デミストゥラ氏の後任として、スウェーデンの外交官ペデルセン氏がシリア問題担当国連特別代表に就任(2018年10月31日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、スタファン・デミストゥラ氏の後任として、ゲイル・ペデルセン氏をシリア問題担当国連特別代表に任命すると発表した。

ペデルセン氏はノルウェーの外交官で、2012~2017年まで国連ノルウェー代表大使、2017年まで在中国ノルウェー大使などを歴任した。

al-Durar al-Shamiya, November 4, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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サウジ国内で「アサドのほかに神なし」と落書きしたシリア人が当局に逮捕される(2018年10月31日)

サウジアラビアのインターネット日刊紙『サブク』(10月31日付)は、首都リヤドの警察当局が、アル・カルジ県の政府関連施設(軍需工場)の壁に、アサド大統領を支持する落書きをしたサウジ在住のシリア人1人を逮捕したと伝えた。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月31日付)によると、インターネットでは「バッシャール・アサドの他に神なし」と落書きされた軍需工場の壁を撮影したビデオが拡散されていた。

落書きをしたのは、アラウィー派のシリア政府支持者だという。

https://www.youtube.com/watch?v=1lj778b5joE

Youtube, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、Sabq, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「アサドの退陣自体は条件とはしない」(2018年10月31日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は、ベルギーのブリュッセルでの記者会見で、「シリアにおける我々の条件は、同国での不可逆的な政治プロセス、ダーイシュ(イスラーム国)の持続的敗北、イランが主導するすべての勢力のシリアからの退去に体現されている…。アサドの退陣自体は条件とはしない」と述べた。
CNN(10月31日付)が伝えた。

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、CNN, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県カフルハムラ村での拠点設置をめぐって戦闘状態にあったシャーム解放機構と国民解放戦線が和解(2018年10月31日)

アレッポ県カフルハムラ村での拠点設置をめぐって戦闘状態にあったシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構と、シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動などが主導する国民解放戦線は、9項目からなる停戦に合意した。

クッルナー・シュラカー(10月31日付)によると、停戦合意は、戦闘停止、シャーム解放機構幹部2人(アクラム・ハッターブ氏、アブー・トゥラーブ氏)殺害を調査する委員会の設置、容疑者の引き渡し、タカード村の中立化、シャーム解放機構によるタカード洞窟の支配維持、シャイフ・フドル村からの国民解放戦線の撤退とシャーム解放機構への再支配、国民解放委員会によるカフルハムラ村の支配維持などを骨子とする。

al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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シリア政府はトルコの侵攻に乗じて、カーミシュリー市、ハサカ市での支配回復を画策か(2018年10月31日)

バスニュース(10月31日付)は、複数のクルド筋の話として、シリア政府が、トルコ軍によるユーフラテス川以東地域への侵攻に乗じて、ハサカ県カーミシュリー市とハサカ市での支配を回復・拡大を狙い、過去2週間にわたて、カーミシュリー空港に重火器を増派し、部隊を展開させている、と伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、Basnews, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はトルコの侵攻に対応するとして、ダイル・ザウル県南東部でのダーイシュ掃討作戦を中止(2018年10月31日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、トルコ軍によるアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市一帯およびラッカ県タッル・アブヤド市一帯への砲撃激化を受けて、ダイル・ザウル県南東部でダーイシュ(イスラーム国)掃討のために続行していた「テロ駆逐の戦い」を中止すると発表した。

シリア民主軍は、9月に作戦を開始し、米主導の有志連合の航空支援を受けて上バーグーズ村、スーサ町の一部を制圧したが、先週ダーイシュの反撃に遭い、これらの制圧地を喪失していた。

また、有志連合の爆撃により、多くの民間人が巻き添えとなって死亡していた。

al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍がロジャヴァ支配下のユーフラテス川以東地域(アイン・アラブ市、タッル・アブヤド市一帯)を激しく砲撃(2018年10月31日)

アレッポ県では、ANHA(10月30日付)によると、シャンウルファ県の国境地帯に展開しているトルコ軍砲兵部隊がアイン・アラブ(コバネ)市西方の国境地帯に位置するアーシマ村、クール村、サリーム村、同市東方のサリーブ村を砲撃・銃撃した。

https://youtu.be/7REBX9-SGQo

 

