イバー・ネットはシリア軍とともに戦闘に参加していた元反体制武装集団がシリア軍の爆撃で多数死亡したと伝え、シャーム解放機構メンバーが瓦礫の下敷きになった彼らを救出する映像を公開(2019年5月31日)

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月31日付)は、シリア政府との和解に応じて戦闘に参加していた反体制武装集団が、フワイズ村で友軍であるシリア軍の爆撃を受け、35人が死亡したと伝えるとともに、シャーム解放機構のメンバーが瓦礫の下敷きになった彼らを救出する映像を公開した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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トルコ国境に接するアティマ村(イドリブ県)で抗議デモが発生、EUにシリア難民を受け入れるよう求める(2019年5月31日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月31日付)によると、トルコ国境に面するアティマ村の通行所近くに住民数百人が集まり抗議デモを行い、シリア・ロシア両軍による爆撃を非難、欧州連合(EU)に対して、攻撃停止に向けて働きかけるとともに、シリア難民を受け入れるよう訴えた。

この抗議デモは、「国境を打ち破れ」と銘打たれ、活動家たちがインターネットを通じて呼びかけていた。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍特殊部隊がハタイ県国境地帯に展開(2019年5月31日)

アナトリア通信(5月31日付)は、トルコ軍特殊部隊が、シリア・ロシア軍によるイドリブ県への攻撃激化を受けてハタイ県に展開したと伝えた。

各地からハタイ県に集結した特殊部隊は軍用車輌50輌からなり、国境地帯に配置されるという。

AFP, May 31, 2019、Anadolu Ajansı, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県東部のファイドダ村一帯のシリア軍と「イランの民兵」の拠点を襲撃し、同村を制圧(2019年5月31日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市近郊のファイダ村にあるシリア軍と「イランの民兵」の拠点を襲撃、同村を制圧した。

これに関して、ダーイシュに近いアアマーク通信は、ダーイシュがヒムス県スフナ市東部の砂漠地帯に位置する同地一帯のシリア軍拠点4カ所を攻撃し、兵士17人を殺害したと伝えた。

また、ダイル・ザウル24(5月31日付)によると、ズガイル・シャーミーヤ村に設置されているシリア軍の検問所が何者かの襲撃を受け、兵士複数人が死傷した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、Dayr al-Zawr 24, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、June 1, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動ハサン・スーファーン前総司令官は「個別の理由」により組織を辞めると発表(2019年5月31日)

シャーム自由人イスラーム運動ハサン・スーファーン前総司令官はテレグラムのアカウントを通じて、「いくつかの個別の理由により」シャーム自由人イスラーム運動と同組織が参加する国民解放戦線を辞めると発表した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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EUはシリア、ロシア、トルコ、イランにイドリブ県での民間人保護を求める(2019年5月31日)

欧州連合(EU)は声明を出し、「シリア政府およびアスタナ会議保障国(ロシア、トルコ、イラン)に対して自らの責任と義務を果たし、民間人を直ちに保護する」よう呼びかけた。

声明のなかでEUは「いかなる事情であれ、女性、子供などの民間人への無差別攻撃や強制退去、公共インフラの破壊は正当化され得ない」と付言した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北部で反体制武装集団と地元部族が交戦し、7人が死亡(2019年5月31日)

アレッポ県では、ANHA(5月31日付)によると、トルコの実質占領下にあるアアザーズ市内で反体制武装集団と同市の部族(ウジャイル族)の民兵が衝突し、双方合わせて7人が死亡、多数が負傷した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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ハマー県北部ではシャーム解放機構、国民解放戦線がシリア軍への攻撃を激化させる一方、シリア軍はトルコ軍の監視所を砲撃(2019年5月31日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから32日目となる5月31日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より34人(民間人4人、シリア軍兵士7人、反体制武装集団戦闘員23人)増えて981人となった。

