反体制派系のシリア対応調整者は2018年9月以降のシリア・ロシア軍の攻勢で69万人以上がIDPsになったと発表(2020年1月31日)

反体制組織のシリア対応調整者は声明を出し、ロシア・トルコ両首脳が非武装地帯設置にかかる合意を交わした2018年9月以降に、緊張緩和地帯第1ゾーン(イドリブ県)に対するシリア・ロシア軍の攻撃と同地での戦闘で国内避難民(IDPs)となった住民と犠牲者の数を発表した。

声明によると、2018年9月以降にIDPsとなった住民は695,500人、民間人犠牲者は1,992人に達するという。

具体的には、2018年10月の大規模攻撃で37,200人以上が避難、民間人31人(うち子ども16人)が死亡、2018年12月の大規模攻撃で41,300人以上が避難、民間人39人(うち子ども11人)が死亡、2019年2年の大規模攻撃で96,6100人が避難、民家人1,418人(うち子ども382人)が死亡、2019年11月の大規模攻撃で38,2500人が避難、民家人310人(うち子ども99人)が死亡、2020年1月の大規模戦闘で約12万人がアレッポ県西部から14,8500人がイドリブ県南部および東部から避難、民間人131人(うち子ども41人)が死亡したという。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はイドリブ県での状況次第で軍事力を行使する可能性を示唆(2020年1月31日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イドリブ県とアレッポ県西部でシリア・ロシア軍が攻勢を続けていることを受けて報道向け声明を出し、シリア国内に駐留するトルコ軍部隊を撤退させる意思はないことを明らかにした。

エルドアン大統領は「シリアに駐留するトルコ軍部隊はアダナ合意に基づいている…。シリアでのいかなる変化も、トルコ国内と同じようにきわめて重要で、我々はイドリブ県をはじめとするシリア国内情勢を傍観することはなかったし、これからも傍観はしない…。我々は信念をもって言いたい。我々はシリアの安定実現を望んでいる。そのために必要なあらゆることを躊躇なく行う。そのなかには軍事力の行使も含まれる」と述べた。

アナトリア通信(1月31日付)が伝えた。

AFP, January 31, 2020、Anadolu Ajansı, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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ドゥラル・シャーミーヤは「決戦」作戦司令室諸派の司令官と地元名士を招いた対談を主催(2020年1月31日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)は、イドリブ県とアレッポ県西部でシリア・ロシア軍に対峙する「決戦」作戦司令室に所属する諸派の司令官と地元名士を招いた対談を主催し、その映像をインターネットを通じて公開した。

https://youtu.be/FWcDqJPnGrI

対談に出席したのは、トルコの後援を受ける国民解放戦線(国民軍所属)のサーリフ・ハウワー司令官、イドリブ県の軍事・治安権限を掌握するシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構のアフマド・ハンマーシュ司令官、アレッポ県西部の名士でシャイフのアリー・バカルー氏、北部解放区シューラー評議会メンバーのアブドゥルカリーム・バラカート氏。

対談のなかで、出席者たちは「決戦」作戦司令室に参加する諸派の連携を通じて、イドリブ県とアレッポ県での戦闘に重点を置いていることを確認した。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はM5高速道路とM4高速道路が交わるサラーキブ市(イドリブ県)北に新たな監視所を設置(2020年1月31日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)によると、トルコ軍がM5高速道路とM4高速道路が交わるサラーキブ市の北に新たな監視所を設置した。

トルコ軍は数日前にも同地に監視所を設置しているという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの要請に基づき、国民軍の戦闘員数百人が前日に引き続いて、車輌数十輌を連ねて、アレッポ市西部郊外のシャーム解放機構の支配地域に入った。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はハサカ県、ラッカ県、アレッポ県への砲撃を続ける(2020年1月31日)