ANHA, October 31, 2018

クッルナー・シュラカー(10月31日付)によると、砲撃は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)の拠点を狙ったもので、『イェニ・シャファク』(10月31日付)によると、YPG戦闘員4人が死亡、6人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(10月30日付)によると、トルコ軍が前日に引き続き、タッル・アブヤド市西方の国境地帯を砲撃した。

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018、Yeni Safak, October 31, 2018などをもとに作成。

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ダルアー市避難民キャンプで住民帰還の準備が整う(2018年10月31日)

ダルアー県では、SANA(10月31日付)によると、ダルアー市難民キャンプ地区で瓦礫などの撤去作業が完了し、住民帰還の準備が完了した。

SANA, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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クナイトラ県でイスラエルの地方選挙実施に抗議するゼネスト(2018年10月31日)

クナイトラ県では、SANA(10月31日付)によると、マジュダル・シャムス村、アイン・カニーヤ村、マスアダ村で、占領下ゴラン高原でのイスラエルによる地方選挙実施に抗議するためのゼネストが行われた。

SANA, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー市北部に侵攻しようとした反体制武装集団を撃退(2018年10月31日)

ハマー県では、SANA(10月31日付)によると、シリア軍がアトシャーン村方面からハマー市北部一帯に侵攻しようとした反体制武装集団を撃退した。

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領は科学平和評議会執行委員会会合出席者と会談(2018年10月31日)

アサド大統領は、首都ダマスカスでの科学平和評議会執行委員会会合(10月27~29日)に出席するために、シリアを訪れている世界平和評議会(Wolrd Peace Council)と民主青年世界連合の40カ国の代表と会談した。

SANA(10月31日付)が伝えた。

SANA, October 31, 2018

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省報道官「トルコ政府は非武装地帯設置にかかる合意が規定するすべての責任や制約を実行していないが、具体的な取り組みを行っている」(2018年10月31日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、シリア情勢に関する声明を出し、そのなかで「トルコ政府はイドリブ県での非武装地帯設置にかかる合意が規定するすべての責任や制約を実行していないが、この点に関して具体的な取り組みを行っている」と評価した。

また、同地での緊張緩和地帯での停戦監視に関しては、ロシアが10カ所、トルコが12カ所、イランが7カ所の監視所を設置し、活動を行っていることを改めて明らかにした。

一方、複数の住民から、ホワイト・ヘルメットが住民に対して、食糧提供と引き替えに、化学兵器攻撃の捏造ビデオに出演するよう提案しているとの通報があったと指摘、アレッポ県アアザーズ市、マーリア市、ジューバーン・ベク村でこうした試みが行われていることを明らかにした。

このほか、米主導の有志連合の軍事行動に関して、ダイル・ザウル県南東部でのダーイシュ(イスラーム国)に対する爆撃で、少なくとも住民120人が巻き添えとなって死亡したと述べた。
RT(10月31日付)が伝えた。

AFP, October 31, 2018、ANHA, October 31, 2018、AP, October 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 31, 2018、al-Hayat, November 1, 2018、Reuters, October 31, 2018、RT, October 30, 2018、SANA, October 31, 2018、UPI, October 31, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから102人、ヨルダンから353人の難民が帰国、避難民231人が帰宅(2018年10月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月31日付)を公開し、10月30日に難民455人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは102人(うち女性30人、子供52人)、ヨルダンから帰国したのは353人(うち女性106人、子供180人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は26,019人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者21,236人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者4,783人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 255,299人(うち女性76,594人、子供130,160人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,529人(うち女性1,991,859人、子供3,319,765人)。

一方、国内避難民231人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは32人(うち女性14人、子供8人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは199人(うち女性60人、子供109人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は162,826人(うち女性49,379人、子供82,150人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,245,188人(うち女性374,377人、子供634,533人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 31, 2018をもとに作成。

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ドイツ国内で暮らすシリア、イラク、アフガニスタン難民の半数以上が重度のPTSDに苦しむ(2018年10月30日)

