YPG主体のシリア民主軍報道官「ラッカ市制圧にはあと数ヶ月を要する」(2017年3月31日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の報道官を務めるルージュダー・フィラート女史は、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市孤立化を目的とする「ユーフラテスの怒り」作戦の進捗に関して、ラッカ市制圧にあと数ヶ月を要するだろうとの見込みを示した。

シリア民主軍は、ラッカ市への攻撃を4月中に実施するとの工程を示していたが、フィラート女史によると、ラッカ市西部のダーイシュの拠点都市タブカ市、タブカ・ダム(ユーフラテス・ダム)攻略が、ダーイシュによるダム破壊の脅迫や爆発物の撤去などにより困難を極めているため、ラッカ市に対する攻撃も順延となったという。

『ハヤート』(4月1日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュの拠点都市タブカ市完全包囲に向け攻勢を強める(2017年3月31日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米特殊部隊とともに、アサド湖北東端に位置する大スワイディーヤ村一帯からユーフラテス川を渡り、同川南岸に進攻し、タブカ市東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

シリア民主軍はタブカ市の包囲に向けて進軍を続けているという。

Kull-na Shuraka’, March 31, 2017

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ARA News(3月31日付)によると、米主導の有志連合航空機は、タブカ市にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員にシリア民主軍への投降を呼びかけた。

ARA News, March 31, 2017

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構と「穏健な反体制派」との戦闘の末ハマー県北部の5カ村を奪還(2017年3月31日)

ハマー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県北部のアブー・ウバイダ村、シャイルート村、ハジャーマ村、ズール・マサーリク村、タスリーバト・ウンム・ハッサーン村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

Kull-na Shuraka’, March 31, 2017

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ラタキア県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍が県北部のカッバーナ町、サルマーニーヤ村一帯上空で、爆弾を積んだシャーム解放機構など反体制武装集団の無人航空機2機を撃墜した。

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ヒムス県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍がアクラード・ダースィニーヤ村、カニーヤト・アースィー村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、難民キャンプ地区、アッバースィーヤ・パン製造所南部、ミスリー交差点北部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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シリア政府と反体制派の協議がないまま「ジュネーブ5会議」は閉幕(2017年3月31日)

スイスのジュネーブで開催されていたシリア政府と反体制派各派の和平協議「ジュネーブ5会議」(ジュネーブ4会議第2ラウンド)が閉幕した。

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シリア政府代表団のバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は記者会見を開き、シリア政府側がスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表に提示した文書に対して、反体制派各代表から何の対応も得ることなく、協議を終了したと発表した。

SANA, March 31, 2017

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一方、反体制派の代表団の一つ、最高交渉委員会の代表団を率いるナスル・ハリーリー氏は記者会見で、「アサドは戦争犯罪者で、和平の名のもと排除されるべき」としたうえで、シリア政府側が「テロとの戦い」以外の議題を協議することを拒否したと批判した。

また、最高交渉委員会の代表団に参加するファラフ・アタースィー氏は、ジュネーブで記者団に対して、「米国はロシアに圧力をかけるとともに、シリアの反体制派を、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、イランが支援するヒズブッラーやイラン・イスラーム革命防衛隊といった武装勢力に対する「テロとの戦い」を行ううえでのパートナーとみなすべきだ」と述べた。

アタースィー氏によると、最高交渉委員会代表団は30日にジュネーブでマイケル・ラトニー米国務省シリア問題担当特使と会談し、良い感触を得えていたが、その後31日に、トルコ訪問中のレックス・ティラーソン国務長官が行った発言(アサド大統領の処遇はシリア国民が決するだろう)や、ニッキー・ヘイリー米国連大使の発言(シリアにおける米国の最優先課題はもはやアサド大統領の退陣ではない)に関して「米政権からこのような矛盾したメッセージを耳にして遺憾だ」と非難した。

