4人の葬儀が行われた。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、バーニヤース市内で軍・治安部隊による逮捕摘発活動が続き、反体制デモの指導者と目さされているシャイフのアナス・アイルート氏、そしてバッサーム・スィフユーニー氏が逮捕された。

またアブドゥッラフマーン所長は、「女性数百人がバーニヤース市、軍・治安部隊に抵抗し、街頭に出て逮捕者の釈放を求めた」ことを明かした。

これに関して、SANA(5月9日付)は、軍・治安部隊がバーニヤース市内で大量の武器弾薬を押収したと伝えた。

またヒルバト・スィンディナーヤ村では、ヒムス市での任務中に殺害された同村出身の兵士の葬儀が行われた。

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ダイル・ザウル県では、複数の目撃者がロイター通信(5月9日付)に述べたところによると、治安部がデモ参加者2人を殺害した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月9日付)によると、カーミシュリー市でシリア・クルド民主同盟総合会議事務局長(ダマスカス宣言メンバー)のアブドゥルカリーム・ウマル氏が逮捕された。

諸外国の動き

フランス外務省はシリア情勢に関して「穏健で平穏な人々の」逮捕は「受け入れられない」と述べ、「シリアでの弾圧の継続」を非難し、「シリア軍の複数の都市への介入」に懸念を表明した。

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ロバート・フォード駐シリア米大使は米国のサワー・ラジオ(アラビア語放送)で、シリア情勢に関して、「米国はシリアにヒズブッラー支援をただちに停止し、レバノンの主権と領土を承認するよう求めてきた」と述べた。

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ヨルダンのターヒル・アドワーン首相付報道官は、『ハヤート』(5月10日付)に、ダルアー県で「暴動」を起こした武装集団がヨルダン領内に逃げ込んだとのするシリア政府の主張を否定した。

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ファルハーン・ハック国連報道官はニューヨークで記者団に対し、人権状況を評価するためにダルアー市訪問を一端は認められていた国連人権委員会の調査団が市内に入ることを軍・治安当局に阻止された、と述べた。

ロイター通信(5月11日付)が報じた。

AFP, May 9, 2011、Akhbar al-Sharq, May 9, 2011、AP, May 9, 2011、al-Hayat, May 10, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 9, 2011、Naharnet, May 9, 2011、The New York Times, May 9, 2011、Reuters, May 9, 2011、SANA, May 9, 2011、al-Watan Online, May 9, 2011などをもとに作成。

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アサド大統領がダルアー県やラタキア県の使節団と面会、ヒムス県内の治安作戦は継続(2011年5月8日)

反体制勢力の動き

ダマスカス国民民主変革宣言事務局は声明を出し、国民のデモ継続を呼びかけた。

シリア政府の動き

SANA(5月8日付)によると、アサド大統領はダルアー県の青年らからなる青年使節団、ラタキア県使節団と個別に会談し、国内情勢やその対応策などについて意見を交換した。

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シリア・アラブ・テレビ(5月8日付)は、バーニヤース市で逮捕されたという「武装テロ集団」メンバーらの自供を放映した。

メンバーたちは、武器を購入するための資金を外国から得て、デモに乗じて、ダルアー市近郊のサイダー町の軍の住宅を攻撃したことを明らかにした。

またシリア・アラブ・テレビは、外国の衛星テレビ局からデモに関して偽の証人をするよう求められたと証言するヒムス市の青年の映像を放映した。

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内務省は声明を出し、各県で「暴動」に参加したとして投降した市民の数が915人に達したと発表、こうした行為を繰り返さないと誓約し、全員がただちに釈放されたと発表した。

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SANA(5月8日付)によると、ダマスカス県の米大使館前で米国の干渉に異議を唱えるデモが行われ、若者数百人が参加した。

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SANA(5月8日付)は、タルトゥース県の住民が、シリア国内の治安と安定を揺るがそうとするジャズィーラ、アラビーヤ、BBCなどの衛星テレビ局の告訴を求める請願書を準備していると伝えた。

国内の暴力

SANA, May 8, 2011
SANA, May 8, 2011

ヒムス県では、ロイター通信(5月8日付)によると、軍・治安部隊がヒムス市のカラム地区など住宅地区に突入し、市内各所では、機関銃や迫撃砲の発砲音が鳴り響いた。

活動家の一人によると、この突入で、カースィム・ズハイル・アフマドくん(12歳)を含む複数の市民が銃弾を受けて死亡した。

これに関して、シリア人権監視団は声明を出し、バーブ・スィバーア地区、バーブ・アムル地区、タッル・シュール地区に土曜日夜から日曜日にかけて戦車と兵士が突入し、少なくとも民間人1人が殺害されたと発表した。

同声明によると、ヒムス市内の各地区は完全に包囲され、死傷者数も増加、電話、電気も断続的に途絶えているという。

またアフバール・シャルク(5月8日付)によると、タッルカラフ市での軍・治安部隊による治安維持活動で負傷した市民2人がレバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方に搬送された。

これに関連して、『ワタン』(5月8日付)は、軍がレバノンに逃亡しようとする武装集団を追跡していると報じた。

一方、SANA(5月9日付)は、シリア人労働者らを乗せてイドリブ県、ハマー県に向かっていた旅客バスが「武装集団」の攻撃を受け、乗っていた10人が死亡、3人が負傷したと伝えた。

またヒムス市の軍病院で、「武装集団」によって殺害された警官3人(6日に死亡)の葬儀が行われた。

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ダルアー県では、ロイター通信(5月8日付)によると、軍・治安部隊が戦車8輌とともに日曜日早朝、タファス市、ダーイル町に突入し、若者らを逮捕し、また少なくとも男性1人を射殺した。