ドイツの日刊紙『ターゲスシュピーゲル』(10月30日付)は、の約半数が重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいるとの調査結果を明らかにした。

同紙によると、ドイツにやって来た難民約150万人のうちの約50%にあたる60万人以上が、何度もPTSDを煩っているという。

調査結果によると、主な原因は戦火のなかでの生活を余儀なくされたことで、PTSDに苦しむ難民の約40%は、拉致されたり、親戚を殺されたりするなど、武装集団から直接攻撃を受けたことがあるという。

また、20%が拷問を受け、6%が強姦の被害に合ったという。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、Der Tagesspiegel, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団はユーフラテス川東岸地域でYPGに対する軍事作戦の準備を完了(2018年10月30日)

トルコ日刊紙の『ハベルテュルク』(10月30日付)は、トルコの支援を受ける反体制武装集団(自由シリア軍)が、トルコ軍の支援を受けてユーフラテス川東岸で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に対する軍事作戦の準備を完了したと伝えた。

アレッポ県ジャラーブルス市一帯で活動する反体制武装集団の複数の司令官によると、「作戦の狙いはマンビジュ市(アレッポ県)、タッル・アブヤド市(ラッカ県)、アイン・アラブ(コバネ)市(アレッポ県)の制圧にある」という。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、Haberturk, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「トルコはイドリブ県のテロ過激組織が非武装地帯設置合意に違反したら、誰よりも先に介入する」(2018年10月30日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、イスタンブールでのイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と、アゼルバイジャンのエルマル・メメディヤロフ外務大臣との会談後の記者会見で、「トルコはイドリブ県のテロ過激組織がソチでの合意(非武装地帯設置合意)に違反するような行為をした場合、誰よりも先に介入することになろう」と述べた。
アナトリア通信(10月30日付)が伝えた。

AFP, October 30, 2018、Anadolu Ajansı, October 30 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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国民解放戦線とシャーム解放機構の(元)幹部は両者の和解と組織の統合を呼びかける(2018年10月30日)

国民解放戦線のハサン・スーファーン前総司令官はテレグラムのアカウント(https://telegram.me/hasansofan2018)を通じて、アレッポ県カフルハムラ村でのシャーム解放機構と戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)の対立を解消するため、「問題解決のカギは国民解放戦線がシャーム解放機構と本質的な問題をめぐって理解し合うことになる。そのなかでもっとも重要なことは、統合的な運営システムを構築することで、そうしなければ、人民の苦しみは増すだけで…革命もその存在を終えてしまう」と綴った。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

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またシャーム解放機構の幹部の1人で説教師のアブドゥッラッザーク・マフディー氏もテレグラムのアカウント(https://telegram.me/aralmahdi)で両者に戦闘停止を呼びかけた。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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トルコの庇護を受ける国民解放戦線はシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構との対決姿勢を鮮明に(2018年10月30日)

国民解放戦線は声明を出し、28日にアレッポ県カフルハムラ村でのシャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動(いずれも国民解放戦線所属組織)とシャーム解放機構の衝突に関して、「メンバーを防衛し、拠点を奪還する権利」があると主張、シャーム解放機構との対決姿勢を鮮明にした。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュは、ダイル・ザウル県南東部でYPG主体のシリア民主軍戦闘員多数を処刑、アアマーク通信を通じて映像・画像を公開(2018年10月30日)

ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月30日付)は、ダイル・ザウル県南東部スーサ町一帯および上バーグーズ村一帯での戦闘でダーイシュによって捕らえられ、処刑され、焼かれる西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員の遺体のビデオ映像や写真を公開した。

ダーイシュはこの戦闘で、スーサ町、上バーグーズ村、ムーザーン村、マラーシダ村を奪還している。

al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018
al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はタッル・アブヤド市(ラッカ県)に発砲し、YPG戦闘員1人を殺害(2018年10月30日)

ラッカ県では、ANHA(10月30日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市入口で車に向かって発砲し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)の戦闘員1人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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YPGはトルコ占領下のアフリーン郡(アレッポ県)で部自由人連合を攻撃し、3人を殺害(2018年10月30日)