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シリア・クルド国民評議会(アブドゥルハキーム・バッシャール代表)は声明を出し、最高交渉委員会が、クルド人民の権利支援を、2016年9月にロンドンで発表された政治文書のなかに新たに盛り込むことに同意しなかったとして、同委員会への参加を中止すると発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月31日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月30日、ダイル・ザウル県各所を中心に10回の爆撃を実施(2017年3月31日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月30日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊(4回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、タブカ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュは3月15日の首都ダマスカスでの連続自爆テロへの関与を認める(2017年3月30日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、週間機関誌『ナバア』第74号で、3月15日に首都ダマスカスのナスル通りにある裁判所内とラブワ地区のレストランで発生した連続自爆テロに関して、自爆戦闘員2人が実行したことを明らかにし、犯行への関与を認めた。

自爆テロを実行したのは、アブー・ムーサー・ジャウラーニー、アブー・フィラース・シャーミーを名乗る2人だという。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県南東部の砂漠地帯で米CIAが支援する「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦司令室がダーイシュと戦闘を続ける(2017年3月30日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、県南東部の砂漠地帯で、「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)と戦闘を続けた。

『ハヤート』(3月31日付)によると、「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦司令室は、米CIAの支援プログラムの一環として、ヨルダン経由で欧米諸国からの軍事支援を受けているという。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県北西部でYPG主体のシリア民主軍とトルコ軍が後援するハワール・キリス作戦司令室が交戦(2017年3月30日)

アレッポ県では、ARA News(3月30日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室の拠点都市マーリア市と西クルディスタン移行期民政局支配下のタッル・リフアト市の間に位置するシャイフ・イーサー村一帯で、ハワール・キリス作戦司令室と人民防衛隊主体のシリア民主軍が交戦し、前者の戦闘員多数が死傷した。

戦闘は、マルアナーズ村、アイン・ダクナ村で発生、双方に負傷者が出た。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市郊外各所を爆撃し、民間人19人を殺害(2017年3月30日)

ラッカ県では、「ラッカは沈黙によって惨殺される」(3月30日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市郊外のマンスーラ市、ティシュリーン農場一帯、ラフヤート村を空爆し、民間人19人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市一帯、タブカ・ダム(ユーフラテス・ダム)一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、米主導の有志連合がシリア民主軍を航空支援し、空爆を実施した。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Raqqa-sl, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯、ヒムス県東部でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年3月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市ラサーファ地区、ハウィーカ地区、サルダ山一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

これに対して、ダーイシュはシリア政府支配下のダイル・ザウル市ハラービシュ地区、ユーフラテス大学一帯を砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市郊外の穀物サイロ地区からマザール山に至る回廊一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。


AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部でのシャーム解放機構、ウズベク人、トルキスタン人、コーカサス人らからなる反体制武装集団との戦闘で有毒ガスを使用(2017年3月30日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部のラターミナ町、ズーワール村を空爆した。

このうちズーワール村に対して行われた空爆は、同監視団およびSNN(3月30日付)などによると、Su-22が有毒ガスを装填した「樽爆弾」を投下し、20人が呼吸困難となり、病院に搬送されたという。

Kull-na Shuraka’, March 30, 2017

また、ムガイル村からブライディージュ村にいたる回廊地帯では、シリア軍とシャーム解放機構、ウズベク人、トルキスタン人、コーカサス人などからなる反体制武装集団が交戦を続け、シリア軍がアルザ村を制圧した。

一方、SANA(3月30日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県南部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦し、東アルザ村、西アルザ村、クサイイーヤ村、バルフサイン村、ヒルバト・ハジャーマ村、シーハ丘を制圧、同地の治安と安定を回復した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がガッサーニーヤ村およびその一帯を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市近郊のダーヒヤト・アサド町に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ地区郊外の農園地帯で、シリア軍がラフマーン軍団などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団とダルアー市バハール地区、アッバースィーヤ・パン製造所南部一帯で交戦した。

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スワイダー県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がバルガシャ村・シヤーハート村間一帯(ラジャート高原)でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(3月30日付)によると、シリア軍がダイル・フール村・ラスタン市間一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、SNN, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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SANAはシリア軍がダーイシュから奪還したダイル・ハーフィル市の写真を公開(2017年3月30日)

SANA(3月30日付)は、29日にシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、治安と安定を回復したと宣言したアレッポ市南東部のダイル・ハーフィル市内の写真多数を公開した。

SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017
SANA, March 30, 2017

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官がトルコでエルドアン大統領と会談「アサド大統領の進退は長期的に見てシリア国民が決することになる」(2017年3月30日)

米国のレックス・ティラーソン国務長官がトルコを訪問し、首都アンカラでレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、と会談した。

ティラーソン国務長官は会談後の記者会見で、シリア国内での「安全地帯」の設置について集中的に協議を行ったことを明らかにした。

AP, March 30, 2017

また、トルコをダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の主要なパートナーと位置づけ、両国の間にいかなる亀裂もないと強調しつつ、トルコ側が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるラッカ市攻略への参加を拒否したことを示唆した。

一方、イランへの対応をめぐっては、勢力拡大を抑止することが両国の共通の目的であると述べた。

アサド大統領の進退に関して、ティラーソン国務長官は、「移行プロセスやシリアの未来の一部をなすことはあり得ない」としつつ、「長期的に見てシリア国民が決することになろう」と述べた。

これに関して、ニッキー・ヘイリー米国連大使は「シリアにおける米国の最優先課題はもはやアサド大統領の退陣ではない」と述べた。

また、マシュー・ライクロフト英国連大使は、アサド大統領の進退を国民が決するというティラーソン国務長官の発言について英国の方針と矛盾していないとしたうえで、「シリア国民は自らの政治的な未来に誰が必要で誰が不要かを知っている…。アサドに対する我々の姿勢に変化はない…。交渉による政治的解決の一環として彼は去らねばならない」と述べた。

フランスのフランソワ・デラットル国連大使も「アサドはシリアの未来の一部とはなり得ない」と断じた。

一方、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、「米国との実質的協力が拡大、深化するだろう…。多くの発言にもかかわらず、シリアなど一部のセンスィティブな分野で、ロシアと米国の間で実質的協力は改善、深化している。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月29日、ラッカ市近郊、タブカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊などで18回の爆撃を実施(2017年3月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月29日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(2回)、ラッカ市近郊(6回)、ダイル・ザウル市近郊(6回)、タブカ市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍とトルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアレッポ県北西部のマーリア市一帯で交戦(2017年3月29日)

アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、県北西部の反体制武装集団の拠点都市の一つマーリア市一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とハワール・キリス作戦司令室が交戦した。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

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トルコ国家安全保障会議はマンビジュ市を制圧しないまま「ユーフラテスの盾」作戦の終了を宣言(2017年3月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は国家安全保障会議を開催し、2016年8月にアレッポ県北部の「安全(保障)地帯」からのテロリスト(ダーイシュ(イスラーム国)および西クルディスタン移行期民政局)の排除を目的として、ハワール・キリス作戦司令室とともに開始した「ユーフラテスの盾」」作戦に関して、「バーブ市がトルコ軍によって掌握された」とする声明を発表した。

またトルコのビンアリ・ユルドゥルム首相は「ユーフラテスの盾」作戦が「成功裏に終わった」としたうえで、今後の作戦を実行する際は別の作戦名のもとに実施されると述べた。

「ユーフラテスの盾」作戦では、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室がジャラーブルス市、バーブ市を掌握したが、米軍の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局支配下のマンビジュ市を奪取することはできなかった。

また、バーブ市南西部の回廊地帯がシリア軍によって制圧されたことで、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室は、ラッカ市への進軍を阻止され、最近では、アレッポ県北西部にある西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市一帯への攻撃を強めていた。

ARA News(3月29日付)が伝えた。

ARA News, March 29, 2017

 

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

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「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦司令室はダマスカス郊外県南東のマクフール山を制圧(2017年3月29日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月29日付)によると、「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦司令室所属の反体制武装集団がダマスカス郊外県南東部でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、マクフール山一帯を制圧した。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はタブカ市南部のラッカ・アレッポ街道を制圧(2017年3月29日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が声明を出し、タブカ市南部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ラッカ市とアレッポ市を結ぶ同市南部の街道一帯を制圧したと発表した。

また、『ハヤート』(3月30日付)によると、タブカ・ダムの北部を掌握する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、同ダム南部を支配下に置くダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