ハサカ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコとその支援を受ける国民軍がアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊の村々、タッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコとその支援を受ける国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村、ヒルバト・バカル村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、シャワーリガ村、マーリキーヤ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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フランス司法当局は学生ビザを取得し入国していたイスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ前報道官を拷問、戦争犯罪、強制失踪に対する共謀の容疑で逮捕(2020年1月31日)

AFP(1月31日付)は、フランス司法筋の話として、イスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ前報道官(本名マジュディー・ムスタファー・ニウマ)が首都パリで、拷問、戦争犯罪、強制失踪に対する共謀の容疑で検察の捜査を受けていると伝えた。

アッルーシュ前報道官は、エラスムス計画の奨学生として学生ビザを取得し、フランスに入国していたが、マルセイユで逮捕されたという。

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イスラーム・アッルーシュ氏は2017年6月2日に報道官職を辞していた。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県の6カ村を制圧する一方、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団はアレッポ市西の記者協会地区を奪還(2020年1月31日)

イドリブ県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍がM5高速道路沿線でシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室と交戦、ヒーシュ村、アーミリーヤ村、カフル・マズダ村、タビーシュ村、バラーア村、ジャバーラー村、アルマナーイ丘を新たに制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がサラーキブ市のホワイト・ヘルメット拠点を爆撃し、複数人が負傷した。

シリア軍ヘリコプターもサラーキブ市を「樽爆弾」で爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がシリア軍との戦闘の末に29日に喪失していたアレッポ市記者協会地区を奪還した。

同地では、シリア軍が拠点としていたビルに対して、シャーム解放機構が爆弾を仕掛けた車で攻撃、その後の戦闘でシャーム解放機構側は記者協会地区を奪還したという。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)が複数の親政権筋の話として伝えたところによると、記者協会地区での戦闘で、「イランの民兵」の一つであるバーキル旅団のアブー・サイフーを名乗る特殊部隊司令官が要撃を受けて死亡した。

一方、SANA(1月31日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、シリア政府支配下のアレッポ市サラーフッディーン地区を砲撃し、住宅などが被害を受けた。

これに対して、シリア軍はアレッポ市西部・南部郊外で反体制武装集団に対する攻撃を続けた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を34件(イドリブ県6件、ラタキア県17件、アレッポ県0件、ハマー県11件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認した。

AFP, January 31, 2020、ANHA, January 31, 2020、AP, January 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 31, 2020、Reuters, January 31, 2020、SANA, January 31, 2020、SOHR, January 31, 2020、UPI, January 31, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:1,154人の難民が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は540,551人に(2020年1月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月31日付)を公開し、1月30日に難民1,154人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは294人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは860人(うち女性258人、子供439人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は540,551人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者171,440人(うち女性51,826人、子ども87,729人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者369,111人(うち女性110,776人、子ども188,239人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,569,742人(うち女性1,970,923人、子供3,350,568人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 769,831人(うち女性231,260人、子供392,890人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 31, 2020をもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部からシャーム解放機構支配地域に増援部隊が派遣される(2020年1月30日)

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(1月30日付)は、トルコ占領下のアレッポ県北西部(「オリーブの枝」地域)から、国民軍の増援部隊がガザーウィーヤ村の通行所を経由して、シャーム解放機構支配下のアレッポ県西部およびイドリブ県に派遣されたと伝えた。

増援部隊は、兵力数百人で、軽火器、中火器を携帯、数十輌からなる車列を編成してシャーム解放機構支配地域に入ったという。

AFP, January 30, 2020、ANHA, January 30, 2020、AP, January 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2020、Reuters, January 30, 2020、SANA, January 30, 2020、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, January 30, 2020、SOHR, January 30, 2020、UPI, January 30, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県タッル・アブヤド市で略奪した穀物を運搬中のトルコ軍車輌が地雷に触れ、兵士2人死亡(2020年1月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市の穀物サイロで略奪した穀物を運搬中のトルコ軍車輌が地雷に触れて爆発、トルコ人兵士2人が死亡、5人が負傷した。