活動家によると、「彼ら(軍・治安機関部隊)は数百人の指名手配者の氏名が書かれたリストを持っており、村々を完全に包囲している」という。

同市では6日、周辺の村々の住民数千人が集まり、体制打倒を求めるシュプレヒコールを連呼していた。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、バーニヤース市で「電話回線、電気、水道が遮断され」、同市は「外界から孤立し、抗議行動の中心地だった市の南側の地区は、屋上に狙撃兵が集中的に配置された」。

またアブドゥッラフマーン代表によると、「日曜日(8日)には、海岸地区に複数の戦車が展開し、市の南側の地区では、予め用意された容疑者リストに従って逮捕が行われた」という。

同監視団によると、バーニヤース市内各所での弾圧による犠牲者は、民間人6人にのぼり、少なくとも200人が逮捕され、そのなかには10代の子供や、街頭で負傷者の治療にあたっていた女医もいるという。

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ハサカ県では、シリア言論犯擁護機構によると、カーミシュリー市でアクラム・フサイン氏が逮捕された。

アラビーヤ・チャンネルにインターネットを通じて連絡し、同市でのデモに関するニュースに出演した出演したことが理由だという。

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ハマー県では、SANA(5月8日付)は、ミスヤーフ郡ラクバ村では、ヒムス市での任務中に殺害された同村出身の兵士の葬儀が行われた。

AFP, May 8, 2011、Akhbar al-Sharq, May 8, 2011, May 9, 2011、Elaph.com, May
8, 2011、al-Hayat, May 9, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 8, 2011、Reuters, May
8, 2011、SANA, May 8, 2011、al-Watan, May 8, 2011をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

Facebookページ「シリア革命2011」がアサド大統領に対し民主化の実施を求める、バーレーン外務省はシリアの安定を支持(2011年5月7日)

反体制勢力の動き

フェイスブック上のページ「シリア革命2011」は、「半年後の自由で民主的な選挙」実施をはじめとする危機打開提案を行い、アサド大統領にその実施を求めた。

同提案は「シリアを独裁体制から民主制へ転換できたら、君は近代シリアの誇りで…そうすることが可能だ」としたうえで、「デモ参加者への発砲を停止し、平和的デモを認め、大統領とその父の写真を街頭から撤去し、すべての言論犯を釈放し、国民対話を開始し、複数政党制を認め、6ヶ月以内の自由で民主的な選挙を実施する」ようアサド大統領に求めた。

また「他者を殺害することで保身し、仕事を維持しようとするあなたの側近や顧問を排除する」よう求めた。

そのうえでアサド大統領が「これらすべてを実行したら、シリアは救済され、イスラエルは恐怖に震える。しかしそうしなければ、イスラエルが勝利し、シリアは敗北するだろう」と述べ、「その場合、デモ組織者は抗議行動継続を呼びかけ続ける」と締めくくった。

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「3月15日革命殉教者委員会」が発表したところによると、3月半ばの抗議行動開始以以降、800人が死亡した。

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アフバール・シャルク(5月7日付)は、マーヒル・アサド准将の妻のきょうだいでシリア国外で暮らすマジド・ジュドアーン氏が反体制デモを支持する呼びかけをユーチューブにアップしたと報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカス訪問中のバーレーンのハーリド・ビン・アフマド外務大臣と会談した。

大統領声明によると、会談でハーリド外務大臣は、シリアの安定を全面支持するとのハマド・ビン・イーサー国王のメッセージを口頭で伝えた。

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SANA, May 7, 2011
SANA, May 7, 2011

アサド大統領は、若者使節団と会談し、開発、貧困、失業、汚職撲滅、メディア改革などといった問題に関して意見を交わした。

SANA(5月7日付)が伝えた。

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軍消息筋は「軍・治安部隊は、治安と安定回復のため、バーニヤース、ダルアー郊外でテロ集団追跡を継続した…。多数の指名手配者を逮捕、これらの集団が軍、市民を攻撃し、住民を脅迫するために用いた大量の武器弾薬を押収した」と発表した。

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アフバール・シャルク(5月7日付)は、複数のアラブ外交筋の話として、アスマー・アフラス大統領夫人と、アサド大統領の3人の子供(ハーフィズ、ザイン・シャーム、カリーム)が2週間前からロンドンに滞在していると主張した。

3人とも英国籍を持つという。

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SANA(5月7日付)によると、シリア・アラブ・テレビが6日、ザカリヤー・ムトラク(25歳)と名のる若い男が自供する映像を放映し、「そのなかで、変更したメディア各局に証人としてリクルートされ、ニュースをねつ造し、作り話や虚偽の事実をでっち上げ、シリアでの真実に対抗し、同国の治安部隊を貶めようとした」と伝えた。

またシリア・アラブ・テレビ(5月7日付)は、ダルアー県サイダー町を襲撃したと証言する「武装手おる集団」3人の証言映像を放映した。

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SANA(5月7日付)によると、ハマー市で、デモ排除中に武装集団に殺害された警官の葬儀が行われ、市民らが参列した。

また『ハヤート』(5月8日付)によると、6日金曜日にヒムス市で殺害された軍・警察の殉職者11人の葬儀が行われた。

国内の暴力

タルトゥース県では、人権活動家によると、治安部隊が、バーニヤース市近郊のダマスカス・ラタキア街道に集まっていたデモ参加者150人に発砲し、女性3人が死亡、5人が負傷、数十人が逮捕された。死傷者は、バーニヤース市のジャムイーヤ病院に搬送された。

al-Hayat, May 8, 2011
al-Hayat, May 8, 2011

AFP(5月7日付)によると、デモに参加した女性たちは、これまでに逮捕された人々の釈放を求めるため、マルカブ村とバーニヤース市からやって来たのだという。

またその直後、バーニヤース市を包囲していた軍・治安部隊が同市に突入し、大規模な逮捕摘発活動を行った。

また目撃者によると「多数の狙撃兵が建物の屋上に配置されていた…。軍は各街区の安全を確保し、これを受け治安部隊が進入…数十人が逮捕された」という。

軍・治安部隊の突入に合わせて、バーニヤース市の水道、電気が不通となった。

これに関して、軍消息筋は「軍・治安部隊はバーニヤース、ダルアー郊外でテロ集団の追跡を継続し、多数の指名手配者を逮捕、武器弾薬を押収した」と発表した。

複数の人権活動家・目撃者によると、「軍部隊はバーニヤース市に集中砲火を浴びせ」少なくとも6人が死亡し、複数が負傷した。

活動家の一人によると「軍部隊はバーニヤース市内の海岸地区、南側の入口、市場の入り口、マルカブ橋、ラアス・ナブア橋などに、四方から集中砲火を浴びせた…。発砲によって複数の死傷者が出た」という。