Kull-na Shuraka’, March 29, 2017

一方、ARA News(3月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局が派遣した復旧作業チームが、氾濫の危険がとりざたされていたユーフラテス・ダム(タブカ・ダム)の水門2基を応急修理し、開門した。

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シリア軍はダイル・ハーフィル市を含むアレッポ市南東部の27市町村の治安と安定を回復(2017年3月29日)

アレッポ県では、SANA(3月29日付)によると、シリア軍がすでにダーイシュ(イスラーム国)から奪還・制圧していたダイル・ハーフィル市および一帯の26町村の治安と安定を回復したと発表した。

治安と安定の回復が宣言された26町村は、ジャフィーラト・マンスール・マンビジュ村、ジャフィーラト・アブー・サラーフ村、ウンム・アダサ村(同名の村2カ村)、アクーラト・ダイル・ハーフィル村、カッバーリーヤ村、アフマディーヤ村、カーミリーヤ村、タッル・スース村、ウンム・ティーナ村、ラスム・ファーリフ村、大アブー・マクバラ村、小アブー・マクバラ村、ラスム・ジースィー村、ジャフィーラト・ガザール村、西ラスム・ハミース村、東ラスム・ハミース村、カイスーマ村、カイスーム村、ジュッブ・マーディー村、ジュッブー・マーディー村南部の穀物サイロ地区、ザキーヤ村、タッル・マフドゥーム村、シャリーファ村、ハラーイジュ・ダッハーム村、タッル・カムクーム村。

SANA, March 29, 2017

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月29日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市墓地地区、第137連隊基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

シリア軍はまた、ティーム油田一帯、サルダ渓谷、ダイル・ザウル市南部パノラマ交差点一帯、工場地区、労働者住宅地区、ラシュディーヤ地区、フワイジャト・サクルなどのダーイシュ拠点を空爆した。

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ヒムス市でセルヴィスに仕掛けられた爆弾が爆発し、乗っていた5人が死亡、6人が負傷(2017年3月29日)

ヒムス県では、SANA(3月29日付)によると、ヒムス市ザフラー地区でセルヴィス(乗合タクシー)に仕掛けられた爆弾が爆発し、乗っていた5人が死亡、6人が負傷した。

SANA, March 29, 2017

また、シリア軍がアブー・サナースィル丘、ダブール村、ジャワーリク村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月29日付)によると、シリア軍が県北部のスーラーン市一帯、マアッルザーフ町一帯、カムハーナ町北西部、タイバト・イマーム市南部線路沿い一帯、アトシャーン村、スカイク村、タマーニア町、マアルダス村、マジュダル村、カフルヌブーダ町などでシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦し、同地の複数拠点を奪還した。

シリア軍はまたタッル・フワーシュ村などを爆撃した。

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イドリブ県では、SANA(3月29日付)によると、シリア軍がフバイト村などで反体制武装集団拠点を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(3月29日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー)とともに、西カラムーン地方のフライタ村無人地帯でシャーム解放機構を迎撃、これを撃退した。

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アサド大統領は法務大臣、経済対外通商大臣、地方行政問題担当国務大臣の人事を改編(2017年3月29日)

アサド大統領は2017年法令第92号を発し、法務大臣、経済対外通商大臣、行政開発問題担当国務大臣の人事を改編した。

これにより、法務大臣には、ナジュム・ハマド・アフマド氏に代わってムハンマド・マムドゥーフ・シャッアール氏が、経済対外通商大臣には、アディーブ・マイヤーラ氏に代わってムハンマド・サーミル・・アブドゥッラフマーン・ハリール氏が、地方自治問題担当国務大臣には、ハッサーン・ヌーリー氏に代わってサラーム・ムハンマド・サッファーフ氏がそれぞれ就任した。

SANA(3月29日付)が伝えた。

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シリア国民連合はシャーム解放機構などの戦闘員退去を定めたカタール仲介の停戦合意を拒否(2017年3月29日)