うち、313人が民間人(女性66人、子供77人を含む)、668人がシリア軍兵士(276人)および反体制武装集団戦闘員(392人)。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は77回、投下した「樽爆弾」の数は17発を記録、ロシア軍戦闘機も15回の爆撃を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアムキーヤ町、ハウワーシュ村、フワイジャ村、サイヤード村、カフルズィーター市、ラトミーン村に爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでアムキーヤ町、ハウワーシュ村、フワイジャ村、シャフルナーズ村、カラ・ジュルン村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍地上部隊は、ハウワーシュ村、フワイズ村一帯を砲撃し、シャーム解放機構の戦闘員15人を殺害し、同地での戦闘で戦闘員8人を殺害した。

対するシャーム解放機構もこの戦闘でシリア軍兵士7人を殺害した。

これに関して、シャーム解放機構のアブー・ハーリド・シャーミー報道官は、トルコの支援を受ける国民解放戦線、イッザ軍とともに、フワイズ村一帯でシリア軍の拠点を襲撃し、多数の兵士を殺傷したと発表した。

また、国民解放戦線も同地奪還を目的とする軍事作戦を開始したと発表した。

一方、SANA(5月31日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のカムハーナ町を砲撃し、住居などに被害が出た。

これに対して、シリア軍はフワイジャ村、シャフルナーズ村、アンカーウィー村一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃するとともに、フワイズ村方面から潜入しようとした反体制武装集団を撃破した。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(5月31日付)によると、シリア軍はシール・マガール村にあるトルコ軍監視所一帯を砲撃、トルコ軍側に複数の負傷者が出た。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でサルジャ村一帯、ブナイン村灌木地帯、カフル・ウワイド村、マアッラト・ヌウマーン市一帯、ウライニバ村、ハーン・シャイフーン市一帯、カフル・ジャーリス村一帯、アイン・ラールーズ村一帯、イドリブ市西部郊外、イフスィム町、フバイト村、タッルアース村、フィキーア村に爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市一帯、フバイト村に「樽爆弾」を投下した。

ロシア軍もカフルアイン、ハーン・シャイフーン市、フバイト村を爆撃した。

またシリア軍は地上部隊は、ダイル・サンバル村、イドリブ県を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(アレッポ県1件、ラタキア県10件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, May 31, 2019、ANHA, May 31, 2019、AP, May 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 31, 2019、al-Hayat, June 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2019、Reuters, May 31, 2019、SANA, May 31, 2019、SOHR, May 31, 2019、UPI, May 31, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから377人、ヨルダンから857人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年5月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月31日付)を公開し、5月30日に難民1,234人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは377人(うち女性118人、子供200人)、ヨルダンから帰国したのは857人(うち女性202人、子供343人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は240,535人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者83,949人(うち女性24,360人、子ども41,079人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者156,586人(うち女性47,005人、子ども79,763人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 469,815人(うち女性140,998人、子供221,579人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,638,968人(うち女性1,991,690人、子供3,385,874人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア空爆で「意図せず死亡したとされる民間人」は2019年4月末の段階で1,302人(2019年5月31日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2014年8月から2019年4月までにシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる7件の新たな報告を受け、すでに報告されている122件と併せて調査を行い、18件の調査を完了した。

調査を完了した18件のうち3件で意図せずに民間人5人が死亡したことが確認された。

111件については調査が継続される。

なお、2014年8月から2019年4月までに有志連合が実施した空爆34,503回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,302人となった。

CENTCOM, May 31, 2019をもとに作成。

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治安当局がダマスカス郊外県の住民の苦情を受け、国防隊幹部3人を拘束(2019年5月30日)

ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(5月30日付)は、治安機関がヤブルード市で国防隊幹部のサアド・ザクザク氏、バシール・クライキル氏、ウマル・サイイド氏を拘束した。

住民からの苦情を受けた措置だという。

AFP, May 30, 2019、ANHA, May 30, 2019、AP, May 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2019、al-Hayat, May 31, 2019、Reuters, May 30, 2019、SANA, May 30, 2019、Sawt al-‘Asima, May 30, 2019、SOHR, May 30, 2019、UPI, May 30, 2019などをもとに作成。

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ダマスカス県バルザ区の引き渡しに協力した後に拘束されていた反対武装集団幹部3人が東グータ地方への燃料や食糧品の密売で得た富を政府に譲渡し釈放される(2019年5月30日)