一方、ANHA(1月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村を砲撃した。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、29日にシャッラー村近郊のクーバリー村でトルコ軍の拠点を攻撃し、トルコ軍士官3人を殺害したと発表した。

ANHA(1月30日付)が伝えた。

AFP, January 30, 2020、ANHA, January 30, 2020、AP, January 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2020、Reuters, January 30, 2020、SANA, January 30, 2020、SOHR, January 30, 2020、UPI, January 30, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はマアッラト・ヌウマーン市にとどまっていた住民支援の任務にあたる(2020年1月30日)

SANA(1月30日付)は、シリア軍が関係機関とともに、28日に解放(正式に制圧を発表したのは29日)したマアッラト・ヌウマーン市にとどまっていた住民のために生活物資や避難した住民の帰宅に必要なサービス提供を確保するための任務にあたっていると伝え、その写真を公開した。

AFP, January 30, 2020、ANHA, January 30, 2020、AP, January 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2020、Reuters, January 30, 2020、SANA, January 30, 2020、SOHR, January 30, 2020、UPI, January 30, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県、イドリブ県で6カ村を新たに制圧する一方、ロシア軍はイドリブ県アリーハー市などを爆撃、10人を殺害、病院を破壊(2020年1月30日)

アレッポ県では、SANA(1月30日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部・南部郊外、ハーン・トゥーマーン村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の拠点に対する攻撃を続けた。

シリア人権監視団によると、シリア軍と「イランの民兵」がアレッポ市南部郊外でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する攻勢を続け、ハーリディーヤ村、ハーン・トゥーマーン村およびその近郊のブルグル工場を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(1月30日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、アブー・ズフール町近郊のサワーティル丘、ハルタミーヤ村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、M5高速道路沿線で北進を続け、タッル・マルディーフ村、ジャウバース村、カムハーナ村を制圧し、サラーキブ市から2キロの地点に到達した。

一方、同監視団によると、ロシア軍戦闘機がアリーハー市、カフルラーター村、サラーキブ市近郊を爆撃し、アリーハー市では女性5人と子ども1人を浮く無住民7人が、カフルラーター村では子ども1人が、サラーキブ市近郊では男性1人が死亡した。

死亡したのは、ジューズィフ村から避難してきた国内避難民(IDPs)。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月30日付)によると、ロシア軍戦闘機はまた、アリーハー市中心街のシャーミー病院を燃料気化爆弾で爆撃し、病院は利用不能となった。

なお、シリア人権監視団によると、イドリブ県での戦闘激化を受けて、30日だけで住民4万人以上がサラーキブ市、アリーハー市などから避難した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県13件、ラタキア県19件、アレッポ県0件、ハマー県10件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県2件、ラタキア県2件、アレッポ県10件、ハマー県0件)確認した。

AFP, January 30, 2020、ANHA, January 30, 2020、AP, January 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 30, 2020、Reuters, January 30, 2020、SANA, January 30, 2020、SOHR, January 30, 2020、UPI, January 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民754人と国内避難民1,271人が新たに帰還(2020年1月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月30日付)を公開し、1月29日に難民754人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは191人(うち女性58人、子供98人)、ヨルダンから帰国したのは563人(うち女性169人、子供287人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は539,397人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者171,146人(うち女性51,738人、子ども87,579人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者368,251人(うち女性110,518人、子ども187,800人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,569,742人(うち女性1,970,923人、子供3,350,568人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 768,677人(うち女性230,914人、子供392,301人)となった。

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一方、国内避難民1,271人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは1,271人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は45,195人(うち女性14,322人、子供20,109人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,313,791人(うち女性396,881人、子供663,875人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 30, 2020をもとに作成。

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トルコの要請を受け、国民軍に所属するヌールッディーン・ザンキー運動が戦闘員数百人をシャーム解放機構支配下のアレッポ市西部郊外に派遣することを決定(2020年1月29日)