トルコのイスタンブールを拠点とする在外反体制活動家の組織シリア革命反体制勢力国民連立(シリア国民連合)は報道声明を出し、28日にファトフ戦線がカタールの仲介のもとにヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊と交わした停戦合意(イドリブ県フーア市、カファルヤー町の住民の避難、ダマスカス郊外県ザバダーニー市などからの反体制武装集団戦闘員の退去)を拒否すると発表した。

声明では、ダマスカス郊外県ザバダーニー市一帯からの反体制武装集団戦闘員の退去を「強制移住」「非人道的犯罪」と指弾している。

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ロシア・カタール外相が電話会談で国内の停戦合意促進の重要性を強調(2017年3月29日)

ロシア外務省によると、セルゲイ・ラブロフ外務大臣は、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン外務大臣と電話会談を行い、シリア国内での停戦合意をめぐる動きに関して協議した。

会談では、シリア情勢の進捗について協議するとともに、民間人の苦難を軽減し、人道支援配給を増進するため、各地での停戦合意を締結することの重要性について重点的に話し合ったという。

なお28日、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が、カタールの仲介のもとにヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊と、イドリブ県フーア市、カファルヤー町の住民と、ダマスカス郊外県ザバダーニー市などの反体制武装集団の退去について停戦合意を交わしている。

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ロシアのガティロフ外務次官は、シリア政府、反体制派各代表と折衝、ジュネーブ5会議で「テロとの戦い」を含むすべての議題を平行して協議すべきと主張(2017年3月29日)

RT(3月29日付)によると、ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、シリア政府と反体制派による和平協議「ジュネーブ5会議」(ジュネーブ4会議第2ラウンド)の議事を調整するために訪問中のスイスの首都ジュネーブで、最高交渉委員会の代表団(ナスル・ハリーリー氏が団長)、カイロ・プラットフォーム代表、モスクワ・プラットフォーム代表、アスタナ・プラットフォーム代表(ランダ・カスィース氏ら)、シリア政府代表(バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が団長)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表、マイケル・ラトニー米国務省シリア問題担当特使と個別に会談した。

RTによると、ガティロフ外務次官は、反体制派各派の代表との会談で、統一代表団を結成しない理由を問い、統一代表団が結成されなければ、国連安保理決議第2254号の履行についての協議を拒否する旨、シリア政府側が主張していることを伝えたという。

これに対して、反体制派各派の代表は、ガティロフ外務次官に対して、ジュネーブ4会議(第1ラウンド)で議題として確定した四つのパッケージ(ガヴァナンス、憲法、選挙、テロとの戦い)についての直接協議に応じるようシリア政府に圧力をかけるよう求めたという。

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ガティロフ外務次官は記者団に対して、前回のラウンド(ジュネーブ4会議第1ラウンド)で協議が決定された4つの議題のパッケージに関して、いずれも等しく重要で、平行して検討されるべきだ、と述べた。

SANA(3月29日付)が伝えた。

SANA, March 29, 2017

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一方、最高交渉委員会に参加しているシリア・クルド国民評議会は、クルド人民の権利支援を、2016年9月にロンドンで発表された政治文書のなかに新たに盛り込むことに委員会が同意しない限り、交渉団への参加を中止すると発表した。

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ヨルダンでのアラブ首脳会議が「シリアのすべての当事者が参加する政治的解決」を主唱する閉幕声明を採択(2017年3月29日)

ヨルダンの死海北部のリゾート地スワイマでアラブ連盟首脳会議が開催された。

シリア情勢をめぐって、議長国を務めたヨルダンの国王アブドゥッラー2世は、シリア危機の政治的解決と同国の統一の維持の必要を強調するとともに、シリア難民最大の受け入れ国である自国の窮状を訴えた。

これに対して、サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、国連安保理決議第2254号履行を通じた紛争解決を訴えた。

一方、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、危機解決に向けた協議において善い兆候が見られているとしたうえで、ジュネーブでの和平協議への支持を表明した。

カタールのタミーム・ビン・ハマド国王は、シリア国内での停戦が強制移住(反体制武装集団の退去)などの報復を伴うべきではないと主張するとともに、「混乱と独裁への回帰」を拒否すると述べた。