サウト・アースィマ(5月30日付)は、ダマスカス県バルザ区でシリア政府との和解に応じた後、拘束されていた反体制武装集団の元幹部3人が最近になって釈放されたと伝えた。

釈放されたのは、アブー・マフジューブ、アブー・フサード・ハバシー、そしてアブー・アシード・ムールーを名のる3人。

アブー・マフジューブなる男性は、バルザ区を拠点として活動していた第1旅団の司令官で、シリア軍の同地への引き渡しに協力、同じく第1師団のサミール・シャフルール氏(通称ミンシャール)、ムアーウィヤ・ビカーイー氏(通称アブー・バフル)とともに2018年1月のロシアのソチでのシリア国民対話大会の参加者候補にもなったが、その後拘束されていた。

アブー・フアード・ハバシー氏は第1旅団の副司令官で、バルザ区やダマスカス郊外県東グータ地方への燃料の密売を担い、巨額の富を手に入れ、アブー・マフジューブとともにバルザ区引き渡しに協力していた。

アブー・サイード・ムールーはサミール・シャフルール氏に近い人物で、バルザ区、東グータ地方への食糧品の密売を担っていた。

3人はシリア政府との協議の末、財産の一部を政府に譲渡することで釈放されたという。

AFP, May 30, 2019、ANHA, May 30, 2019、AP, May 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2019、al-Hayat, May 31, 2019、Reuters, May 30, 2019、SANA, May 30, 2019、Sawt al-‘Asima, May 30, 2019、SOHR, May 30, 2019、UPI, May 30, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍はハマー県、アレッポ県、イドリブ県の反体制派支配地域に設置している監視所に増援部隊を派遣(2019年5月30日)

ドゥラル・シャーミーヤ(5月30日付)、ANHA(5月30日付)は、トルコ軍がイドリブ県カフルルースィーン村の国境通行所を通じて、シリア領内に戦車、装甲車など30輌からなる増援部隊を派遣、同部隊は緊張緩和地帯第1ゾーンとシリア政府支配地域が境界に位置する反体制派支配下のハマー県ムーリク市にある監視所に向かった。

またこれに先立ち、トルコ軍は29日、戦車、装甲車など50輌からなる増援部隊を派遣、同部隊はアレッポ県アイス丘、イドリブ県タッル・トゥーカーン村、サルマーン村にある監視所向かった。

AFP, May 30, 2019、ANHA, May 30, 2019、AP, May 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2019、al-Hayat, May 31, 2019、Reuters, May 30, 2019、SANA, May 30, 2019、SOHR, May 30, 2019、UPI, May 30, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県などに対するシリア・ロシア軍の爆撃は若干減少するも、民間人6人、反体制派戦闘員16人が犠牲に(2019年5月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから31日目となる5月30日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より22人(民間人6人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員16人)増えて947人となった。

うち、309人が民間人(女性64人、子供77人を含む)、638人がシリア軍兵士(269人)および反体制武装集団戦闘員(369人)。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は61回を記録、ロシア軍戦闘機も9回の爆撃を行った。

ただし、シリア軍ヘリコプターが投下した「樽爆弾」は6発にとどまり、またシリア軍地上部隊と反体制武装集団の砲撃戦も限定的なものとなった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でウライニバ村、フバイト村、カフルルーマー村、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市、ハーン・シャイフーン市、フィキーア村、カルサア村、マルイヤーン村、カフルムース村、マンタフ村、トゥラムラー村、アルバイーン山一帯、アービディーン村、ハザーリーン村への爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでトゥラムラー村に「樽爆弾」2発を投下した。

またシリア軍は地上部隊がハーン・シャイフーン市を砲撃した。

ロシア軍もフバイト村、ハーン・シャイフーン市、スフーフン村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月30日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市に対する爆撃で、女性と子供を含む民間人5人が死亡、10人以上が負傷したという。

一方、SANA(5月30日付)によると、シリア軍がフバイト村、カルサア村、トゥラムラー村、サルジャ村一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でラターミナ町、カフルズィーター市への爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでシャフルナーズ村に「樽爆弾」2発を投下した。

またシリア軍は地上部隊がザカート村、アルバイーン村を砲撃した。

一方、SANA(5月30日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のカムハーナ町を砲撃し、住民5人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯への爆撃を実施した。