シリア人権監視団は、トルコの支援を受ける国民軍に所属するヌールッディーン・ザンキー運動が、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の戦闘が続くアレッポ市西部郊外に戦闘員数百人を援軍として派遣する決定を下したと発表した。

この決定は、トルコの国家情報機関(MIT)の要請に基づくもので、戦闘員約500人からなる第一陣は30日にシャーム解放機構の支配地域に入るという。

同監視団によると、援軍派遣に際して、シャーム解放機構は、支配地域内の村ではなく前線のみに展開すること、同地の行政、治安・警察活動には関与しないこと、組織としてではなくシャーム解放機構の作戦司令室の直接指揮下に配属されること、を条件として示したという。

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一方、シャーム解放機構は声明を出し、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡(「オリーブの枝」地域)から、シリア・ロシア軍の攻撃が続くアレッポ市西部・南部郊外やイドリブ県への戦闘員の移動をシャーム解放機構が阻止しているとする情報に関して、これを「事実無根」と否定した。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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SANAはシリア軍が解放したダイル・シャルキー村(イドリブ県)にあるウマイヤ朝第5代カリフのウマル・ブン・アブドゥルアズィーズの廟が略奪・放火され、大きく損傷したと伝える、反体制派系メディアはシリア軍の犯行と断じる(2020年1月29日)

SANA(1月29日付)は、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、1月24日に解放したイドリブ県ダイル・シャルキー村にあるウマイヤ朝第8代カリフのウマル・ブン・アブドゥルアズィーズ(ウマル2世)の廟が略奪・放火され、大きく損傷したと伝え、その写真を公開した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(1月29日付)などの反体制派系メディアは、シリア軍の進攻前に村で火災は発生しておらず、廟の破壊はシリア軍によるものだと伝えた。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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シリア米医療協会(SAMS)はシャーム解放機構が接収したイドリブ中央病院での活動を停止したと発表(2020年1月29日)

イドリブ県内でホワイト・ヘルメットとともに医療活動を行うシリア米医療協会(SAMS)は、現地で活動する医療スタッフとともに共同声明を出し、イドリブ中央病院での医療活動を停止したと発表した。

医療活動の停止は、シャーム解放機構が同病院を接収したことを受けたもの。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県ではロシア軍パトロール部隊を米軍が再び静止し一触即発に、シリア民主軍が仲裁(2020年1月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町に駐留するロシア軍のパトロール部隊が、M4高速道路沿線のハリータ村近郊で米軍部隊に進行を阻止された。

ロシア軍と米軍は口論となり、一触即発となったが、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が間に入り、事なきを得たという。

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同じくハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車列がスィーマルカー国境通行所を経由して、シリア領内に新たに進入した。

車列は兵站物資を積載した貨物車輌50輌以上からなっていたという。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「ロシアがソチとアスタナでの合意を遵守しなれば、トルコも遵守しない」(2020年1月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、セネガル訪問からの帰国する機内で報道向け声明を出し、イドリブ県に対するシリア・ロシア軍の攻撃について、「ロシアがソチとアスタナでの合意を遵守しなれば、トルコも遵守しない…。だが、ロシアは今も合意を遵守していない」と非難、「もはやアスタナ・プロセスなるものが存在しなくなってしまった。我々トルコ、そしてロシアとイランは、それを再生し、できることを検討しなければならない」と述べた。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で国民軍を構成するシャーム自由人イスラーム運動とスルターン・ムラード師団の戦闘員どうしが交戦(2020年1月29日)

ハサカ県では、ANHA(1月29日付)によると、トルコ占領下のラアス・アイン市で国民軍を構成するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動とスルターン・ムラード師団の戦闘員どうしが交戦した。

同地ではまた、トルコの支援を受ける警察と武装集団が交戦した。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がアレッポ県タッル・リフアト市などを砲撃し、子ども1人が死亡する一方、所属不明の戦闘機がハサカ県北のトルコ占領地を爆撃し、国民軍の戦闘員8人死亡(2020年1月29日)