会議で採択された閉幕声明は、シリアに関して「シリア危機において唯一可能な解決策はシリアのすべての当事者が参加するかたちでの政治的解決」であると強調した。

RT, March 29, 2017

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米主導の有志連合は3月28日、ダイル・ザウル市近郊、タブカ市近郊などで22回の爆撃を実施する一方、シリア北部で米兵1人が死亡(2017年3月29日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月28日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)、タブカ市近郊(12回)に対して攻撃が行われた。

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CENTCOMはまた、3月29日にシリア北部に駐留・展開する米軍兵士1人が死亡したと発表した。

死因は自然死と思われるが、さらなる情報を収集するとしている。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はラッカ市とアレッポ市を結ぶ街道上のダーイシュの拠点都市マスカナ市方面に向かって進軍を続ける一方、バーブ市南西部でハワール・キリス作戦司令室と交戦(2017年3月28日)

アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、シリア軍がラッカ市とアレッポ市を結ぶ街道上に位置するダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市マスカナ市方面に向かって進軍を続け、ラスフ・ファーリフ村、タッル・マクバラ村および周辺の農場地帯を制圧した。

その一方、シリア軍は、トルコ軍および同軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の支配下にあるバーブ市南西部に進軍を試み、スッカリーヤ村でハワール・キリス作戦司令室と交戦した。

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織とヒズブッラー・イラン革命防衛隊がイドリブ県フーア市・カファルヤー町の住民の避難とダマスカス郊外県ザバダーニー市などで籠城する反体制武装集団戦闘員の退去で合意(2017年3月28日)

クッルナー・シュラカー(3月28日付)などによると、カタール政府の仲介により、ファトフ軍の代表と、ヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊からなる代表が、イドリブ県カファルヤー町、フーア市の住民の避難と、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町、ブルーダーン村で籠城を続ける反体制武装集団戦闘員の退去、シリア治安当局が拘束中の逮捕者数百人の釈放を行うことで合意した。

ファトフ軍は、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団などからなる組織で、イドリブ県一帯を支配下に置き、シーア派住民が多いフーア市、カファルヤー町(いずれもシリア政府支配下)への包囲を続けている。

合意は、①4月4日までにフーア市、カファルヤー町の住民避難を完了する、②4月6日にマダーヤー町、ザバダーニー市、ブルーダーン村で籠城を続ける戦闘員が希望する場所に退去する、③シリア治安当局が拘束中の逮捕者1,500人(その多くが女性)を釈放する、④以上が完了したのちに、イドリブ県のイドリブ市、マアッラト・ミスリーン市、タフタナーズ市、ラーム・ハムダーン村、イドリブ県北部一帯、ダマスカス郊外県のバービッラー市、バイト・サフム市、ヤルダー市で9カ月間の停戦を発効する、ことを骨子とする。

Kull-na Shuraka’, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

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ダルアー県の14市町村の名士・首長が武力行使抑止と戦闘員の進入阻止にかかる合意文書に署名(2017年3月28日)

ダルアー県では、SANA(3月28日付)によると、各地で推進中の和解プロセスの一環として、シャクラーニーヤ村、バリー村、スワイムラ村、ダイル・ブフト村、マスミヤ町、シャイフ・マスキーン市、アーリキーン村、ブラーク村、フィキーア村、ムンキト・ハタブ村、ズバイディーヤ村、キータ村、マンシヤト・サビール村、カムーナ村の名士と首長がダルアー市に一堂に会し、武力行使抑止と戦闘員の進入阻止にかかる合意文書に署名した。

SANA, March 28, 2017

 

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍とダーイシュがタブカ航空基地一帯で激しく交戦(2017年3月28日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)がタブカ航空基地一帯で激しく交戦した。

この戦闘で、ダーイシュは爆弾を積んだ車による自爆攻撃を行うなどし、シリア民主軍によって掌握された拠点の奪還をめざした。

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一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の司令官のh一人ラウジャダー・ファラート女史が、ARA News(3月28日付)に明らかにしたところによると、シリア民主軍はアサド湖東部のユーフラテス・ダム(タブカ・ダム)への進軍を続け、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、同地4キロの地点に到達したことを明らかにした。

ARA News, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

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