またシリア軍は地上部隊が、同地一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、ハミーラ村およびその一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県2件、ラタキア県7件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(イドリブ県2件、ラタキア県2件、ハマー県2件)確認した。

AFP, May 30, 2019、ANHA, May 30, 2019、AP, May 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2019、al-Hayat, May 31, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 30, 2019、Reuters, May 30, 2019、SANA, May 30, 2019、SOHR, May 30, 2019、UPI, May 30, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから356人、ヨルダンから945人の難民が帰国、避難民210人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者202人)が帰宅(2019年5月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月30日付)を公開し、5月29日に難民1,301人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは356人(うち女性107人、子供181人)、ヨルダンから帰国したのは945人(うち女性284人、子供482人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は239,301人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者82,572人(うち女性25,222人、子ども42,540人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者155,729人(うち女性46,729人、子ども79,409人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 468,581人(うち女性131,057人、子供222,613人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,638,968人(うち女性1,991,690人、子供3,385,874人)。

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一方、国内避難民210人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは8人(うち女性2人、子供5人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは5人(うち女性1人、子供3人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは202人(うち女性68人、子供81人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は30,453人(うち女性4,383人、子供5,48人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,299,049人(うち女性386,338人、子供648,448人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した202人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は202人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 30, 2019をもとに作成。

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北・東シリア自治局はフール・キャンプに収容されていたダーイシュ・メンバーの家族148人の身柄をウズベキスタン政府に引き渡す(2019年5月29日)

北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)のカマール・アーキフ報道官は、ハサカ県カーミシュリー市で記者会見を開き、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって拘束・保護され、フール避難民キャンプに収容されていたダーイシュ(イスラーム国)のウズベキスタン人メンバーの家族(女性と子供)148人の身柄をウズベキスタン政府に引き渡したと発表した。

記者会見にはウズベキスタン政府の高官も同席した。

ANHA(5月29日付)が伝えた。

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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ロシアとシリアはルクバーン、フール両キャンプの避難民が「米国に管理された武装ギャング」に人質にとられていると非難(2019年5月29日)

シリア国外難民帰還調整委員会とロシア当事者和解調整センターは共同声明を出し、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内のヨルダン国境との緩衝地帯に位置するヨルダン国境のルクバーン・キャンプと、北・東シリア自治局の支配下にあり、有志連合が駐留するハサカ県のフール・キャンプの状況に関して、「米国に管理された武装ギャング」によって避難民が人質にとられていると非難した。

声明によると、ルクバーン・キャンプからは3月23日以降、1万3337人がシリア政府支配地域への帰還を果たしたが、約3万人が非人道的な状況下でキャンプにとどまることを余儀なくされている。

キャンプに身を寄せる避難民は85%以上が帰還を希望しているという。

一方、フール・キャンプの状況はさらに劣悪で、過去4ヶ月間で収容者数が4倍に増加、7万3000人とされる避難民が非衛生で劣悪な環境に置かれているという。

シリア国外難民帰還調整委員会はロシア当事者和解調整センターはこうした状況を鑑み、国際社会、国連関連機関、人道支援機関に対して、米国に影響力を行使し、同国が違法に占領する地域から即時撤退を求めるよう呼びかけた。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 29, 2019をもとに作成。

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殉教者アフマド・アブドゥー軍団がルクバーン・キャンプの防御を強化するとして泥壁の家200棟を破壊・撤去(2019年5月29日)

ザマーン・ワスル(5月29日付)は、米軍が占領するヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動を続ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団が、同地に面するヨルダン北東部国境地帯に位置するルクバーン・キャンプの防御を強化するとして、工兵部隊が空き家となったキャンプ内の泥壁の家の撤去作業を開始したと伝えた。

撤去作業は28日に開始され、これまで200棟が破壊、撤去されたという。

作業は、ダーイシュ(イスラーム国)が空き家をアジトや隠れ家として使用するのを阻止するためだという。

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019、Zaman al-Wasl, May 29, 2019などをもとに作成。

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ハマー県北部での戦闘に参加する元反体制派をスハイル・ハサン准将指揮下の民兵が背後から銃殺(2019年5月29日)

