トルコのアカル国防大臣「ロシアのプーチン大統領がイドリブ県の情勢について合意に達したことで、シリアでは新たな人道的な惨事は起きていない」(2019年1月1日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、スライマーン・シャーの棺が移設されているアレッポ県のアシマ村を視察、同地に駐留しているトルコ軍部隊に対して、「トルコ軍はダーイシュ(イスラーム国)との戦いに対して責任を負っている…。今後も効率的にこの任務に専念する」と述べた。

アカル国防大臣はまた、「レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのヴラジミール・プーチン大統領がイドリブ県の情勢について合意に達したことで、シリアでは新たな人道的な惨事は起きていない」と述べた。

一方、人民防衛隊(YPG)に関しては「トルコの安全保障や安定を脅かすテロの回廊がシリア北部に作られることを許さない…。我々は近隣諸国の領土統一を尊重する。シリアとイラクで我々が行っている軍事作戦は選択の余地があるものではなく、この地域で活動するテロ組織を根絶するためひ不可欠なのだ」と述べた。

『ハヤート』(1月2日付)などが伝えた。

al-Hayat, January 2, 2019

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領はシリア駐留米軍の撤退期間を4ヶ月に延長することに同意(2018年12月31日)

『ニューヨーク・タイムズ』(12月31日)は、複数の消息筋の話として、12月28日にシリア駐留芸文の撤退を発表したドナルド・トランプ米大統領が、撤退期間を4ヶ月に延長することに同意したと伝えた。

同紙によると、トランプ大統領は12月26日のイラクへの電撃訪問に、有志連合司令官を務めるポール・ラカメラ中佐と極秘会談し、駐留米軍の撤退について意見を交わし、当初即時撤退としていた考えを改めたという。

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、The New York Times, December 31, 2018、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

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エジプトとUAEの治安機関が北・東シリア自治局支配下のマンビジュ市で活動か?(2018年12月31日)

トルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(12月31日付)は、アレッポ県マンビジュ市内にエジプトの治安機関のチームが活動しており、アブドゥルファッターフ・スィースィー政権指導部と何度も連絡を重ねていると伝えた。

同紙はまた、UAEの治安機関のエジプトのチームに同行し、人民防衛隊(YPG)と連携して活動を行っていると付言した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018、Yeni Safak, December 31, 2018などをもとに作成。

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イラク軍戦闘機がシリア領内のダーイシュ拠点(ダイル・ザウル県スーサ町)を越境爆撃(2018年12月31日)

イラク軍合同司令部は声明を出し、イラク空軍のF-16戦闘機複数機が、シリア領内のダイル・ザウル県南東部のスーサ町一帯を爆撃したと発表した。

声明によると、爆撃によって、ダーイシュ(イスラーム国)が会合場所として使用していた2階建ての建物1棟を破壊したという。

爆撃時に、この建物では、ダーイシュの幹部約30人が会合を行っていたという。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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トルコのNGO組織IHHはイドリブ県内の避難民キャンプを救援するためのキャンペーンを開始(2018年12月31日)

トルコのNGO組織IHH(人道支援基金)は、寒波や豪雨の被害を受けたイドリブ県内の避難民キャンプを救援するためのキャンペーンを開始した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、キャンペーンはファーティフ協会との協力のもとに行われ、1,200人が参加、バーブ・ハワー国境通行所からイドリブ県内に入り、食糧物資、毛布、防寒具などを搬入した。

al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018
al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018
al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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クウェートのジャールッラー外務副大臣「ダマスカスの大使館業務は、アラブ連盟の決定なしには再開しない」(2018年12月31日)

クウェートのハーリド・ジャールッラー外務副大臣は、シリアの首都ダマスカスでの大使館再開に関して、ジャズィーラ・チェンネル(12月31日付)に対し、「ダマスカスの大使館業務は、アラブ連盟の決定なしには再開しない」と述べた。

AFP, December 31, 2018、Aljazeera.net, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるアレッポ県北部のスーラーン・アアザーズ待ちで国民軍治安部隊の検問所が攻撃を受ける(2018年12月31日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、トルコの実質占領下にある北部のスーラーン・アアザーズ町で、トルコの庇護を受ける国民軍の総合治安部隊と警察部隊(いわゆる「自由警察」の検問所が何者かの襲撃を受け、隊員3人が死亡、4人が負傷した。

al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018

また、バーブ市とラーイー村を結ぶ街道で、トルコの支援を受けるシャーム軍団のアブー・ハサン司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