別の活動家は、シリア軍がバーニヤース市内のラアス・ナブア地区に加えて、マイダーン地区、クブヤー地区にも突入を開始、これを受け市内のモスクのミナレットからジハードの宣言が告げられ、住民が街頭に出た、と述べた。

さらに別の活動家はAFP(5月8日付)の電話取材に対して、デモ参加者の拠点があるバーニヤース市の南部の地区に軍の戦車が突入しようとしたと述べた。

しかし、これに対して、住民が「人間の鎖」を作り、戦車の進入を阻止しようとしたという。

なお、バーニヤース市南部地区沖には軍の艦艇が周回していたという。

複数の活動家によると、軍は特定宗派(イスラーム教スンナ派を暗示)が住民の大多数を占める市内の特定地区に突入したのだという。

このほか、治安部隊は早朝、マルカブ村に突入し、数十人を逮捕したほか、バイダー町などでも複数名を逮捕した。

逮捕摘発活動を行っていた治安部隊は300人の名前が書かれた容疑者リストを持って、突入を行ったという。

一方、SANA(5月7日付)は県警察幹部の話として「武装テロ集団が早朝、ラウダ村、ダフル・サフラー村の住民の財産を襲い、人的被害が出た」と報じた。

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ハマー県では、SANA(5月7日付)によると、「武装集団」メンバーを含む約400人のデモ隊がオートバイ100台などに乗ってハマー市内に進入し、県庁舎の複数の部屋に放火、破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月7日付)によると、タッルカラフ市で警察1人が、武装集団に撃たれて死亡した。

レバノンの動き

ナハールネット(5月7日付)は、治安筋の話として、軍事情報局担当者がベカーア県の武器販売業者にレバノン人以外の個人に武器を売却しないよう要請を出していると伝えた。

諸外国の動き

ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は、シリア情勢に関して、「シリアでの国民に対する遺憾な動きは国際社会の強い対応を必要とすると考える…。シリア政府に具体的な変化がみられければ…、米国とその同盟国はシリア政府に強い抗議の意思を示すための追加措置を講じるだろう」と述べた。

ロイター通信(5月7日付)が伝えた。

AFP, May 7, 2011、Akhbar al-Sharq, May 7, 2011、al-Hayat, May 8, 2011 、May 9, 2013、Naharnet, May 7, 2011、Reuters, May 7, 2011、SANA, May 7, 2011をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハヤート紙が各地の反体制デモに「数万人」が参加 したと報道、アサド大統領は殉教者記念日に合わせて殉教者記念碑を訪問(2011年5月6日)

反体制勢力の動き

Facebook
Facebook

反体制活動家らはフェイスブックなどを通じて 「挑戦の金曜日」と銘打って反体制デモを行うよう呼びかけた。

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クッルナー・シュラカー(5月8日付)などによると、反体制活動家のリヤード・サイフ元人民議会議員が当局によって逮捕された。

同報道によると、ダマスカス県マイダーン地区の反体制デモに参加したことがサイフ元議員の主因だという。

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スハイル・アタースィー氏は、フランス24(5月6日付)に出演し、EUの対シリア制裁の対象にアサド大統領が含まれていないことを批判、現政権が違法だと断じたうえで、アサド大統領自身に制裁を科すか、解任されねばならない、と述べた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、殉教者記念日(5月6日)に合わせてダマスカス県カシオン山の殉教者記念碑を訪問、献花した。

SANA, May 6, 2011
SANA, May 6, 2011

訪問には、アリー・ハビーブ国防大臣、ダーウド・ラージハ参謀長らが随行した。

SANA(5月6日付)が伝えた。

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内務省は、各県で暴動に関与したとする166人が関係当局に投降、これにより投降者総数は719人に達したと発表した。

SANA(5月6日付)が伝えた。

国内の暴力

複数の都市・村で金曜礼拝後に反体制デモが発生し、『ハヤート』(5月7日付)によると「数万人」が参加、軍・治安部隊の介入とデモ参加者の暴徒化によって数十人が死傷、逮捕された。

クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、デモ弾圧で少なくとも6人が死亡した。

またアフバール・シャルク(5月7日付)によると、死者は40人以上に及んだという。

シリア人権国民機構のアンマール・カルビー代表(カイロ)は、ロイター通信(5月6日付)に対して「現在、ハマーでは6人、ヒムスでは15人が死亡したと確認している」と述べた。

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ヒムス県では、複数の目撃者によると、軍の戦車がヒムス市のバーブ・アムル地区、ダイル・バアルバ地区、アシーラ地区などに集結し、反体制デモの排除にあたった。

また人権活動家によると、治安部隊は発電所に発砲し、ヒムス市複数の地区で停電が発生した。

一方、SANA(5月6日付)とシリア・アラブ・テレビ(5月6日付)は、武装集団によってヒムス市で警部1人、警官4人が射殺されたと報じた。

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ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、サクバー市、タッル市などで反体制デモが発生した。