アレッポ県では、ANHA(10月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)が、トルコ実質占領下のアフリーン郡ラージュー町近郊のクーリヤー村で、オリーブの実を強奪した東部自由人連合を攻撃し、3人を殺害した。

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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クナイトラ県と占領下のゴラン高原で、イスラエルによる地方選挙実施に抗議するデモが発生、イスラエル当局は占領地のデモを強制排除、シリア政府はデモへの支持を表明(2018年10月30日)

クナイトラ県では、SANA(10月30日付)によると、クナイトラ市イルム交差点で、占領下ゴラン高原でイスラエルが実施しようとしている地方選挙に反対するデモが行われ、数百人が参加した。

デモ参加者はクナイトラ県内外各地から集まり、シリア国旗や、ゴラン高原復帰を主唱するプラカードや横断幕を掲げて、タフリール広場に向かってデモ行進を行った。

SANA, October 30, 2018

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一方、占領下ゴラン高原の停戦ライン上に位置するマジュダル・シャムス村でも、住民が地方選挙実施に反対するデモを行ったが、イスラエル治安当局はゴム弾や催涙ガスを使用し、強制排除した。

SANA, October 30, 2018

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事態を受け、シリアの外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長宛に書簡を提出、イスラエル占領下での「違法」な地方選挙に抵抗する住民への指示を表明、安保理にこうした行為を非難し、停止させるための緊急措置を講じるよう求めた。

AFP, October 30, 2018、ANHA, October 30, 2018、AP, October 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 30, 2018、al-Hayat, October 31, 2018、Reuters, October 30, 2018、SANA, October 30, 2018、UPI, October 30, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから132人、ヨルダンから348人の難民が帰国、避難民215人が帰宅(2018年10月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月30日付)を公開し、10月29日に難民480人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは132人(うち女性40人、子供67人)、ヨルダンから帰国したのは348人(うち女性104人、子供177人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は25,564人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者21,134人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者4,430人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 254,844人(うち女性76,458人、子供129,928人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,529人(うち女性1,991,859人、子供3,319,765人)。

一方、国内避難民215人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは29人(うち女性12人、子供10人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは186人(うち女性43人、子供119人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は162,595人(うち女性49,305人、子供82,033人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,244,957人(うち女性374,303人、子供634,416人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県1件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 30, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は10月21日~10月27日までの7日間でシリア領内で184回の爆撃を実施(2018年10月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、10月21日~10月27日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

10月21日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し13回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は13回で、ブーカマール市近郊およびハジーン市近郊に対して実施された。

10月22日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し33回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は33回で、ブーカマール市近郊およびハジーン市近郊に対して実施された。

10月23日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し30回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は30回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

10月24日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し27回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は27回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

10月25日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し25回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は24回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

10月26日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し33回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は33回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

10月27日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し27回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は24回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

CENTCOM, October 30, 2018をもとに作成。

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アレッポ県で、国民解放戦線を主導するヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム自由人イスラーム運動がシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構幹部2人を殺害(2018年10月29日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の幹部2人が、カフルハムラ村で国民解放戦線を主導するヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム自由人イスラーム運動によって殺害された。

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(10月29日付)によると、ヌールッディーン・ザンキー運動の傘下にある「アブー・ズィヤーブ一味」が、シャーム自由人イスラーム運動のメンバーとともに、シャーム解放機構北部地区法学者のアブー・トゥラーブ氏と、同地区副長で説教師のアブー・アクラム氏を撃って殺害したという。

イバー・ネットによると、ヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム自由人イスラーム運動はまた、カフルハムラ村に進入し、拠点を設置、抵抗する住民に砲撃を加えたという。

住民からの苦情を受け、シャーム解放機構が事態収拾に乗り出し、アブー・トゥラーブ氏とアブー・アクラム氏が、両組織の拠点撤去を求めるための交渉に臨んだが、乗っていた車がシャーム自由人イスラーム運動の拠点から発砲を受けて、2人とも死亡、また同行した戦闘員や住民多数が負傷したという。

しかし、シャーム自由人イスラーム運動の広報部門であるナダー・スーリーヤ(10月29日付)は、これを否定、カフルハムラ村にある国民解放戦線の拠点の近くに拠点を設置し、挑発したことが、事件の発端となったと発表した。