アブー・ハサン氏は車外にいて無事だった。


一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団がサージュール川沿いのアラブ・ハサン村にあるマンビジュ軍事評議会の拠点を攻撃した。

ANHA(12月31日付)が伝えた。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、トルコ軍がユーフラテス川以東地域への侵攻作戦を準備するなか、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属する革命家軍のメンバー3人が離反し、マンビジュ市北のサージュール川沿いに位置するアラブ・ハサン村戦線の防衛にあたる国民軍に投降した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュとの戦闘の末ダイル・ザウル県南東部の2カ村を制圧(2018年12月31日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(12月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハジーン市南東に位置するカハーディー村、バクアーン村を攻撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が応戦した。

一方、ユーフラテス・ポスト(12月31日付)によると、シリア民主軍は、有志連合の航空支援を受けて、シャフア村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同村近郊のアブー・ハサン村、キシュマ村を制圧した。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、Euphrates Post, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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軍武装部隊総司令部は第103期予備役の召集を終了すると発表(2018年12月31日)

軍武装部隊総司令部は声明を出し、2010年11月21日に召集された第103期予備役、2010年9月21日に召集された予備役、および2010年5月22日以前に召集された予備役を2019年1月2日付で終了すると発表した。

総司令部はまた、2012年7月1日以前に予備役となった将兵の召集も行わないことを決定した旨発表した。

SANA(12月31日付)が伝えた。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍が非武装地帯設置合意以降初めてイドリブ県を爆撃、ロシア国防省発表によるとシリア各地で48件の停戦違反(2018年12月31日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を48件(イドリブ県11件、ラタキア県21件、ハマー県7件、アレッポ県9件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(イドリブ県3件、ハマー県5件、ラタキア県5件、アレッポ県2件)を確認した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、ロシア軍戦闘機が30日夜、ズアイニーヤ村、マルアンド村、バクサルヤー村を爆撃、子供1人が負傷した。

シリア軍も県南部のハーッス村近郊の避難民キャンプを砲撃し、子供1人が死亡、女性など複数が負傷した。

シリア軍はまた、フバイト村、カフルナブル市、カフルサジュナ村に対しても砲撃を行った。

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ハマー県では、SANA(12月31日付)によると、ラターミナ町一帯で活動を続ける反体制武装集団がムハルダ市を砲撃し、住民2人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、シリア軍ムーリク市を砲撃、市内のモスクが被弾し、住民1人が死亡した。

シリア軍はまた、ラターミナ町、カフルズィーター市、ズィヤーラ町、カルクール村、サルマーニーヤ村に対しても砲撃を行った。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2018、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから398人、ヨルダンから896人の難民が帰国、避難民446人が帰宅(2018年12月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月31日付)を公開し、12月30日に難民1,294人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは398人(うち女性120人、子供203人)、ヨルダンから帰国したのは896人(うち女性269人、子供457人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は83,472人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者36,692人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者46,780人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 312,752人(うち女性93,848人、子供159,403人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民446人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは19人(うち女性7人、子供10人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは163人(うち女性56人、子供71人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは256人(うち女性108人、子供73人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は186,234人(うち女性57,561人、子供91,383人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,268,596人(うち女性382,559人、子供643,766人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 31, 2018をもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のウスマーン報道官「シリア民主軍は国境を守るためシリア軍と連携を開始した」(2018年12月30日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のアムジャド・ウスマーン報道官は、トルコが準備しているシリア北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦に関して、スプートニク・ニュース(12月30日付)に対して、「シリア北部および北東部のシリア民主軍は、ユーフラテス川以東地域で「テロとの戦い」のために有志連合と連携し、ユーフラテス川以西地位kいではロシアと連携してきた…。シリア民主軍は今、シリア国境を守るためシリア軍と連携を開始した」と述べた。

AFP, December 30, 2018、ANHA, December 30, 2018、AP, December 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018、al-Hayat, December 30, 2018、Reuters, December 30, 2018、SANA, December 30, 2018、Sputnik News, December 30, 2018、UPI, December 30, 2018などをもとに作成。