反体制活動家のウィサーム・タリーフ氏によると、サクバー市では約200人の住民が、主要な街道に出て行進を行い、治安部隊が逮捕した親類数百人の釈放を求めた。

またタッル市では、チア部隊がデモ参加者に発砲し、複数人が負傷した。

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ハサカ県では、複数の活動家によると、クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、アームーダー市で若者らが金曜礼拝後に反体制デモを行った。

法律家のハサン・バッルーがAFP(5月6日付)に述べたところによると、「約5,000人がカーミシュリー市でデモを行い、国民統合やダルアー市民との団結を訴えるスローガンを連呼した」。

また「アームーダー市では、治安当局が多くの人々にデモを行わないとの誓約書への署名を求めていたにもかかわらず、3,000人以上が街頭に出た」。

さらに「ダルバースィーヤ市でのデモには約1,000人が参加、「いかなる集団でも、政党でもない、我々の革命は若者の革命だ」とのスローガンが掲げられた」という。

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タルトゥース県では、AFP(5月6日付)によると、バーニヤース市で反体制デモが発生し、約5,000人が参加した。

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ダルアー県では、『ハヤート』(5月7日付)によると、シリア軍が一昨日から始めていたダルアー市からの撤退を完了した。

一方、ロイター通信(5月6日付)によると、タファス市、ジャースィム市などで反体制デモが発生した。

このうちタファス市には、近隣の村などから住民2,000人が集まり、政権打倒を求め、ダルアー市に入ろうとしたが、同市の入り口を閉鎖する軍・治安部隊に阻止された。

他方、『ハヤート』(5月7日付)は、軍が撤退したダルアー市内で、治安担当者同行のもと、住民に対する取材を行った。

住民の多くは、同市の混乱が「覆面をした武装集団」によるものだと証言し、軍の介入によって事態が収拾したことを強調したが、記者に同行する治安担当者やカメラを恐れているように見えたという。

なお複数の人権団体によると、3月半ばの抗議行動開始以来、ダルアー県では300人が死亡し、5,000人が逮捕されたという。

al-Hayat, May 7, 2011
al-Hayat, May 7, 2011

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このほか、アレッポ県アレッポ市、イドリブ県カフルナブル市、ハマー県ハマー市などでも反体制デモが発生した。

諸外国の動き

EU各国大使会合で、シリア国内での暴力行使に関与した高官13人の資産凍結と渡航禁止が決定された。

EU高官がロイター通信(5月6日付)に述べたところによると、制裁リストにはアサド大統領や国防大臣の氏名は盛り込まれていないが、適切な時にその名前が追加される可能性はあるという。

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ファルハーン・ハック国連報道官は記者団に対し、国連人権委員会の調査団が人権状況を評価するためダルアー市に入る許可をシリア政府から得たと述べた。

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国連潘事務総長は訪問先のブルガリア(ソフィア)で、シリア情勢について発言した。

潘事務総長は、5日のアサド大統領との電話会談を含めて、2011年3月の紛争勃発以降3度にわたり大統領と会談していると述べたうえで、5日の電話で、アサド大統領から「なぜ電話をしてきたのか」と言われたことを明らかにした。

アサド政権の言葉に対して、潘事務総長は「国連事務総長の立場で、すべての加盟国首脳を会談する資格があり、人権と民間人保護の問題について話したい。内政干渉はしないが、シリアにおいて違反がなされている」と応えると、アサド大統領は「そうした報道は正しくない。事態は掌握されている」と述べたという。

また潘事務総長は「調査チームの派遣を認めて欲しい」と要請すると、アサド大統領は同意したという。

『ハヤート』(5月6日付)が伝えた。

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イラン外務省は声明を出し、シリア国内の混乱に対する米国の対応を「日和見的」と批判した。

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AFP(5月6日付)によると、ヨルダンの対シリア国境の町ラムサーでダルアーとの連帯を求めるデモが行われ、約300人のヨルダン人が参加した。

AFP, May 6, 2011、Akhbar al-Sharq, May 6, 2011, May 7, 2011、France 24, May 6, 2011、al-Hayat, May 7, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 6, 2011、May 8, 2011、Reuters, May 6,
2011、SANA, May 6, 2011をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍部隊がダルアー市から撤退を開始、英外務大臣は対シリア非難決議の採択をめざす姿勢を改めて示す(2011年5月5日)

反体制勢力の動き

ソルボンヌ大学のブルハーン・ガルユーン教授はAKI(5月5日付)に対し、事態の収拾にはアサド政権と反体制勢力の対話が不可欠だとしたうえで、政権によるデモ弾圧を批判、「政権には対話の意思はない」と糾弾した。

ガルユーン教授はまた、反体制デモが一潮流、一組織の運動ではなく、全国民的運動だと主張した。

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シリア人権監視団は、4月29日の金曜礼拝直前に数百人の市民が拘束され、国家侮辱罪と煽動罪を問われ起訴されていると発表した。

ロイター通信(5月5日付)が伝えた。

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クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、イスラーム文明協会のシャイフ、アフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏が逮捕された。

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サワー青年連立は声明を出し、カーミシュリー市で反体制デモに参加していた若者が5月3日以降消息を絶ったと発表した。

シリア政府の動き

SANA, May 5, 2011
SANA, May 5, 2011

アサド大統領は、スワイダー県の名士からなる使節団と青年使節団と会見し、国内情勢について意見を聴取した。

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内務省は声明を出し、投降した361人を「祖国と国民の安全を害す行動を繰り返さない」と誓約させた後に釈放したと発表した。

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SANA(5月5日付)は、内務省が総合情報部内務治安課の隊員を募集、法律学などの学位を持つ青年男女を優先的に士官に任用すると発表したと伝えた。

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SANA(5月5日付)によると、ダマスカス県のフランス大使館前でフランスの対シリア政策に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。