レバノン日刊紙『ムドン』(5月29日付)は、匿名情報筋の話として、タッル・フワーシュ村の前線で、シリア軍第5軍団に所属し、反体制武装集団との戦闘に参加していた元反体制武装集団の司令官がスハイル・ハサン准将指揮下の民兵(「トラ部隊」)によって背後から撃たれて死亡したと伝えた。

殺害されたのは、シリア政府と和解し、戦闘に参加していた「サルスール」を名のる前線司令官で、「トラ部隊」は随行していた5人にも発砲、1人が死亡、4人が負傷しハマー軍事病院に搬送されたという。

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一方、ハウラーン自由人連合は、複数の地元消息筋の話として、25日にダルアー県ダーイル町南部の学校近くで、元反体制武装集団メンバーのニダール・ハワーミダ氏が、軍事情報局のメンバーと思われるグループによって射殺されたと発表した。

ハワーミダ氏はシリア政府との和解を拒否していたという。

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、al-Mudun, May 29, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣はロシアに対してイドリブ県へのシリア軍の攻撃を停止させるよう求める(2019年5月29日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するシリア・ロシア軍の激しい攻撃が続いていることに関して、「我々はロシアとイドリブ県における早急な安定の実現と停戦に向けて連絡を取り続けている」と述べた。

アカル国防大臣は「ロシアにはさまざまなチャンネルがあり、このために行動している」と付言、「シリア政府はこの地域に対して陸と空から攻撃を続けており、数万の女性、子供、老人が非難を余儀なくされている…。悲劇だ」と非難した。

アナトリア通信(5月29日付)が伝えた。

AFP, May 29, 2019、Anadolu Ajansı, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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ダマスカスとオマーンの首都マスカットを結ぶ定期旅客便再開(2019年5月29日)

シャーム・ウィングス社は声明を出し、ダマスカスとオマーンの首都マスカットを結ぶ定期旅客便を再開したと発表した。

定期旅客便は週2回、月曜日と木曜日に就航するという。

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合はハサカ県で空挺作戦を敢行し、ダーイシュのメンバー15人を拘束(2019年5月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍特殊部隊とともに、県南部のカーナー村で空挺作戦を敢行し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー約15人を拘束した。

https://www.youtube.com/watch?v=WOenSmCnP9s

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍がイドリブ県などへの攻撃を続け、反体制派戦闘員43人、民間人18人が死亡(2019年5月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから1ヶ月目となる5月29日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より61人(民間人18人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員43人)増えて925人となった。

うち、303人が民間人(女性63人、子供72人を含む)、622人がシリア軍兵士(269人)および反体制武装集団戦闘員(353人)。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は80回、投下した「樽爆弾」の数は46発を記録、ロシア軍戦闘機も15回の爆撃を行った。

また、シリア軍地上部隊が発射した砲弾は565発以上にのぼった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアリーハー市、シャイフ・ムスタファー村、ハーン・シャイフーン市、カンスフラ村、スフーフン村、アービディーン村、サルジャ村、カルサア村、マアッルズィーター村、ムサイビーン村一帯、ウライニバ村、タルナバ村一帯、ナキール村、カフルサジュナ村、マアッラト・ハルマ村、ラカーヤー村、ハッサーナ村、カッサービーヤ村に爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでフバイト村、バーラ村、アービディーン村、ナキール村、ウライニバ村、マアッラト・ハルマ村一帯、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が、県南部各所を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市、カフルサジュナ村、フバイト村一帯を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月29日付)によると、サルジャ村に対するシリア軍の爆撃で女性5人、子供1人を含む民間人7人が死亡、バーラ村では「樽爆弾」によって子供2人を含む民間人3人が死亡した。

またフバイト村に対する爆撃で、ロシア軍は燃料気化爆弾を使用し、民間人3人が死亡したという。

一方、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月29日付)によると、シャーム解放機構の治安部隊が「アサド政権」のために活動する一家3人を拘束したと伝えた。

こうしたなか、ドゥラル・シャーミーヤ(5月30日付)によると、人民抵抗連隊が、反体制派支配地域の境界地帯でシリア軍の進軍に備えるため、「汝のくにを防御せよ」と銘打った作戦を開始したと発表した。