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スプートニク・ニュースはYPG主体のシリア民主軍がマンビジュ市南東のティシュリーン・ダムをシリア政府に引き渡したと伝える、反体制派系サイトはこれを否定(2018年12月30日)

スプートニク・ニュース(12月30日付)は、北・東シリア自治局の武装部隊であるシリア民主軍が、マンビジュ市南東部のユーフラテス川にあるティシュリーン・ダムをシリア政府に引き渡したと伝えた。

同ニュースによると、ダム引き渡しはシリア民主軍とシリア政府との合意に基づくもので、シリア軍は29日晩にティシュリーン・ダムに入った。

なお、シリア民主軍を主導する人民防衛隊(YPG)は、28日にマンビジュ郡からの撤退を発表、シリア軍武装部隊総司令部も同地に展開したと発表していた。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤ(12月30日付)は、匿名消息筋の話として、同地にはシリア軍は展開していないと伝え、スプートニク・ニュースの報道を否定した。

al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018
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AFP, December 30, 2018、ANHA, December 30, 2018、AP, December 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018、al-Hayat, December 30, 2018、Reuters, December 30, 2018、SANA, December 30, 2018、Sputnik News, December 30, 2018、UPI, December 30, 2018などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団がシャーム軍団検問所を攻撃(2018年12月30日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、29日にムハンマディーヤ村でシャーム軍団の検問所を攻撃し3人を殺害、2人を負傷させたと発表した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団がサージュール川沿いのキラータ村にある見方の拠点を攻撃し、戦闘となった。

ANHA(12月30日付)が伝えた。

AFP, December 30, 2018、ANHA, December 30, 2018、AP, December 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018、al-Hayat, December 30, 2018、Reuters, December 30, 2018、SANA, December 30, 2018、UPI, December 30, 2018などをもとに作成。

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アレッポ市西部一帯で前日に引き続きシリア軍と国民解放戦線が交戦する一方、イドリブ県でシャーム解放機構と国民解放戦線が和解(2018年12月30日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月30日付)によると、トルコの庇護を受ける国民解放戦線が前日に引き続き、アレッポ市西部のラーシディーン地区一帯に進攻したシリア軍と交戦、これを撃退した。

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ハマー県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がズィヤーラ町でトルキスタン・イスラーム党の停戦違反を確認し、同組織の拠点を攻撃した。

シリア軍はまた、ジャイサート村、一帯、サフル丘一帯、ザカート村一帯、ムーリク市一帯でシャーム解放機構などの反体制武装集団の動きを察知し、これを攻撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月30日付)によると、タッルアーダ村でのシャーム解放機構メンバー殺害をめぐって対立していた同機構と国民解放戦線所属のヌールッディーン・ザンキー運動が、事件をアナス・アイルート師の裁定に委ねることなどを骨子とする和解合意を交わした。

al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018

AFP, December 30, 2018、ANHA, December 30, 2018、AP, December 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2018、al-Hayat, December 30, 2018、Reuters, December 30, 2018、SANA, December 30, 2018、UPI, December 30, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから457人、ヨルダンから693人の難民が帰国、避難民695人が帰宅(2018年12月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月30日付)を公開し、12月29日に難民1,150人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは457人(うち女性137人、子供233人)、ヨルダンから帰国したのは693人(うち女性208人、子供353人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は82,178人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者36,294人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者45,884人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 311,458人(うち女性93,459人、子供158,743人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民695人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは30人(うち女性12人、子供8人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは189人(うち女性64人、子供80人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは476人(うち女性160人、子供157人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は185,788人(うち女性57,390人、子供91,229人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,268,150人(うち女性382,388人、子供643,612人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県3件、ラタキア県10件、ハマー県10件、アレッポ県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも14件の停戦違反(アレッポ県1件、ハマー県5件、ラタキア県3件、イドリブ県5件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 30, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア空爆で「意図せず死亡したとされる民間人」は2018年11月末の段階で1,139人(2018年12月30日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2014年8月から2018年11月までにシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる15件の新たな報告を受け、すでに報告されている194件と併せて調査を行い、25件の調査を完了した。

調査を完了した25件のうち3件で意図せずに民間人15人が死亡したことが確認された。

184件については調査が継続される。

なお、2014年8月から2018年11月までに有志連合が実施した空爆31,406回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,139人となった。