国内の暴力

al-Hayat, May 6, 2011
al-Hayat, May 6, 2011

ダマスカス郊外県では、複数の目撃者によると、治安部隊がサクバー市、アルバイン市、タッル市に展開し、大規模な逮捕摘発活動を断行した。

AFP(5月5日付)は、人権活動家の話として、サクバー市では早朝、2,000人以上の軍・治安要員が動員され、約300人を逮捕したと報じた。

別の活動家によると、未明にも、治安部隊が容疑者リストを持って、一軒一軒を訪問し、逮捕を行う一方、また市内各所に検問所が設置され、恣意的逮捕を行ったという。

一方、シリア人権機構(SWASIAH)は、アルバイン市、タッル市で、治安部隊が少なくとも80人の男女子供を逮捕し、タッル市では70歳以上の男性5人も逮捕された、と発表した。

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タルトゥース県では、ロイター通信(5月5日付)によると、バーニヤース市最大のスークがある地区に軍が展開、また市内各所に検問所を設けて閉鎖、10人を逮捕した。

また複数の目撃者によると、戦車・装甲車数十輌がバーニヤース市から10キロ離れたサフム・バフル村に集結した。

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ダルアー県では、軍消息筋によると、軍部隊が朝、「市民の要請に応えて…テロ集団の追跡を行ってきたダルアー市からの段階的撤退」を開始した。SANA(5月5日付)が報じた。

ロイター通信(5月5日付)は、目撃者の話として、戦車約30輌がダルアー市を撤退し、北部に向かっていったと報じた。

しかし同報道によると、装甲車に支援された軍部隊が依然としてダルアー市内の各入り口に展開しているという。

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ハサカ県では、シリア人権委員会によると、カーミシュリー市で4月22日のデモで治安部隊に撃たれて負傷していた活動家が入院中の病院で逮捕された。

レバノンの動き

ナハールネット(5月6日付)は、シリアで教練中のレバノン軍士官(アレッポ、ヒムスの士官学校に在籍する6人)がシリア側の要請で帰国したと報じた。

諸外国の動き

フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、対シリア制裁(資産凍結、渡航禁止)に関して、「(制裁)リストに誰を含めるかに関してはいまだ合意がない」と改めて述べた。

ジュペ外務大臣はしかし、ローマでの「リビア連絡グループ」の会合後、「我々は現在、制裁が科される対象人物のリストの最終検討を行っている。フランスはアサドをリストに含めることを望んでいる」と付言した。

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イタリアのフランコ・フラティニ外務大臣は、ヒラリー・クリントン米国務長官との会談で、米国とイタリアがダマスカスに「暴力行為の停止と対話の再開」を呼びかけたと述べた。

フラティニ外務大臣はEUによる対シリア制裁に関しても、「協力合意のためのEUとの交渉停止」も含むだろうと明言した。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、アサド政権に圧力をかけ、弾圧停止と改革実施を求めると述べ、国連安保理での対シリア非難決議の採択をめざす姿勢を改めて示した。

ロイター通信(5月5日付)が伝えた。

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『ドゥストゥール』(5月5日付)によると、ジャマール・アブドゥンナースィル(ナセル)元大統領の息子アブドゥルハキーム市がアサド大統領に書簡を送り、ハサン・アブドゥルアズィーム弁護士ら政治犯の釈放を求めた

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フランス24(5月5日付)は、デモ参加者の頭を狙撃するよう命令されたと証言する治安部隊隊員の映像を放映した。

AFP, May 5, 2011、Akhbar al-Sharq, May 5, 2011、AKI, May 5, 2011、al-Dustur, May 5, 2011、France 24, May 5, 2011、al-Hayat, May 6, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 5, 2011、May 6, 2011, May 7, 2011、Naharnet, May 5, 2011、Reuters, May 5, 2011、SANA, May 5, 2011をもとに作成。

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国連事務総長がアサド大統領と電話会談を行い、「平和的デモ参加者への集団的暴力と逮捕の即時停止」を求める(2011年5月4日)

反体制勢力の動き

人権団体「インサーン」のウィサーム・タリーフ代表は、過去3日間での逮捕者・行方不明者数が8,000人を越えたと発表した。

うち身元が明らかなのは2,843人で、ダルアー県での逮捕者数が891人、ダマスカス郊外県ザバダーニー市が103人、同マダーヤー町が108人、ダマスカス県が384人、ヒムス県が636人、ラタキア県ラタキア市が317人、同ジャブラ市が267人、タルトゥース県が37人だという。

これ以外の5,157人は身元調査中だが、4,038人はダルアー県での逮捕者だという。

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シリア人権監視団によると、4月29日の金曜礼拝後に各地で行われたデモでの逮捕者日数百人が「国家の威信を傷つけ、暴動を煽動した」容疑(3年以内の禁固刑)で起訴された。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長はロイター通信(5月4日付)に対して、集団逮捕は各地で続いていると付言した。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダイル・ザウル県(ダイル・ザウル市、ブーカマール市、マヤーディーン市)の代表35人と会談し、汚職問題、政治問題などについて意見を交換した。

4時間におよぶ会談で、アサド大統領は、ダルアー市での軍・治安部隊による「武装テロ集団」の掃討が「まもなく」完了するだろうとの見方を示した。

ダマス・ポスト(5月4日付)が報じた。

国内の暴力

複数の人権活動家らによると、アレッポ市、ダマスカス県、バーニヤース市(タルトゥース県)、カーミシュリー市(ハサカ県)などで、3日深夜から当局の警告を無視して反体制デモが発生した。

また主要都市などの入り口には、6日金曜日に予想される反体制デモに備え、軍・治安部隊が検問所を増設した。

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ダマスカス県では、AFP(5月4日付)によると、ダマスカス大学で学生100人から150人がデモを行い、ダルアーとの連帯を訴えたが、まもなく治安部隊によって強制排除された。