ハサカ県では、ANHA(1月29日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のシリア正教軍事評議会が、シリア政府支配と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のウンム・ハイル村、ウンム・カイフ村に侵攻しようとしたトルコ軍およびその支援を受ける国民軍を撃退し、戦闘員3人を殺害した。


また、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機複数機が、タッル・タムル町近郊のハリータ村とカースィミーヤ村にある国民軍の拠点複数カ所を爆撃し、戦闘員8人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(1月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市、同市近郊(北・東シリア自治局シャフバー地区)のスーガーニカ村、アキーバ村、イルシャーディーヤ村、タッル・マラーシュ村、シャワーリガ村、タナブ村、シャイフ・ヒラール村、カフル・ナーヤー村を砲撃した。

これにより、タッル・リフアト市では5歳の男の子1人が死亡、住民1人が負傷した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、27日にアフリーン市でトルコ軍と国民軍に対して特殊作戦を実施し、車輌1輌を破壊、28日にアフリーン市近郊のヴィーラート・カーディー村・バラーディー村間でトルコ軍の無人偵察機(ドローン)を撃墜したと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(1月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村を砲撃した。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、マアッラト・ヌウマーン市および周辺の28町村を制圧したと正式に発表(2020年1月29日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、イドリブ県南部での「テロ組織」と戦闘の末、マアッラト・ヌウマーン市および周辺28町村を制圧したと正式に発表した。

シリア軍が解放したのは、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・シャルキー村、マアッル・シャマーリーン村、タッル・マンス村、マアッルシャムシャ村、マアッルシューリーン村、ザアラーナ村、アームーディーヤ村、バービーラー村、ダーナー市、カフルルーマー村、ハーミディーヤ村、ハナーク遺跡、ダイル・ガルビー村、バスィーダー村、トゥカーナ村、カフル・バースィーン村、バーブーリーン村、ジャラーブルス村、ジャウズ・フィーン村、サーリヒーヤ村、スィフヤーン村、ガドファ村、ムアスラーン村、タッル・サワーミア丘、アイン・アルバーン村、タッル・ディブス村、マアッラータ村、アイン・クライア村、マアッラト・ヌウマーン市。

SANA(1月29日付)が伝えた。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はトルコ軍監視所が設置されているアレッポ市ラーシディーン地区に向かっていたトルコ軍の車列を砲撃(2020年1月29日)

アレッポ県では、ANHA(1月29日付)、シリア人権監視団によると、シリア軍は、トルコ軍の監視所が設置されているアレッポ市ラーシディーン地区に向かっていたトルコ軍の車列に対して砲撃を行った。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談(2020年1月29日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、首都ダマスカスでワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談した。

SANA(1月29日付)によると、会談では、シリアでの紛争解決に向けた政治プロセス、とりわけ制憲委員会(憲法委員会)について意見を交わし、制憲委員会の原則に基づき、政治プロセスを進展させることの重要性を確認した。

会談には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、ムハンマド・ウムラーニー外務在外居住者省専門事務総局長が同席した。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市西のラーシディーン第5地区、マアッラータ村、イドリブ県のマアッルディブサ村、ハーン・スブル村などを新たに制圧(2020年1月29日)

アレッポ県では、SANA(1月29日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、アレッポ市西のラーシディーン第5地区、マアッラータ村、燃料倉庫、武器集積基地(ジャンドゥール地区近郊)、ハーン・トゥーマーン倉庫を制圧した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦し、ハーン・トゥーマーン倉庫、アレッポ市ラーシディーン第5地区、記者協会地区、マアッラータ村を制圧した。

シリア軍ヘリコプターはアレッポ市南部郊外一帯を「樽爆弾」で爆撃したという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフルラーター村、ブサクラー村、ハーッス村、カフルナブル市、アリーハー市、カフルアミーム村、マアッルズィーター村を爆撃し、カフルラーター村では子ども1人を含む住民10人が、アリーハー市では住民2人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月29日付)によると、カフルラーター村で死亡したのは国内避難民(IDPs)だという。