CENTCOM, December 30, 2018をもとに作成。

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シリア駐留米軍はハサカ県マーリキーヤ市の倉庫を撤去、イラクに施設を移動(2018年12月29日)

アナトリア通信(12月29日付)は、複数の地元消息筋の話として、ドナルド・トランプ米政権によるシリア駐留米軍の撤退決定を受けて、米軍が28日にハサカ県マーリキーヤ市の倉庫を撤去したと伝えた。

同倉庫には、米軍兵士50人が進駐していた。

撤去された施設はイラクに移送されたという。

AFP, December 29, 2018、Anadolu Ajansı, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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トルコの庇護を受ける国民解放戦線はUAEとバーレーンがダマスカスの大使館を再開したことを「シリア革命への陰謀」と非難(2018年12月29日)

トルコの庇護を受ける国民解放戦線は声明を出し、UAEとバーレーンが相次いでダマスカスの大使館を再開したことを「シリア革命への陰謀」と非難した。

al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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シリアの資金洗浄テロ支援撲滅委員会はレバノンのハリーリー首相、ジュンブラート前議員、トルコのエルドアン大統領をテロ支援ブラックリストに記載(2018年12月29日)

レバノン日刊紙『アフバール』(12月29日付)は、シリアの資金洗浄テロ支援撲滅委員会が、国連安保理決議1267号および第1373号に基づき、「テロ支援ブラックリスト」を作成した、と伝えた。

同紙によると、このリストには、シリアを含む30カ国の個人、団体が記載されている。

リストに記載されている個人・団体を国別で見ると、もっとも多いのがシリア(58.5%)、次いでサウジラビア(10.8%)、レバノン(6.8%)、クウェート(5%)の順。

リストには、政治家、軍人、宗教関係者、ビジネスマン、大学教授、法律家なども含まれており、そのなかにはレバノンのサアド・ハリーリー首相、ワリード・ジュンブラート前議員、サミール・ジャアジャア・レバノン軍団代表、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、クウェートのシャーフィー・アジャミー法務大臣、アブドゥルアズィーズ・スバイイー大使などが含まれている。

al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018

AFP, December 29, 2018、al-Akhbar, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣とトルコのチャヴシュオール外務大臣は米軍撤退後のシリアでの軍事的連携で合意(2018年12月29日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワでトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談し、ドナルド・トランプ米政権によるシリア駐留米軍の撤退決定への対応などを協議した。

会談後、ラブロフ外務大臣は、米軍撤退後のシリア情勢について集中的に協議したことを明らかにしたうえで、「ロシア、トルコ両軍の代表は新たな状況下で現場でどのように連携するかに関して理解に達した」と述べた。

これに対して、トチャヴシュオール外務大臣も、ロシアとともに、シリア領内でテロ組織を根絶するとの意思を示すとともに、「アスタナ会議の保障国として、我々はシリアの国土統一と国家としての存在を守り、これを無に帰そうとするあらゆる試みに対抗する」と述べた。

アナトリア通信(12月29日付)、スプートニク・ニュース(12月29日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018

AFP, December 29, 2018、Anadolu Ajansı, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、Sputnik News, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はキシュマ村に突入(2018年12月29日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(12月29日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシャフア村一帯でダーイシュと交戦し、同村に近いキシュマ村に突入した。

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団はYPG主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の拠点を攻撃(2018年12月29日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団がサージュール川沿いのムフスィンリー村にあるマンビジュ軍事評議会の拠点を攻撃した。

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県、ハマー県でシャーム解放戦線や国民解放戦線と交戦(2018年12月29日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月29日付)によると、シャーム解放戦線と国民解放戦線が、アレッポ市西部のラーシディーン地区一帯、カフルハムラ村でシリア軍と交戦、これを撃退した。

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ハマー県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がザカート村一帯、ラターミナ町一帯、サルマーニーヤ村一帯、ラトミーン村、アブー・ライーダ村一帯、ムーリク市一帯でイッザ大隊(イッザ軍)、トルキスタン・イスラーム党、シャーム解放機構などの反体制武装集団と交戦した。

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領はイラク内閣国家安全保障担当顧問と会談(2018年12月29日)

アサド大統領は首都ダマスカスでシリアを訪問中のイラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問と会談し、アーディル・アブドゥルマフディー首相の親書を受け取った。