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タルトゥース県では、複数の活動家によると、バーニヤース市でも数百人が抗議行動を行い、「バーニヤース市とダルアーの包囲解除」を求めたが、治安部隊が強制排除を試み、6人が逮捕された。

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ヒムス県では、複数の目撃者によると、シリア軍の戦車と装甲兵員輸送車が抗議行動の中心地の一つであるラスタン市周辺に展開した。

活動家の一人はAFP(5月4日付)に対して「軍は同市の北側の入り口に増援部隊を派遣した」と述べ、「デモ参加者は先週金曜日の平和的デモで死亡した18人に関する調査を要求している」と付け加えた。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月4日付)によると、ムウダミーヤト・シャーム市でのデモ鎮圧中に「武装テロ集団」に殺害された兵士の葬儀がアレッポ市カルム・カスル地区で行われ、市民数千人が参列した。

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シリアの軍消息筋は、ダルアー市の軍・武装部隊が「任務を継続しており、同任務は、ほとんどの目的を実行しまもなく完了する。軍はこれらの目的遂行のため同市に進入し、市内各所で平和な市民を脅かし、混乱、破壊、殺戮を繰り広げてきた武装テロ集団の残党を追跡してきた」と発表した。

同筋は、軍部隊が「テロ集団数十人を逮捕し、大量の近代兵器、様々な種類の弾薬を複数の場所で押収し、市の住民は安堵を取り戻した」と述べた。

諸外国の動き

国連の潘基文事務総長は、バッシャール・アサド大統領と電話会談を行い、「シリアでの平和的デモ参加者への集団的暴力と逮捕の即時停止、デモでの殺戮、そしてその際に行われたとされる軍・治安部隊士官による殺人に関する独立調査の実施」を求めた。

また人権尊重の必要についても触れ、シリアの内閣が発表した改革プログラムの実施、とりわけ「誠実かつ包括的な対話」の重要性を強調した。

さらに、シリア国内での人権状況と人道支援のニーズを評価するため、シリアの各都市に国連が自由に入ることができるようにするよう求めた。

潘事務総長によると、アサド大統領は、ダルアー市の人道評価に前向きな姿勢を示したが、「シリアの複数の都市での人権状況悪化に大いなる懸念」と表明した。

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英国のマーク・リアル国連大使は「シリアで悪化している状況」に関して、国際司法裁判所を通じてシリアでの公正の実現を検討する準備を行うべきと述べた。

同大使は「抑圧は即時に停止されねばならず、シリア政府は平和的デモ参加者を攻撃するのでなく、保護する責任を負っている。暴力行使に責任を負っている高官は裁かれねばならず、免罪の余地はない」と強調した。

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フランスのニコラ・サルコジ大統領は、シリアでのデモ参加者に対する暴力に関して「受け入れられない」と述べ、「(国民を)手にかける政策は停止される」べきとの意思を示した。

AFP, May 4, 2011、Akhbar al-Sharq, May 4, 2011、Damas Post May 4, 2013、al-Hayat, May 5, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 4, 2011、Reuters, May 4, 2011、SANA, May 4, 2011などを参照。

(C)青山弘之 All rights reserved.

バーニヤース市に治安部隊と武装集団が展開、仏外務省はアサド大統領を制裁リストに加える意思を明言(2011年5月3日)

反体制勢力の動き

DamasPost(5月3日付)は、ダルアー県でのデモ弾圧に抗議して議員辞職を発表していたナースィル・ハリーリー人民議会議員が辞意を取り下げたと報じた。

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シリア人権国民機構は「過去2日間、シリアの各都市では、政権による狂気にも似た弾圧が行われ、座り込みが発生した都市・村で、抗議行動・デモを行うことのできるすべての人が逮捕されている。また政権は改革を主唱していることで知られる作家、有識者、活動家を恣意的に逮捕するに至っており、逮捕者リストは過去2日だけで1,000人を超えている」と述べた。

同機構のアンマール・カルビー代表はAFP(5月3日付)に対して、この逮捕によってシリアは「巨大な刑務所」と化したと述べ、危機感を表明した。

シリア政府の動き

Damas Post(5月3日付)によると、アサド大統領は、ダマスカスの経済会代表約30人と会談し、シリア経済の現状などについて意見を交わした。

使節団は、ラーティブ・シャッラーフ・ダマスカス商業会議所代表、アブドゥッラフマーン・アッタール氏らからなっていた。

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SANA(5月3日付)によると、進歩国民戦線中央指導部が会合を開き、国内情勢への対応について協議した。

同通信によると、中央指導部は「過激なテロ集団の試みが、国民統合、アラブ民族の利益を擁護するための政治的姿勢や方法を狙った大規模な陰謀の一部をなしている」ことを確認し、「陰謀を根絶するべくとられている一連の措置は、広範かつ包括的改革プロセスを目的とした包括的運動の一部をなし、それによって、シリアは中東地域と世界において、有効かつ影響力のある政策を継続することができる」と強調したという。

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AFP(5月3日付)は、ギリシャ正教のリヤース・ディービー司祭が約250人の信者を前に、「我々の大統領、政府、人民をあらゆる危機からお守りくださるよう、主に呼びかけよう。我々が一つの心、一つの魂であり続けるよう呼びかけよう」と述べ、アサド政権への支持を表明した。

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シリア・アラブ・テレビ(5月3日付)は、ダルアー市での殺戮・破壊行為を行ったとするヤースィル・アブドゥー・ナーブルスィーを名のる武装集団メンバーの証言番組を放映した。