シリア軍戦闘機もサラーキブ市を爆撃し、住民1人が死亡した。

さらに、シリア軍ヘリコプターがカフルアミーム村を「樽爆弾」で爆撃した。

一方、シリア軍地上部隊はサラーキブ市に向けて進軍を続け、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室と交戦、マアッルディブサ村、ハーン・スブル村、カーヒリーヤ村、ジャッラーダ村、ルハイワ村を新たに制圧した。

これにより、シリア軍はサラーキブ市から7キロ地点に到達した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がサルマーニーヤ村を爆撃した。

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シリア人権監視団によると、1月24日以降の戦闘での死者数は、シリア軍側が163人、反体制武装集団側が179人。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を47件(イドリブ県17件、ラタキア県19件、アレッポ県0件、ハマー県11件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を26件(イドリブ県0件、ラタキア県4件、アレッポ県19件、ハマー県3件)確認した。

AFP, January 29, 2020、ANHA, January 29, 2020、AP, January 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 29, 2020、Reuters, January 29, 2020、SANA, January 29, 2020、SOHR, January 29, 2020、UPI, January 29, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:811人の難民が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は538,643人に(2020年1月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月29日付)を公開し、1月28日に難民811人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは283人(うち女性85人、子供145人)、ヨルダンから帰国したのは528人(うち女性158人、子供269人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は538,643人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者170,955人(うち女性51,680人、子ども87,481人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者367,688人(うち女性110,349人、子ども187,513人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,569,742人(うち女性1,970,923人、子供3,350,568人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 767,923人(うち女性230,687人、子供391,916人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 29, 2020をもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構、国民解放戦線などとの戦闘の末、M5高速道路上に位置するイドリブ県第2の都市マアッラト・ヌウマーン市とカフルルーマー村を制圧(2020年1月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市、カフルルーマー村、ハーッス村、カフルナブル市を爆撃した。

シリア軍も戦闘機がアリーハー市、ザーウィヤ山などを爆撃、ヘリコプターがM5高速道路上に位置するイドリブ県第2の都市マアッラト・ヌウマーン市、アルバイーン山を「樽爆弾」で爆撃した。

さらにシリア軍地上部隊がザーウィヤ山、ハーン・スブル、ジスル・シュグール市、カフルラーター村を砲撃、マアッラト・ヌウマーン市一帯で「決戦」作戦司令室と激しく交戦し、カフルルーマー村を制圧した。

シリア軍地上部隊はその後、マアッラト・ヌウマーン市に進軍を続け、同市に突入、「決戦」作戦司令室と激しく交戦、「決戦」作戦司令室は数時間にわたる戦闘の末、マアッラト・ヌウマーン市を放棄、同地から撤退した。

SANA(1月28日付)によると、これにより、シリア軍はマアッラト・ヌウマーン市の街区のほとんどを制圧した(シリア人権監視団はシリア軍がマアッラト・ヌウマーン市を完全掌握したと発表した)。

なお、一連の戦闘では、カフルラーター村でシリア軍の砲撃で住民2人が死亡した。

また、シリア軍および親政権民兵の兵士21人、反体制武装集団戦闘員14人が死亡した。

これにより、1月24日以降の戦闘でのシリア軍側の死者数は147人、反体制武装集団側は151人となった。

なお、シリア・ロシア軍の進攻と戦闘を避けるために避難した住民の数は14万人に達しているという。

https://youtu.be/2ejd0chyEj4

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がハーン・トゥーマーン村、アレッポ市記者協会地区、穀物集積拠点地区、アンジャーラ村を爆撃、同地でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と激しく交戦し、アンジャーラ村での爆撃では女児1人が死亡した。