SANA(12月29日付)によると、親書は、両国関係の発展、「テロとの戦い」での連携などについてのアブドゥルマフディー首相のメッセージが記されていたという。

会談では、国際情勢、地域情勢の進捗などについて意見が交わされ、アサド大統領は、両国の良好な関係や、「テロとの戦い」での連携の重要性を強調、中東地域において治安と安定の回復において進展が見られるとの見方を示した。

SANA, December 29, 2018

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから389人、ヨルダンから1,172人の難民が帰国、避難民232人が帰宅(2018年12月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月29日付)を公開し、12月28日に難民1,561人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは389人(うち女性117人、子供199人)、ヨルダンから帰国したのは1,172人(うち女性352人、子供598人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は81,028人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者35,837人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者45,191人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 310,308人(うち女性93,114人、子供158,157人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民232人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは28人(うち女性9人、子供11人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは133人(うち女性41人、子供59人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは71人(うち女性24人、子供18人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は184,861人(うち女性57,080人、子供90,896人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,267,455人(うち女性382,152人、子供643,370人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を18件(イドリブ県5件、ラタキア県3件、ハマー県8件、アレッポ県7件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(ハマー県4件、ラタキア県3件、イドリブ県8件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 29, 2018をもとに作成。

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サウジアラビア人説教師でシャーム解放機構元幹部のムハイスィニー氏はシリアの反体制武装集団とイスラーム世界の商人にイドリブ県内にある避難民キャンプの支援を呼びかける(2018年12月28日)

サウジアラビア人説教師でシャーム解放機構元幹部のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏は、イドリブ県内にある避難民キャンプの視察中にドゥラル・シャーミーヤ(12月28日付)の取材に応じ、寒波や豪雨に見舞われている反体制派支配地域内の非難キャンプの惨状に関して、シリアの反体制武装集団の司令官とイスラーム世界の商人たちによる支援が不充分だと非難、支援を呼びかけた。

ムハイスィニー氏は「避難民同胞とのムハージリーンの連帯」キャンペーンの一環で同地を訪問していた。

AFP, December 29, 2018、ANHA, December 29, 2018、AP, December 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 29, 2018、SANA, December 29, 2018、UPI, December 29, 2018などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構は「密輸業者」の仲介でダルアー県のシリア政府支配地域に潜入するも、裏切られて殺害される(2018年12月28日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月28日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構のアブー・ジュライビーブ・トゥーバースィー司令官、幹部のアブー・タルハ・ムハンディス氏、サルマーン・トゥーニスィー氏(チュニジア人)が、潜入していた県東部のシリア政府支配地域で殺害された。

フッラース・ディーン機構は同地で、シリア政府関係者を狙った特殊作戦を行うため、「密輸業者」に金を支払い、潜入したが、彼らに裏切られ、殺害されたという。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍部隊がアレッポ県ジャラーブルス市に進軍、国民軍はマンビジュ市解放に向けた準備を完了(2018年12月28日)

ドゥラル・シャーミーヤ(12月28日付)は、複数の地元筋の話として、トルコ軍部隊がユーフラテス川河畔のカルカムシュ国境通行所(ガズィアンテップ県)を通過して、アレッポ県北東部のジャラーブルス市に進軍したと伝えた。

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トルコの支援を受けアレッポ県北部で活動を続ける国民軍は、トルコ軍とともに、マンビジュ市解放に向けた軍事行動を開始する準備を同市一帯地域で完了したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受けるムウタスィム旅団はシリア軍のマンビジュ郡展開を「演劇」と非難(2018年12月28日)

トルコの支援を受けるムウタスィム旅団のムスタファー・スィージャリー政治局長はツイッターのアカウント(https://twitter.com/MustafaSejari/)で、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して「マンビジュは依然としてテロ組織PKK(クルディスタン労働者党)によって掌握されており、撤退は行われていない…。(アサド)政権の旗の掲揚は「演劇」で、アフリーンなどで行われたこれまでの演劇と代わらない。シリア民主軍とアサドが出した声明は、米国とトルコの相互理解から目を反らし、新たな現実を押しつけようとするものだ」と主張した。

https://twitter.com/MustafaSejari/status/1078588739004313600?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1078588739004313600&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F129617

al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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