国内の暴力

タルトゥース県バーニヤース市の複数の目撃者が明らかにしたところによると、シリア治安部隊と武装集団が、市内中心部の各地区に展開した。

al-Hayat, May 4, 2011
al-Hayat, May 4, 2011

シリアで抗議行動を行う指導者の一人によると、軍が市の北側の入り口を封鎖する一方、南側の入り口を警備、また同市を見下ろす丘陵地帯の村々では体制支持者たちが武装しているという。

また活動家のアナス・シャグリー氏によると、治安部隊が民間人の衣服を着て、市場がある街道に展開し、身分証明書に記載された姓を見て、人々を逮捕しているという。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(5月3日付)によると、アレッポ大学の大学寮(マディーナ・ジャーミイーヤ)で学生ら1,000人以上がデモを行い、ダルアー市の包囲解除を求めたが、治安部隊が突入し、数十人を逮捕、強制排除した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月3日付)によると、カーミシュリー市とアームーダー市で活動家ら1,000人以上が集まり、ろうそくを携え、各地のデモ犠牲者を追悼した。

治安部隊はデモに警告を発し、監視を続けたが、介入・強制排除は行わなかった。

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ハマー県では、SANA(5月3日付)によると、サラミーヤ市郊外のアスラヤーで、「武装テロ集団」が住民や治安要員に無差別発砲し、市民3人、治安要員3人が負傷した。

内務省高官によると、これを受け、軍・治安部隊が「武装テロ集団」と交戦、「武装テロ集団」のメンバー1人を殺害、車から大量の武器・弾薬を押収した。

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ダルアー県では、SANA(5月3日付)が、軍消息筋の話として、ダルアー市で摘発作戦を続け、多数の「武装テロ集団」メンバーを逮捕した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月3日付)によると、ダルアー市での「武装テロ集団」摘発の任務中に殉死しした警官の葬儀がヒーシュ村で行われた。

諸外国の動き

フランスのアラン・ジュペ外務大臣は「真の民主主義を確立するべく自らを表現しようとする国民に発砲する政府は正統性を失う」とアサド政権を厳しく非難した

ジュペ外務大臣はまた、アサド大統領を制裁リストに加える意思があると明言する一方、「シリア国民への戦車、重火器などといった暴力の過度の使用は、(リビアのムアンマル・)カッザーフィーに対して行ったのと同様な判断を我々にさせることになろう」と述べた。

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ドイツの外務副大臣は「行動する時が来た」と述べ、「シリア政府が続ける…行為を放っておけない。EUにはシリアの体制に対する制裁を実施し、力で圧力をかける以外選択肢はない」と発言した。

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EU27カ国の大使は、武器禁輸措置に加えて、弾圧に関与しているシリア政府高官の資産凍結、渡航ビザ発給停止などからなる制裁内容を確定するよう専門家に委託した。

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赤十字国際委員会は、シリア当局に対し、ダルアー市の弾圧による負傷者の治療のため、同地に入ることを認めるよう求めた。

AFP(5月3日付)が報じた。

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UNDPのハーリド・ミスリー顧問はSANA(5月3日付)に対して、シリアへの開発援助停止に関する報道を否定した。

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シリア・ニュース(5月4日付)は、ロバート・フォード在シリア米大使が「SNSでのデモの映像の一部にはねつ造がある」としたうえで、米国がシリア政府に対して、ジャーナリストの自由な取材を受け入れるよう求めた、と報じた。

AFP, May 3, 2011、Akhbar a-Sharq, May 3, 2011、DamasPost, May 3, 2011、al-Hayat, May 4, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 3, 2011、Reuters, May 3, 2011、SANA, May 3, 2011、Syria News, May 4, 2013などを参照。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がダイル・ザウル県の部族長らと面会、ダルアー県では「武装テロ集団追跡の任務」が継続(2011年5月2日)

反体制勢力の動き

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フェイスブックなどで、反体制活動家らが「包囲解除週間」と銘打って、ダルアー市、ラスタン市、タルビーサ市、ドゥーマー市、ムウダミーヤト・シャーム市、バーニヤース市、ジャブラ市との連帯を訴えるデモを毎日正午に各地で行うよう呼びかけた。

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人権団体「インサーン」のウィサーム・タリーフは、「シリアで前例のない抗議行動の波が発生した3月15日以降、2,130人が逮捕されたが、この数は5,000人を超えるものと思われる」と述べるとともに、弾圧などによりこれまで607人が死亡(うち451人がダルアー県で死亡)したと発表した。

『ハヤート』(5月3日付)が報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領は首都ダマスカスでダイル・ザウル県の部族長35人と会談し、国内情勢についての意見聴取を行った。

会談に参加した部族長の一人、ハリール・アッブード・ジュドアーンは『ハヤート』(5月3日付)に対し、参加者が「アサド大統領に対して改めて宣誓し、改革進行と祖国を支持する」との意思を伝えたと述べた。また、福祉、農業、水利、開発などに関する住民の要求を伝え、これらに応えるとの回答を大統領から得たと付言した。

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シリア大統領府は声明を出し、アサド大統領がUAEのシャイフ・アブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣と「アラブ地域、とりわけ湾岸諸国による危機打開のイニシアチブが見られるイエメンの情勢」について検討したと発表した。

声明によると、ワリード・ムアッリム外務大臣兼在外居住者担当大臣が同席したこの会談ではまた、「シリアが現状を克服するためにとっている措置、改革の行程の十分な強化」なども取り上げられた。

『ナハール』(5月13日付)は後日、湾岸諸国の信頼できる政治家からの情報として、UAE外務大臣がアサド大統領に対して、シリアの安定を支持するとしつつ、デモへの厳しい弾圧の継続を容認しないとの意思を伝えたと報じた。

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SANA(5月2日付)は、軍消息筋の話として、ダルアー市で軍部隊が「武装テロ集団」の追跡を続け、1日までに10人のメンバーを殺害、499人を逮捕したと報じた。