ナダー・スーリヤーによると、事態を受けて、開かれた両者の会合で、対立を解消することが合意されたが、その直後にシャーム解放機構がカフルハムラ村内で発砲し、強引に拠点を設置しようとし、国民解放戦線の戦闘員に負傷者が出たため、応戦し、2人を殺害したという。

ヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム自由人イスラーム運動は、シリア国民戦線として糾合し、関係を深めてきた。

al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Nada’ Suriya, October 29, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動とイッザ軍の総司令官がハマー県北部で会談、シリア軍は殺害を試みるが失敗(2018年10月29日)

国民解放戦線を主導するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のジャービル・アリー・バーシャー総司令官が、ハマー県北部で活動を続けるイッザ軍の拠点複数カ所を視察し、イッザ軍のジャミール・サーリフ総司令官と会談した。

イッザ軍は、バラク・オバマ前米政権の支援を受けてきた「穏健な反体制派」の一つで、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党とともに、国民解放戦線と一線を画し、シリア軍と戦闘を続けてきた組織。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)によると、シリア軍は両組織の総司令官の会談を察知、アリー・バーシャー総司令官が乗っていた車を砲撃し、暗殺を試みたが、総司令官は車外におり、暗殺は失敗に終わったという。

Twitter, October 29, 2018
Twitter, October 29, 2018

 

https://twitter.com/jamelalsaleh0/status/1056914379059462147

 

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また、ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)によると、トルコ軍が監視所を設置している県北部のムーリク市一帯をシリア軍が砲撃した。

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の敗北を受けて、米主導の有志連合はダイル・ザウル県南東部に戦車などを派遣、イラク軍は国境一帯で軍備を増強(2018年10月29日)

ユーフラテス・ポスト(10月29日付)は、ダイル・ザウル県南東部で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を受けてスーサ町、上バーグーズ村を喪失したことを受けて、米主導の有志連合が、ウマル油田やタナク油田一帯に配備していた戦車や重火器を南東部に展開させる一方、ハジーン市一帯から砲兵大隊を撤退させたと伝えた。

また、これと並行して、イラク軍が、ダーイシュによる越境攻撃に備えるため、シリア国境一帯の軍備を増強した。

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、Euphrates Post, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン郡(アレッポ県)でYPGがトルコ軍兵士を殺害(2018年10月29日)

アレッポ県では、ANHA(10月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)がトルコの実質占領下にあるアフリーン郡ラージュー町でトルコ軍および反体制武装集団と交戦、トルコ軍兵士複数人を殺害した。

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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クナイトラ県で米国およびイスラエル製などの武器弾薬、車輌を押収(2018年10月29日)

クナイトラ県では、SANA(10月29日付)によると、関係当局が、住民や和解委員会と協力して、反体制武装集団が保有していた米国およびイスラエル製などの大量の武器弾薬、車輌を押収した。

SANA, October 29, 2018

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センター「ホワイト・ヘルメットのテロリストがイドリブ県からアレッポ県北部に塩素ガスやサリン・ガスを持ち込んだとの情報を得た」(2018年10月29日)

ラタキア県フマイミーム航空基地に設置されているロシア当事者和解調整センターのウラジーミル・サブチェンコ・センター長は、声明を出し、「テロリスト」がシリア軍に嫌疑をかけるため、住民に対して化学兵器攻撃を行おうとしているとの情報を、アレッポ県の住民から得たと発表した。

サブチェンコ・センター長によると、ホワイト・ヘルメットの「テロリスト」数十人が、イドリブ県ジスル・シュグール市から、塩素ガスやサリン・ガスが入った容器をもって、アレッポ県北部にある反体制派の拠点都市であるアアザーズ市、マーリア市、ラーイー村に到着したという。

ホワイト・ヘルメットの「テロリスト」はまた、地元住民でない市民が苦しむ映像を撮影していたという。

SANA(10月29日付)が伝えた。

AFP, October 29, 2018、ANHA, October 29, 2018、AP, October 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2018、al-Hayat, October 30, 2018、Reuters, October 29, 2018、SANA, October 29, 2018、UPI, October 29, 2018などをもとに作成。

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