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ハマー県では、SANA(5月29日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のカムハーナ町、シャトハ町、サルハブ市、スカイラビーヤ市を砲撃し、女性1人が死亡、7人が負傷した。

これに対して、シリア軍はイドリブ県のカフルサジュナ村、バーラ村一帯から県北部に進入・展開したシャーム解放機構に対して砲撃を加えた。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は戦闘機でクマイナース村に爆撃を実施、地上部隊が県北部各所を砲撃した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月29日付)によると、トルコの支援を受ける国民火砲戦線がカルア山にあるシリア軍拠点複数カ所を襲撃し、兵士多数を殺傷した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北部各所を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、県西部各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ラタキア県10件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(ハマー県2件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, May 29, 2019、ANHA, May 29, 2019、AP, May 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2019、May 30, 2019、al-Hayat, May 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 29, 2019、Reuters, May 29, 2019、SANA, May 29, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 29, 2019、SOHR, May 29, 2019、UPI, May 29, 2019などをもとに作成。

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YPGとシリア政府はダイル・ザウル県タナク油田の施設売却と石油売買で合意(2019年5月28日)

アナトリア通信(5月28日付)は、シリア民主軍を主導する人民防衛隊(YPG)が石油部門でシリア政府との協力関係を強めていると伝えた。

同通信社によると、「YPGはアサド政権と石油部門での協力を拡大した。これは、YPGの支配下にある国内最大級の油田の建設に関するもので、YPGはこれを政権側に売却しようとしている」という。

複数の地元筋によると、YPGは、ダイル・ザウル県のタナク油田の石油生産施設を売却することをシリア政府との間で合意、この合意は5月27日に発効したという。

同消息筋によると、YPGはまた、タナク油田産の石油を1バレル41米ドルを販売し、売却された石油を地元の商人や仲介業者が陸路でシリア政府支配地域に輸送することをシリア政府と合意したという。

AFP, May 28, 2019、Anadolu Ajansı, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県で車2台を爆撃(2019年5月28日)

ダイル・ザウル県では、ザマーン・ワスル(5月28日付)などによると、米主導の有志連合がナムリーヤ村とアブー・ナイタル村間の街道で車2台に対して爆撃を行った。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019、Zaman al-Wasl, May 28, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダにイドリブ県の自治を委託されているシリア救国内閣首班はトルコ軍の駐留に疑念を呈する(2019年5月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構にイドリブ県を中心とする支配地域の自治を委託されているシリア救国内閣のファウワーズ・ヒラール首班は、シリア・ロシア軍の激しい攻撃に関して、シリア政府との境界地帯に設置されているトルコ軍監視所の役割に疑念を呈した。

ヒラール首班は「今回の攻撃は厳しいものだ…。政権がハマー県北部郊外とイドリブ県南部郊外にある我々の防衛線を破壊したら、(トルコとの)国境地帯まで攻撃がとどまることはない」としたうえで、「国民が保護されるという希望のもとにトルコの監視所が設置されたが、これらの拠点は現在、自分たちすら守ることができないでいるというのが実情だ」と述べた。

そのうえで「我々がトルコが十分な責任を果たし、まずは自分たちが設置した拠点を、そして続いて自分たちが進駐している地域を防衛し、ロシア軍とシリア軍の戦闘機の旋回と爆撃を阻止することを望んでいる…。監視所、そしてその周辺地域が砲撃されることで、多くのトルコ軍兵士が負傷している。こうした事態のなか、多くの疑問符が浮かぶ。我々はトルコの同胞が自分たちの役割を説明する必要があると考えている。彼らは監視所を設置して何をしたいのか」と批判した。

ロイター通信(5月28日付)が伝えた。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市(ハサカ県)で爆弾が爆発(2019年5月28日)

ハサカ県では、ANHA(5月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市のアッカーシュ交差点(通称「四叉路」)に近いサイファーン公園に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

死傷者はなかった。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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フランス外務大臣「我々はイドリブ県一帯で化学兵器が使用されたことを示す兆候を持っているが、まだ調査は完了していない」(2019年5月28日)

フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は国民議会(下院)の外交委員会で、「我々はイドリブ県一帯で化学兵器が使用されたことを示す兆候を持っているが、まだ調査は完了していない」と述べた。

AFP(5月28日付)が伝えた。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県ジンディールス市で東部自由人連合とシャーム自由人イスラーム運動が交戦(2019年5月28日)

アレッポ県では、ANHA(5月28日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン郡ジンディールス町の市場で東部自由人連合とシャーム自由人イスラーム運動が交戦した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、27日にシャッラー村近郊のフィーラート・カーディー村でシャーム戦線の拠点を攻撃、バーブ市近郊のハズワーン村近郊でシャーム自由人イスラーム運動が乗った車輌を爆破し、戦闘員4人を殺害したと発表した。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県などへのシリア軍の爆撃は続き、民間人30人が死亡、ダール・ヒクマ病院(カフルナブル市)、ラカーヤー救急医療センターが利用不要に(2019年5月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから29日目となる5月28日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より30人(民間人30人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて864人となった。

うち、285人が民間人(女性59人、子供68人を含む)、579人がシリア軍兵士(269人)および反体制武装集団戦闘員(310人)。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は134回、投下した「樽爆弾」の数は86発を記録、ロシア軍戦闘機も19回の爆撃を行った。

また、シリア軍地上部隊が発射した砲弾は790発以上にのぼった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でフバイト村に17回、ヒーシュ村に8回、ハーン・シャイフーン市に7回、カフルナブル市、カフル・ウワイド村、シャイフ・ムスタファー村、ラカーヤー村、カルサア村、トゥラムラー村にそれぞれ5回、カッサービーヤ村、バウワービーヤ村一帯、ハーン・スブル村、イフスィム町にそれぞれ3回、マアッラト・マーティル町、サラーキブ市、ラカーヤー村、ハザーリーン村、ナキール村、カフルサジュナ村、バーブーリーン村、マアッルハッタート村、フライフィル村にそれぞれ2回の爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでフバイト村に「樽爆弾」55発、ハーン・スブル村に10発、スフーフン村、ヒーシュ村、カッサービーヤ村、カフル・アイン村に3発を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部各所を砲撃した。

ロシア軍もマアッラト・ヌウマーン市、フィキーア村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月28日付)によると、イフスィム町、マアッラト・マーティル町、スフーフン村、ハーン・スブル村に対するシリア軍の爆撃で子供2人と女性1人を含む5人が死亡した。

また、カフルナブル市のダール・ヒクマ病院とラカーヤー村の救急医療センターが破壊され利用不能となり、ハーン・スブル村のアブー・バクル・スィッディーク・モスクが破壊された。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフル・ハラブ村に5回、アターリブ市およびその一帯に5回、ハーン・アサル村に3回、バスィーダー村、バシュカーティーン村、第46中隊基地(アターリブ市近郊)、ICARDA地区に2回の爆撃を実施した。

またシリア軍は地上部隊が県西部各所を砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月28日付)によると、シリア軍の爆撃ではカフル・ハラブ村の市場が標的となり、女性と子供を含む市民10人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村に7回の爆撃を実施した。

またシリア軍は地上部隊が県北部各所を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフルズィーター市、サイヤード村、シャフルナーズ村を爆撃した。

またシリア軍は地上部隊が県北部各所を砲撃した。

一方、SANA(5月28日付)によると、シリア軍がムーリク市、ザカート村、アルバイーン村にあるシャーム解放機構など反体制武装集団の拠点を重点的に砲撃し、外国人を含む複数の戦闘員を殺傷した。

これに対して、反体制武装集団は、シリア政府支配下のカムハーナ町、サルハブ市を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(ハマー県3件、ラタキア県9件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を13件(イドリブ県3件、アレッポ県4件、ラタキア県2件、ハマー県4件)確認した。

AFP, May 28, 2019、ANHA, May 28, 2019、AP, May 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 28, 2019、al-Hayat, May 29, 2019、Reuters, May 28, 2019、SANA, May 28, 2019、SOHR, May 28, 2019、UPI, May 28, 2019などをもとに作成。

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