一方、SANA(1月28日付)によると、シリア軍がハーン・トゥーマーン村一帯、マンスーラ村、カフルナーハー村、カフルダーイル村、アレッポ市ラーシディーン地区一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の拠点に対して重点的に砲撃を行った。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の支配下にあるフドル丘、タルディーン村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を62件(イドリブ県26件、ラタキア県21件、アレッポ県2件、ハマー県13件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(イドリブ県4件、ラタキア県21件、アレッポ県2件、ハマー県13件)確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2020をもとに作成。

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トルコ国防省「イドリブ県内のトルコ軍監視所の安全を脅かそうとするいかなる試みに対しても躊躇せず、そして激しく対抗する」(2020年1月28日)

トルコ国防省は、シリア軍が27日にイドリブ県のマアッル・ハッタート村を制圧し、同地にあるトルコ軍の監視所を包囲したことを受けて声明を出し、「アスタナとソチでの合意に基づく監視所の安全を脅かそうとするいかなる試みに対しても、正当な自衛権を行使して躊躇せず、そして激しく対抗するだろう」と表明した。

AFP, January 28, 2020、ANHA, January 28, 2020、AP, January 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2020、Reuters, January 28, 2020、SANA, January 28, 2020、SOHR, January 28, 2020、UPI, January 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍・国民軍はシリア軍の監視所が設置されているラッカ県タッル・アブヤド市近郊の村を砲撃(2020年1月28日)

ラッカ県では、ANHA(1月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍は、トルコ占領下にあるタッル・アブヤド市近郊に位置し、シリア軍の監視所が設置されているクール・ハサン村、カフィーフ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村を砲撃した。

AFP, January 28, 2020、ANHA, January 28, 2020、AP, January 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2020、Reuters, January 28, 2020、SANA, January 28, 2020、SOHR, January 28, 2020、UPI, January 28, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領は行政改革国民計画の実施にかかる会議に出席(2020年1月28日)

アサド大統領は行政改革国民計画の実施にかかる会議に出席した。

会議はアサド大統領が議長を務め、サラーム・ムハンマド・シャッファーフ行政開発担当国務大臣、ニザール・ワフバ・ヤーズジー保健大臣、スハイル・ムハンマド・アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣、フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣、マアムーン・ハムダーン財務大臣、リーマー・カーディリー社会問題労働大臣、国家計画協力委員会長、内閣書記長が主席した。

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会議ではまず、閣議で審議される予定の資産公開法最終案の内容について議論が行われた。

続いて、シャッファーフ行政開発担当国務大臣大臣が、地方行政環境省、公共事業住宅省、財務省の各省での行政改革国民計画実施準備段階の成果について報告した。

報告は、人的資源運営、組織構造や行政機構の改編、準備段階で明らかになった問題点とその対処法などに重点が置かれた。

さらに、アブドゥッラティーフ公共事業住宅大臣とマフルーフ地方行政環境大臣が、改編された両省の組織構造、肥大化した行政機構への対処の経緯、そしてその効果についての報告を行った。

その後、ハムダーン財務大臣が、財務省の組織構造とそこでの公務の不整合とそれに対する改善策について報告した。

最後に、アサド大統領が、それ以外の省でも行政改革国民計画の準備段階を始めるよう指示した。

SANA(1月28日付)が伝えた。

AFP, January 28, 2020、ANHA, January 28, 2020、AP, January 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2020、Reuters, January 28, 2020、SANA, January 28, 2020、SOHR, January 28, 2020、UPI, January 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:587人の難民が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は537,832人に(2020年1月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月28日付)を公開し、1月27日に難民587人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは209人(うち女性63人、子供107人)、ヨルダンから帰国したのは378人(うち女性113人、子供193人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は537,832人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者170,672人(うち女性51,595人、子ども87,336人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者367,160人(うち女性110,191人、子ども187,244人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,569,742人(うち女性1,970,923人、子供3,350,568人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 767,112人(うち女性230,044人、子供391,502人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は43,924人(うち女性13,812人、子供19,606人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,312,520人(うち女性396,371人、子供663,372人)となった。

CENTCOM, January 28, 2020をもとに作成。

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