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シリア・アラブ・テレビ(5月2日付)は、ダルアー市での殺戮・破壊行為を行ったとするイブラーヒーム・ナーイフ・ムサーラマを名のる武装集団メンバーの証言番組を放映した。

国内の暴力

1日の内務省声明を受け、反体制サイト(フェイスブックのページ)「シリア革命2011」、シリア人権監視団などによると、治安部隊が、ダマスカス県、ダルアー市、カーミシュリー市(ハサカ県)、ドゥーマー市(ダマスカス郊外県)、カフルナブル市(イドリブ県)、サラーキブ市(イドリブ県)、ラタキア市、ヒムス市、ラッカ市で反体制活動家の逮捕を続けた。

うちカフルナブル市では26人が逮捕されたという。

またシリア人権委員会は「ヒムスの軍事情報局はナーディル・フサーミー弁護士を逮捕し、同局へと連行した」、「著名な人権活動家でシリア人権協会メンバーのアブドゥッラー・ハリール弁護士も…ジャズィーラ・チャンネルでコメントしたことを受けて逮捕された」と発表した。

さらにシリア人権監視団は、サラーキブ市の治安機関が、活動家など28人を逮捕、そのなかに身柄拘束中の反体制活動家マフムード・バーリーシュ氏の2人の子息、アイハム氏とシャーディー氏が含まれていると発表した。

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ダマスカス県では、『ハヤート』(5月3日付)などによると、女性約150人が包囲中のダルアー市への支持を訴えてデモ集会を行ったが、治安部隊によって強制排除された。

またクッルナー・シュラカー(5月3日付)によると、カーブーン区で未明(朝1時から6時ごろにかけて)、1日の抗議デモに参加した数十人を逮捕した。また8日の抗議デモに備え、ダマスカス県内の複数カ所で同様の摘発活動を行った。

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ダルアー県では、SANA(5月2日付)が軍消息筋の話として伝えたところによると、ダルアー市の軍・治安機関の複数の部隊は「武装テロ集団追跡の任務」を継続し、「同集団の多くのメンバーを逮捕…、市内の複数カ所に隠されていた大量の武器、弾薬を発見・押収した」。

またAFP(5月2日付)は、ダルアー市で4月25日、ヨルダン人のアブドゥッラティーフ・ワシャーヒー氏が狙撃兵に撃たれ、死亡したと弟のアーティフ氏が証言したと報じた。

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SANA(5月2日付)は、ダルアー県で「過激テロ集団」摘発の任務中に死亡した軍・治安部隊兵士7員の葬儀デモが各地で執り行われたと報じた。

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クッルナー・シュラカー(5月2日付)は、ダルアー市での弾圧鎮圧にあたっていたハサカ県カルバーウィー村出身の兵士アフマド・ファナール・ムスタファー氏(20歳、クルド人)の葬儀への参列を遺族が拒否、ムスタファー氏がデモ弾圧の命令拒否を理由に殺害されたと疑っていると報じた。

レバノンの動き

『ハヤート』(5月3日付)によると、反体制デモ支持者がベイルートのシリア大使館周辺で抗議デモを行い、アサド政権による弾圧を非難した。

また国連ビル周辺ではシリアの体制転換を支持・要求するデモが行われた。

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自由国民潮流代表のミシェル・アウン元国軍司令官は、シリアでの抗議デモに関して、改革を求めるという局面と政権打倒を目指す局面の二つの局面からなっているとの見方を示し、前者はアサド大統領が当初から認めて、対応しようとしている一方、後者は改革に沿ったものでなく、外国の要因によって規定されていると指摘した。

諸外国の動き

フランスのアラン・ジュペ外務大臣はラジオのインタビューで、シリア国民の抗議行動に対して「治安対策による問題解決」に固執すべきでないとアサド政権を非難、デモ参加者への抑圧を続ければ「体制崩壊するだろう」と述べた。

「今日、自由と民主主義への強い要望があり、それは考慮されねばならない。デモ参加者に対する実弾発砲によってこの要望を弾圧することは、いかなる国であれ受け入れられない」と強調、そのうえでEUがダマスカスへの制裁を行おうとしていることを改めて明らかにした。

『ハヤート』(5月3日付)が報じた。

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フランス外務省は声明を出し、アサド政権の反体制デモ弾圧によって「数十人の死者をもたらした」を非難、「ダマスカスの当局がシリアのデモ参加者に行うこの弾圧は週末毎に激化している」と非難した。

また「フランスはまたシリア当局が行う一連の逮捕、とりわけハーズィム・ナハール医師、ハサン・アブドゥルアズィーム弁護士の逮捕を強く非難する」と付言、シリア当局に「現下の危機を脱するためのすべての勢力による政治的対話を開始」するようを呼びかけた。

『ハヤート』(5月3日付)が報じた。

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トルコのアブドゥッラ・ギュル大統領は、シリア政府と常に連絡を取り合っているとしたうえで、流血ではなく、改革・変革プロセスを通じて事態が収拾することを望むと述べた。アフバール・シャルク(5月2日付)が報じた。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、シリア情勢に関して、シリア分割を望まないとしつつ、アサド政権に弾圧を求め、「シリアで1982年のハマーで起きたような虐殺が起きてはならない」と警鐘を鳴らした。アフバール・シャルク(5月2日付)が報じた。

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ジャズィーラ・チャンネルは声明を出し、女性特派員のドゥールースィー・バールファーズ氏が4月29日に、取材のためにカタールからシリアに空路で向かい、ダマスカス空港到着直後から行方が分からなくなっていると発表し、シリア当局に捜索を要請した。

AFP, May 2, 2011、Akbar al-Sharq, May 2, 2011、al-Hayat, May 3, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 3, 2011、al-Nahar, May 13, 2011、Naharnet, May 2, 2011、Reuters, May 2, 2011、SANA, May 2, 2011などを参照。

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